バーチャル授賞式に出席した鈴木保奈美

 女優・鈴木保奈美がアワード『SUITS OF THE YEAR 2020』のアート&カルチャー部門を受賞した。5日はバーチャル授賞式が公式サイトで配信され、日本人女性初の受賞者となった鈴木は「大変光栄」と受賞の弁を述べた。

 日本経済新聞社デジタル事業メディアビジネスユニット「NIKKEI STYLE Men’s Fashion」と世界文化社「MEN’S EX」が共催。「ビジネスや自分のフィールドで情熱を持ってチャレンジし、時代を変えていく才能や志を持つ人」を表彰する。

 授賞式は、新型コロナウイルス感染症予防対策のため、フルCGによるバーチャルで行われた。CGで再現した煌びやかな都会の夜景をバックに受賞者がスーツを着て登場した。

 各部門のうち、芸術・文化・エンターテインメントを通じて世の中に感動を与えた人物に贈呈される「アート&カルチャー部門」を受賞した鈴木保奈美は日本人女性としては初めての受賞となる。

 トロフィーを手に「『SUITS/スーツ2』というドラマを今年一年ずっと撮影しておりまして、私にとっては“2020年=スーツ”という一年になりましたので、その一年をまさに象徴する賞をいただくことができて大変嬉しく思っております」と受賞の弁。

 平澤編集長から、普段スーツを着るときにエレガントに見えるように心掛けていることを聞かれ、「難しいですね…」としつつも「究極は場数かなと思います。恐れずにどんどん着ていくうちに自分のものになっていくんじゃないかなと思います」と笑顔で答えた。

 来年に向けて、どのようなチャレンジをしていきたいかと問われると、「何に対しても自分の取り組み方を更新していくというか、ドラマにしても映画にしても、どういうスタイルで、自分自身の心身の状態もどういう状態で取り組んでいったらより良いパフォーマンスができるか、というのは毎回チャレンジだと思っています。休暇の過ごし方や睡眠のとり方、食事の仕方とかも、いろいろ試していくということが自分の幅を広げることに繋がるかなと思います」と答えた。

廣瀬俊朗、前川泰之も登壇

 トロフィー贈呈後には、昨年の受賞者を代表して、元ラグビー日本代表主将で俳優の廣瀬俊朗が登壇。「受賞者の皆さま、誠におめでとうございます。皆さんの素敵なスーツや時計を見て、僕自身も身だしなみを整えるということの大事さをあらためて感じることができました。また、皆さんは想いをもって行動されているからこそ、さらに光り輝いているんじゃないかなと思っています。僕自身も今年度はニュース番組のコメンテーターや、Bリーグ応援キャプテン、いろんなチャレンジをしていますが、そこに満足し続けることなく、この時代が見えない中で、チャレンジし続けるということを大事にしていこうとあらためて思うことができました」と祝辞を述べた。

 また、総評を担当したファッションディレクターの森岡弘さんは、「コロナ禍の中で、スーツを着る機会は減っていくと思います。ただ、スーツはビジネスシーンだけのものではありません。土曜日・日曜日、仕事を離れたときもスーツを着ていただきたい。ぜひ、皆さん、スーツ、そして、スーツの着こなし、もっともっと楽しんでいただきたいと思います」と期待した。

 「MEN’S EX」の表紙を務め、第1回から参加している、俳優の前川泰之も登場し、「今年の受賞者の皆さんも、このコロナ禍という私たちのライフスタイル、そして仕事のあり方自体も大きく変わってしまうような転換期の中で、果敢にチャレンジ、攻めの姿勢を貫いて大きな成果を得た皆さんだったんじゃないかなという印象を受けました。受賞者の皆さんの凛としたスーツ姿、そしてコメントからたくさんの刺激を私も受けましたし、これからも皆さんのように頑張っていかなきゃなと感じました」とコメント。

 最後は、司会を務めた宇賀なつみアナウンサーが、「東京のきらびやかな夜景に、スーツを纏いチャレンジをし続ける受賞者の皆さんのシルエットが重なり、クールに眩しく映りました。やはりスーツは素敵な装いだと感じていただけたと思います。来年2021年は、皆さんと同じ空間でお会いできたらと思います」と述べ、初のバーチャルアワードを締めくくった。

 なお、「ビジネス部門」では、オイシックス・ラ・大地株式会社代表取締役社長・髙島宏平さん、日本環境設計株式会社取締役会長・岩元美智彦さんの二人。「イノベーション部門」では、慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授・宮田裕章さん。「スポーツ部門」では、プロフリークライマー・楢﨑智亜さんが受賞した。

アート&カルチャー部門

 芸術・文化・エンターテインメントを通じて世の中に感動を与えた人物に贈呈。

 ◎…女優・鈴木保奈美(すずき・ほなみ)

 【受賞理由】今年放送されたドラマ「SUITS/スーツ2」では、ビジネススーツを纏い戦う男性陣のなかで、エレガントで強く、華麗に立ち回る女性、幸村チカ役を好演した。スーツやジャケットも魅力的に着こなし、ビジネスエグゼクティブの新しい人物像、新しい魅力を、役柄を通して届けた姿は、まさにスーツに秘められたエンターテインメント性を表している。

 【着用スーツ】VITALE BARBERIS CANONICO×日本橋三越本店

 【着用時計】Grand Seiko エレガンスコレクション「STGF349」

 【コメント】この度は「SUITS OF THE YEAR 2020」をお送りいただきありがとうございます。大変光栄です。「SUITS/スーツ2」というドラマを今年一年ずっと撮影しておりまして、私にとっては「2020=スーツ」という一年になりましたので、その一年をまさに象徴する賞をいただくことができて大変嬉しく思っております。今日着ているスーツは、ダブルブレステットという男性らしいデザインなのですが、極力、中の芯を薄くしていただいて、生地も大変しなやかなものにしていただいて、肩のラインですとか、とても着心地の良いカーディガンのように、いつまでも着ていられるスーツにしていただきました。長く着られるとても素敵なお洋服だと思います。

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