FAKY「今の私たちを出し続ける」絆が深まった1年で得た確信
INTERVIEW

FAKY

「今の私たちを出し続ける」絆が深まった1年で得た確信


記者:村上順一

撮影:

掲載:21年02月10日

読了時間:約12分

 次世代ガールズ・ユニオンFAKYが1月27日、配信シングル「The Light」をリリースした。「The Light」は昨年の「ダーリン(Prod. GeG)」「little more」から続く3作目となる楽曲で、東京スカパラダイスオーケストラのホーンセクションが楽曲に参加した、ジャズ・ファンク要素も入った軽快なポップチューン。現在公開中の映画で山田杏奈と山口まゆがダブル主演を務める『樹海村』のキャンペーンソングに起用されている。作詞を担当したLil' Fangは2020年でより深まったというメンバー同士の絆からメンバーそれぞれにメッセージを送るように言葉を紡いだという。インタビューではそれぞれの1年間の活動の中で感じたことから、「The Light」に込めたメッセージ、2021年のFAKYが活動に臨む姿勢など、5人に話を聞いた。【取材=村上順一】

それぞれの1年、深まる絆

「The Light」ジャケ写

――昨年、1年間を通して皆さんどんな成長がありましたか。

Taki 2020年はコロナの影響もあって、ネガティブな1年に見えている人もたくさんいると思うんですけど、私としては時間をいただけたので、この期間で日本語を成長させられたと思っています。自分のダメなところもわかったので、2021年はもっと日本語が上手くなるように頑張りたいなと思っています。あと、これまでは周りに言われたことにグサっときて、それを気にしていないフリ我慢をしていた部分もあったんですけど、あまり我慢しなくても良いんだなといった気づきもあった2020年でした。

Akina これまで母と一緒に暮らしていたんですけど2020年は一人暮らしを始めたので、 学ばなきゃいけないことがたくさんありました。Takiもいっていたように日本語の成長もそうですし、自分がやらなければいけないことへの自信がすごく持てるようになった1年でした。コロナ禍で悔しい思いをしたこともあったんですけど、個人的には成長した部分もあったので良い1年になったと思います。

――一人暮らしで大変なことは何ですか。

Akina すごい沢山あるんですけど、強いて言えば郵便物です。何ヶ月も同じ郵便が届いていたんですけど、ずっと意味がわからなくてそのままにしていて、さすがに「なんだろう?」と思ってお母さんに聞いてみたんです。そうしたらけっこう大切な郵便で「やってしまった」と思いました。本当にちゃんとしなきゃいけないな、と成長できた1年でした(笑)。

Mikako 普段の生活はそんなに変化はなくて、ステイホームという期間はありましたがその中で、やれることはやってきたので、何の後悔もない時間、1年だったと思います。でも、一人で過ごす時間がすごく多かったので、いろんなことを考えていましたが、マイナスなことは考えていなかったと思います。なんでも当たり前だと思ってはいけない、常に後悔しないようにしていました。こうやって活動できることも当たり前ではないし、ライブができることだって当たり前ではないんです。

 これから世界はすごく変わっていくと思うんです。私は出身が福岡なんですけど、実家にも簡単には帰れなくなってしまって、家族にも会えなくなって。なので会えた時は「愛しているよ」という言葉をもっと言いたいですし、「当たり前じゃないよ」ということはこれからも伝えて行きたい、と思えた1年でした。

――過去には後悔したこともあったんですか。

Mikako ありがたいことに過去を振り返っても後悔をしたことはないんです。私は両親に「~をしなさい」という育て方ではなく、両親の背中を見て育ったタイプなんですけど、その中で唯一父から言われたのが「後悔だけはしないように」というのと、「人のせいにしては駄目」だということだったんです。何回も言われたわけではないんですけど、それがすごく鮮明に残っていて。そこから後悔しないように、という生き方になりました。

――Hinaさんはいかがですか。

Hina 1年を振り返る話をする機会は毎回あるんですけど、振り返るにあたってこんなにも言葉にならないことは初めてです。それは『月とオオカミちゃんには騙されない』の出演があったり、いろんな活動をしていく中で物理的に見てもすごくたくさんの経験をさせていただきましたし、今までにない感情にもなりました。生きていく中でたくさんターニングポイントはあると思うんですけど、これからどんな人生を生きていくとしても、ターニングポイントはどこでしたか、と聞かれたら2020年と答えると思うくらい濃い1年でした。

――ご自身としてはどんな変化がありましたか。

Hina 周りからどう見られているかというのは気にならなくなりました。元々すごく気にするタイプで、エゴサーチとかもすごくしてしまうんです。今も気になったらエゴサはしちゃうんですけど、今はネガティブな意見にもとらわれなくなって、こう見られたいからこうしよう、というよりは、エゴサをして答え合わせをしているみたいな感覚なんです。

――強くなった一面もあったんですね。Lil'さんはどんなことを感じた1年でした?

Lil' Fang 遠くの家族より近くの他人という言葉があるじゃないですか。それをすごく感じた1年だったと思っています。自分自身も手の届く範囲にしか何かできないし、その範囲の人たちが困っている時に私を助けてくれたという印象があったんです。これまでは最後に助けてくれるのは家族だろうと思っていたんですけど、自分の生活圏内がすごく狭まった中では、家族以外の人がすごく助けになりましたし、自分も助けになっていたらいいなと思えたんです。

――どんな体験があったのですか。

Lil' Fang 私の幼馴染が近所に引っ越してきたんです。私は去年久しぶりに風邪をひいてしまったんですけどすごい高熱で、普段体調を壊さない分とても辛くて…。その時に助けてくれたのがその幼馴染だったんです。ご飯とかすごく面倒見てもらったので、その時に私もその幼馴染が大変な時には絶対に力になろう、と思いました。近くにいる人の大切さ、大切にすることというのは自分に返ってくることだなと思っています。

――FAKYとしての2020年のハイライトは?

Akina 『Japan Weekend Madrid』に出演させていただくために、スペインのマドリードに行ったことです。2020年は色んな所に行く予定だったんですけど、コロナで海外に行けなくなってしまって。当時はまさかこのスペインが2020年の最後の海外遠征になるとは思っていなかったので、すごく印象に残っています。

Taki 私もスペインです。「half-moon」を初めて披露した海外公演でもあったので、すごく印象的でした。

Mikako 「half-moon」のミュージックビデオもスペインで撮ったよね。

Lil' Fang 私はDa-iCEさんのカウントダウンライブ『Da-iCE COUNTDOWN LIVE 2020-2021』です。初めてメンバーみんなと年越ししたんですけど、私、泣いてしまったんです。自分達の出番が終わって楽屋に戻った時なんですけど、扉を開けてメンバー5人だけになった瞬間にちょうど2021年になって、それで感極まっちゃって。濃い1年を過ごしてきた中でその締めくくり、新しい年になって一緒に乗り越えたというのがあったんです。

Hina あれはエモかったよね。

「The Light」大切な人を勇気づけたい応援歌

――「The Light」はどんな気持ちで歌詞を書き上げましたか。

Lil' Fang 3部作の締めくくりということもあって、私の中ではまだまだ想いをを出しきれていないなというところがあったんです。「The Light」大切な人を勇気づけたい、という思いで歌詞を書いたので、この曲を聴いてくださった方が大切な人にこの曲送りたい、と思ってもらえる曲になったらいいなと思いました。応援ソングというテーマがあったので、どうしようかなと考えたんですけど、手の届く誰かに向かって伝えたいという思いがあったので、その中で一番身近な人をイメージしました。身近な人はやっぱりこの4人なので、メンバーひとり一人に伝えたい言葉を書きました。

――皆さんが担当している歌唱パートも、それぞれのイメージが反映されている気がしました。

Lil' Fang 私が歌詞を携わらせていただくようになってから、メンバーそれぞれが芯から思って歌えるような言葉を充てていけたらなと思っていました。

Akina なので歌詞ひとつ一つをすごく大切に歌っています。

――Hinaさんはこの曲を聴いた時、どう感じましたか。

Hina この曲を初めて聴いた時にめちゃくちゃ明るくてポジティブな曲だなという印象があって、みんなの背中を押せる曲に絶対になるだろうなと思いました。歌詞の最初にある<閉じ込めた君の 本当の物語見せてよ><同じこと繰り返す毎日は 無くした何かを怖がって>とかは、ただ前を向いて頑張ろう、というだけではなくて、しっかりその人の内面の弱いところもLil' が歌詞に落とし込んでいるのを近くで見ていたので、より心に響きました。

――Hinaさんは<決められた道を進んでた このままじゃダメなの>という歌詞のパートを歌唱されていますが、このフレーズが思い当たる節も?

Hina あります。私はこういう活動をする前に、こっちの道に行きたいけど、よく考えてからこっちに行くべきなんだ、と自分の素直な気持ちよりも考えた結果で進むことの方が多かったんです。ちゃんと自分の素直な気持ちでやっていこうと思えたのはアーティスト活動始めてからで。このフレーズはまさに自分のそういった感情が現れています。

――Takiさんは<Don’t lose yourself>とありますが、自分自身に負けそうになったことはありますか。

Taki もちろんあります。それでよく自分の中で喧嘩しているんです(笑)。自分自身に負けそうになったときは、私は教会に行って、自分の心をリセットしにいきます。そうすると気持ちがフラットになってまた頑張れるんです。

――Mikakoさんはこの「The Light」を聴いて、どんな感情になりましたか。

Mikako 誰かに向けてというのがこの曲のテーマにあって、そのテーマをLil’に話してもらった時に妹の顔が思い浮かびました。この歌詞をもらう一週間前ぐらいにちょうど妹が人生について悩んでいて、私はずっと妹の話を聞いて、投げかけた言葉がまさにこの歌詞にあるような言葉たちでした。なので妹のためにこの歌を歌っている感じもあるんです。私はFAKYの曲ができると一番最初に家族に聴いてもらうんです。 この曲を聴いた妹は「今までの曲の中でも一番好き、いまの私の心に刺さった」と言ってくれて、私は特に説明はしていなかったんですけど、ちゃんと音楽を通して何か伝わったのは、音楽をやっていて良かったなと思えた瞬間でした。

――音楽の力を感じた瞬間でもあったんですね。さて、この曲のMVは皆さんをイメージしたドールが登場するという面白い作品に仕上がってますね。

Hina すごく見所がたくさんあるんですけど、人形になってしまったFAKYである私達と、FAKYに憧れている普通の女の子達という構図なんです。後半になるとその人形たちが動き出して歌いだすシーンがあって、このMVを見てから曲をまた聴いていただくと、本当に人形が出てきたみたいに、この曲が本当に皆さんの近くに感じて頂けるようなMVになったんじゃないかなと思っています。

――人形を演じている時の顔の表情も印象的でした。

Taki ありがとうございます(笑)。でもすごく難しかったです。 とにかく目をつぶらないように頑張りました。

Lil' Fang Akinaもバービー人形みたいな感じで可愛かったんですけど、撮影の時はまばたきはするわ体が微妙にぐらぐらしているわで、大変だったよね(笑)。

Akina この撮影の中ではこのシーンが一番難しかったです。何回も撮らないといけなかったので、本当に大変で。音楽が鳴っていると体が勝手に動いちゃうんです(笑)。

――リズムに乗っちゃいますよね(笑)。リズムと言えば今回の振り付けも前作「little more」に引き続き、世界的ダンスクルーのQuick Styleが担当されてますが、Quick Styleが作った振り付けを踊って感じることは?

Lil' Fang 前作と同じ人が考えてくれたとは思えないほど、全く違うテイストの振り付けになっています。リズムの取り方がなかなか日本人には難しいところもあるんです。実際踊ってみると、Quick Styleさんは「この音が聴こえているんだ!」という驚きがあって、その時にまた曲への理解がより深まっていく感覚があります。

――聴いてくださる皆さんにも踊ってみて欲しいですね。最後に皆さんそれぞれが2021年にどんな姿をファンの方達に見せたいですか。

Mikako 私たちFAKYがやりたいこと、伝えたいことというのはこれからも変わらないです。それを楽曲や行動で皆さんに示していけたらなと思っています。いつ直接皆さんとお会い出来るかはわからないんですけど、FAKYがある限り伝え続けたいです。

Taki ここまで色んな曲を発表してきましたけど、まだまだFAKYとしてもチャレンジしたいことは沢山あるので、サプライズなことをどんどんしていきたいと思っています。皆さん、楽しみにしていてください。

Hina 今年もコロナでどうなるのか、まだわからないところもありますが、去年思いもよらなかったことが起こって、それでも私たちは音楽を作ることをずっと続けてきて、得たことも沢山ありました。それぞれソロで色んなジャンルで活動もしているんですけど、この5人が揃った時に一番魅力が発揮できると思っているので、形はどうであれFAKYの音楽を見ていて欲しいなと思います。

Akina FAKYは2020年で絆をより深めることが出来たと思うので、それぞれのバックグラウンドも全然違うけど、踊りもそうだし今まで以上に一つになってきていると感じています。去年はすごく活動を我慢した部分もあって、その中で出来ることを頑張ってきたので、それを今年は出せていけたら良いなと思います。

Lil' Fang 今の私たちを出し続けるので、それを皆さんにしっかり見ていただきたいという想いが強いです。このインタビューでもみんなが話していたように、あまりカッコつけずに、しんどい時はしんどい、悲しい時は悲しいといった事を話せる5人だからこそ伝えられることがあると思うので、私たちも包み隠さず皆さんにお届けするので、その姿を見て何かを感じ取っていただけたら嬉しいです。2021年も応援宜しくお願いします!

(おわり)

作品情報

▼最新デジタル配信シングル「The Light」はこちら
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