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 NEWSの増田貴久が主演したドラマ『レンタルなんもしない人』(テレビ東京)が9月30日に最終回を迎えた。ドラマは、Twitterに突如現れた「レンタルなんもしない人」の“なんもしない”仕事ぶりを描いた物語。増田が演じたのは、“なんかすること”が求められ続ける現代において、「なんもしない人(ぼく)を貸し出します」と宣言し、不思議なサービスを行っている「レンタルさん」だ。

 このドラマは、フィクションだが「レンタルさん」は実在する。「一緒にメロンソーダを飲んで欲しい」、「ブランコを全力で漕ぐのを見守って欲しい」…などただ1人分の人間の存在が必要なシーンで利用できるサービスで、今もなお依頼が殺到している。

 そんな「レンタルさん」の仕事を描いた同作は、“なんかしなきゃ”と思ってしまいがちな現代において、人々の心をほぐしてくれるドラマだった。

 なかでも、大宮亜希(志田未来)が、「都落ちする前に、東京最後の1日に付き合って欲しい」という依頼をした1話。「東京で爪痕を残さなきゃ!」と張り詰めていた亜希から、「レンタルさんは、爪痕を残そう! とか思ったことないんですか?」と聞かれ、「ないですね。なんもしてないですけど、毎日そんな悪いもんじゃないです」と返し、亜希が「悪くないか」と言いながら、肩の荷が下りたように泣きじゃくるシーンが印象的だった。

 4話では、依頼者の京野彩(山口紗弥加)から、「私という人間は、今何点くらい?」と聞かれ、「点数、必要ですか? 人間、生きてるだけで、わりと偉業だと思います。僕は」と返したシーンも。ドラマのなかの「レンタルさん」が、依頼者の心を軽くしていくのを見るたび、観ているこちらも、気持ちがラクになっていくのを感じた。

 「レンタルさん」の言葉を聞いていると、少しゆっくり歩いてもいいかな? と思うことができる。もっとがんばらなきゃと焦るのではなく、“なんもしない”自分を許してあげるのもいい。『レンタルなんもしない人』は、“なんかしなきゃ”と焦る人たちに、優しいメッセージを与えてくれるドラマだった。

 そんな同作の主題歌が、NEWSの「ビューティフル」だ。9月30日に放送された音楽特番『テレ東音楽祭2020秋〜思わず歌いたくなる!最強ヒットソング100連発〜』(テレビ東京系)で、人気曲「チャンカパーナ」とともに披露された。ドラマのモデルとなった「レンタルさん」が、パフォーマンス中に登場するという視聴者へのサプライズも盛り込まれ、話題を集めた。

 「ビューティフル」は、増田が吹く心地いい口笛から楽曲がスタート。アコースティックのサウンドが乗り、疲れた心に寄り添うような優しい雰囲気を醸し出す。<“当たり前”のルール誰が決めた?>や、<比べたって意味はない君だけのライフ>などの歌詞は、ドラマのメッセージに通ずるように感じる。

 また、サビの<君がそのままでいるだけで/Yeah そう 輝き放つ oneday>や、<君は君のままでビューティフル>などの歌詞からは、そのままで美しいんだよというメッセージが伝わってくる。

 そして、<it’s a beautiful day いつもそばで/きみの心に寄り添えたら>と歌いながら、センターの増田に優しく寄り添う小山慶一郎と、加藤シゲアキ。NEWSの持つ温かさが現れていた。

 ドラマ『レンタルなんもしない人』、そして主題歌の「ビューティフル」は、“なんもしなくても、そのままで美しい”と伝えてくれる。両作が伝えてくれた温かいメッセージを、大切にしていきたい。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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