松任谷由実が8日、渋谷ストリームで『anan』創刊50周年を記念して初開催された、ananが選ぶ“時代を象徴するスター”を表彰する『ananAWARD』の授賞式に登場し、ananAWARD 50th大賞を受賞した。

 松任谷はananには70年代からの初登場以来、毎年のように登場し、時のスタイリスト、メイクアップアーティストとの誌上における刺激的なクリエイティブな競演で、日本の女性誌におけるファッションカルチャーのひとつのかたちを牽引。偉大なエンターテインメントカルチャーのスターとして、エターナルな憧れの女性として感謝を込められ、『ananAWARD 50th大賞』が授与された。

松任谷由実

 中井美穂アナがMCを務める授賞式で、松任谷は受賞した感想を聞かれると「めちゃくちゃ嬉しいです!」と笑顔を見せた。

 ananのマスコットのアンアンパンダにちなんだ“金のパンダ”が贈呈された松任谷は、「愛らしいです。この先なにか成功することがあったらマーカーで(目の周りを)こう…それじゃダルマじゃないですか(笑)」と冗談交じりに喜びを示した。

 ananの創刊50周年記念特別号で松任谷は、「時代と共に変わっているように見えるのは『現象として見える表の部分』であって、目に見えない部分というのはむしろ変わっていない」と、本質を変えないために表を変えているのでは、ということを述べていたことが印象的と語る中井はそれにちなんで「ananの本質をどうみている?」と質問。松任谷は「パイオニア精神に満ち溢れていると思います」と語る。

 そういうものはすぐ真似をされ、一見あたりまえになってしまうが「自分で生み出したもの、開拓したものは持続が可能」と述べ、その理由として「姿勢が変わらないから次の新しいものを見つけることができるので、真似をされたら次にいけばいい、というフットワークの軽さとエネルギーがananにはいまだに感じられます」と、答えた。

松任谷由実と中井美穂

 そして、これからのananに何を求めるかと聞かれた松任谷は「この姿勢をずっと貫いてほしいなと思います」と答え、ananがこれまで社会現象を起こすような特集を展開してきたことを挙げ、「そういう号って、あるだけでわかるんです。内容を見なくても――見えないはずなんだけど感じるオーラみたいなものを追求していってほしいなと思います」と、語った。

 松任谷が12月1日に発売する4年ぶり通算39枚目となるオリジナルアルバム『深海の街』の内容を聞かれると、「ズバリ、コロナ。2020年という世界史に残る未曾有の年に絶対リリースしたかった内容です」と話し、そこには「歴史に残る年を記録しておきたかった」という想いがあるという。

 そして、作品から何を感じてほしいかというと、「ananの話と一緒なんですけど、キャリア48年だけど音楽的成長、詞の世界などの伸びしろを貪欲に追求するエネルギーを感じてもらえたら嬉しいなと思います」と、想いを伝えた。

 最後に、ananAWARD 50th受賞の喜びとして、「本当に嬉しいです。ananは自分の生き方に凄く似ているところがある雑誌で、命運を共にする気持ちでこれからも頑張っていきたいと思っていますので、ananを是非よろしくお願いします。ユーミンもよろしくお願いします」と、締めくくった。

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