STU48が2月17日に6thシングル「独り言で語るくらいなら」を発売する。穏やかな大海原を爽やかな風を帆に受け、ゆっくりと進んできた彼女たち。更なる活躍が期待される今年は日本武道館公演も実現させ、いよいよ彼女たちが先頭を切る大航海時代の幕開けを感じさせる。その最初のシングルで示すのはこれまでの雰囲気とは異なる楽曲だ。選抜メンバー16人はどのような思いで臨んだのか。16人全員のインタビューを16日間連載する。
◆沖 侑果
起承転結で例えるなら、今のSTU48はどれに当たるか?
沖侑果「それは『転』だと思います」
第一章とみるならば「転」にあたると解いた。
文章を書くのが好きで、中学生の時に小説を書いた。好きが高じて、現在『TV LIFE web』で連載を担当している。将来の夢は「小説」を書くこと。
「文章を変えられるのが嫌いで、掲載された後に全部チェックしています(笑)」
根っからの“文筆家”気質と言える。
憧れは渡辺麻友。「好きなアイドルですが、自分のなかに取り入れているわけではありません。でも一生推しメンなのは変わりないです」
「センターになりたい」と言い続けてきた石田千穂がその夢を叶えた。「めちゃくちゃすごくて、似合っているなと思いました。行動力も勉強になるけど、だからといって目指すわけではないです。前に立って引っ張っていくタイプでもないですし、でもそういう人をみるとすごいと思います」
自然体で、俯瞰して物事を捉えているように見える。無理に背伸びせず、等身大でいて冷静。一方、情に厚い一面も見られ、内には情熱も秘める。文章を書く上で必要な要素だ。
かたや、SHOWROOMやSNSなどでは愛くるしい表情を見せる。その二面性も魅力だ。
個人のSNSをスタートするタイミングで講習を受け「コンプライアンスってかっこいい」と、以来、グループのコンプライアンス担当に。
「メンバーの中で誰よりもコンプライアンスを守っていけるように頑張っています。先輩方とも仲良くさせて頂いていて本当は人見知りなんですけどメンバーは大好きなので誰にでも話しかけにいっちゃいます」
個性は「自己プロデュース力」
「自分自身を客観的に見ている部分もあるので自己プロデュースはできている方かなと思います。企画などを考えるのが好きで自粛中はいろんな企画を考えて実行しました。それがお仕事として実になった部分もあるので根が裏方の思考だと思います。それも個性なんじゃないかと最近は思っています」
今年でアイドル4年目になる。
「加入当初からファンの皆様に支えてもらって選抜入りなどもさせて頂いて3年目は瀬戸内PR部隊にも選んでいただきました。今までがファンの皆様から押し上げてもらって機会を作ってもらうことがほとんどだったので4年目は自分の力で夢を叶えてファンの人に楽しんで推し活をしてもらうことが目標です」
コロナ禍ではファンの大切さを改めて知った。
「コロナ禍の影響により今まで当たり前だったことが当たり前じゃなくなって、アイドルとしての自覚を失いかけた一年でした。ライブもイベントもお仕事もなくなって家に1人でいる時はしんどかったです。だけど家でもできることがあるんじゃないかと配信をたくさんしたり、Twitterで企画をやってみたりして最近のオンラインお話し会では自粛中に配信見てファンになったよと言ってくださった方も何人かいて、こういう時にこそアイドルの私は皆に笑顔を届ける存在にならなきゃいけないと思いました」
そのなかで行われたファン投票による『ファンが決めちゃうSTU48 6thシングルカップリングユニット』では3位になった。自身の考えを変えるきっかけにもなった。
「ユニット投票は自分の考えを変えるきっかけでした。STU48の中心人物になりたい、瀬戸内の魅力を伝えていけるメンバーだと自分から強く発信したのはこのイベントがあったからです。ファンの人が絶対いけるよ、大丈夫だよと言ってくださってファンの方と団結できたイベントでした。今回選んでいただいてカップリング曲も収録されることが決まり、初めてフロントに立たせて頂きます。このチャンスを無駄にしないようにこれからの活動頑張っていきます」
そんな彼女の今年の目標は…。
「今年はアイドルとしての魅力をたくさん増やして、ラジオや小説など自分の得意なアイドル以外のことにも力を入れていきたいと思っています。そこからアイドルファンの方以外にもSTU48を好きになってもらうことが目標です」
彼女自身、考え方が変わったこの1年。STU48を「転」と例えたように、彼女自身もまた更なる飛躍をみせる「転」にあたるのかもしれない。それぞれの体験という“伏線”はこの先どう結実するのか。もちろんまだまだ物語に「了」は打たない。
こんな時代だからこそ「アイドル」としてできることは何か。
笑顔と元気を届けることだと思います。もともとアイドルはそういう役割があると思います。STU48にはプライベートメール(STU48 Mail)もありますし、配信など私なりに色んな企画で盛り上げていきたいです。
写真のエピソード
三ヶ日に新年初外食してきました。寝転びながらご飯を食べることができるところで家でもまったりなお正月でしたが、外食でもまったりしていました。ご飯食べた後はお布団でウトウトしました、今年は例年以上にのんびりしたお正月でした。
6thシングル「独り言で語るくらいなら」インタビュー
――新曲の印象と、それをどう捉え、臨みましたか。または自身と重ねた点があるとしたら?
初めて聴いた時、俗な感想になりますが「あ、これはバズりそう」って思いました。壮大なメロディーと振り付け、STU48らしいといえばどちらかといえばそうじゃなくてカッコいい曲ともまた違う本当に今までになかった曲だと思いました。すぐに好きになりましたし、この曲の意味を伝えるためにMV撮影は全身全霊で挑みました。
――そのなかで印象に残っている歌詞は?
私は2番の「始めるのは語ってるだけより 意味あることだと思う」です。私はあまり行動に移さないことが多いのでこの歌詞にハッとさせられました。4thシングルでは無謀な夢に挑戦しないのか?とこちら側に問いかけてくるような曲でしたが今回の6thシングルのこの曲の主人公は自分がまず行動して背中で語る、みたいに思えてすごくグッときました。
――レコーディングの秘話、自身が担当した歌唱パートはいかがでしたか。
レコーディング前からいっぱい練習してきてくださいと今まで以上に言われていました。三拍子と四拍子が入り混じっていて難易度の高い曲だと事前に言われていてレコーディングもいつもより緊張しました。私のパートの2番に「最初の反抗は 空気が清々しい」という歌詞がありますが自分の声よりも低めなので頑張りました。
――振付はどうでしたか。
私は振り入れの期間が前日しかなかったので今まで以上に気合いを入れて臨みました。頭を抱えて苦悩する振りがあったり、みんなで笑いながらくるくる回りまくったりこれまでの表題曲の中で1番感情を剥き出しにしながら踊った気がします。魔法をかけているように指をくるくると回す振りがお気に入りです。
――MVの撮影はどうでしたか?
MVはひたすら踊っていました。2サビやラスサビで振りが2個ずつあって、カメラの位置の撮る関係で一カットごとに違う振りで踊らなきゃいけない時は頭の中がごちゃごちゃになっていました。後はスタジオで撮影が初めてだったので、寒くない!と思いました。STU48はいつも外ロケが多かったので…久しぶりに天候に影響されることなく撮影できました!
――この楽曲に、MVに、歌詞に、これまでのSTU48にないものがあるとしたら?
曲調は今までのSTU48にないと思います。歌詞は1stシングル「暗闇」や4thシングル「無謀な夢は覚めることがない」に系統としては近いとは思いますがでもやっぱり似て異なる気がします。何もかもが初の試みで新しいSTU48の姿をお見せできるんじゃないかと思います。MV撮影の時の石田千穂さんの表現力が凄くて後ろで踊っていて見惚れました。石田千穂さんがセンターのSTU48だと今までの雰囲気とガラッと変わる気がします。儚いようなでも芯のあるSTU48って感じがしました。
――ご自身にとってこの曲はどういうものになりそうですか?
歴代の中でもトップに来そうなくらい好きな曲です。自分の中での新しいパフォーマンスができそうな曲だと思いますしこれからSTU48が躍進していく一歩目を踏み出せる曲になるんじゃないかと思います。なのでたくさんの人に聞いてほしいですしこの曲を伝えていけるよう精一杯頑張りたいと思いました。
◇
2021年1月15日、STU48初の日本武道館コンサートが行われた。憧れのステージでアンコールを含め全22曲を披露した。夢舞台に立ったのは1期生・ドラフト3期生の23人。そして、6thシングルの選抜に入った2期研修生、原田清花、高雄さやかが一部参加した。
――日本武道館コンサートを振り返っていかがですか。
生き生きできました!楽しかったです!前日のリハーサルも実感がなくて、公演を終えてやっと実感が湧いてきました。まさか日本武道館に立てるとは思ってもいませんでした。初めて立った日本武道館のステージ、すごかったです。久しぶりの有観客ライブでしたし、大きな会場ともあって初めは緊張するかなと思いましたが、意外と緊張せずにリラックスして最初から最後まで全力で楽しめました。ただ、6thシングルの初披露は間違えたらどうしようと緊張しました。でもみんな感情のままに踊っていたのでそれに引き込まれ私も出せたと思います。終盤に2期研究生が加わりましたが、基本は1期生とドラフト3期生のコンサートでしたので一区切りができたと思います。次はSTU48全員でまた来たいなと思いました。日本武道館に立ち、もっともっとこのメンバーで上に行きたい、上に行けるじゃないかと思いました。団結するよいきっかけにもなりました。
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— MusicVoice エンタメ (@MusicVoiceEnt) February 13, 2021
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