Apple Musicは29日、山口百恵の全てのアルバムにライナーノーツを追加した。

 引退から40年経った今なおファンを魅了し続ける山口百恵。今年の5月29日にはApple Musicで全カタログが解禁となり、昭和歌謡を知らない若者にも世代を越えて広く浸透した。

 そして、29日、Apple Musicは山口百恵の全てのアルバムにライナーノーツを追加した。1973年8月発売のデビュー・アルバム「山口百恵ファースト・アルバム としごろ」から、引退直後の1980年10月21日に発表された最後のオリジナル・アルバム「This is my trial」までの合計22作品を、Apple Music独自の解説付きで楽しむことができる。

 彼女の最高傑作との呼び声が高い1978年にリリースされた「二十才の記念碑 曼珠沙華」については、「レコードのA面に当たる前半は『曼珠沙華の章』と題された6曲で、そのトップに置かれたのはのちに国民的な名曲となる『いい日 旅立ち』」で、「阿木燿子と宇崎竜童による濃密なラブバラード『曼珠沙華』では百恵の独白をフィーチャー」しており、「自伝的な感触もあるこのアルバムは、彼女の一つの到達点を感じさせる仕上がりで、二十歳になる直前に発表されたことにも大きな意味がある」と解説している。

 また、同じく1978年にリリースされた「ドラマチック」については、「ツッパリ路線でヒットした『プレイバック part 2』『絶体絶命』をはじめ、ストーリー性の高い楽曲が並ぶ」とし、「何よりも聴きどころは各曲の主人公を演じきる百恵のボーカル。幾多の作家たちの歌に挑んだ経験と、女優としての感性も磨いてきた努力がここに結実している」と解説している。そして、1980年にリリースされた「不死鳥伝説」については、「アルバムと同日にシングルカットされた『さよならの向う側』は、後にファイナルコンサートのアンコールのラストや最後のテレビ出演で歌われるなど、彼女の歌手生活の終わりを飾った曲として認知されることとなる」とし、またジャケットについては、「篠山紀信による写真を横尾忠則がデザインして仕上げられた」と解説している。

 なお、Apple Musicの歌詞表示機能では、曲に合わせて各フレーズがタイミングよく表示され、曲を聴きながら歌詞を追うことができる。かつてレコードやCDでの音楽鑑賞が主流だった時代には、ブックレットに掲載されたライナーノーツや歌詞が読まれていたが、Apple Musicでは現代に則したデジタルな方法で楽しむことができる。

 これら作品とライナーノーツは、Apple Musicの山口百恵アーティスト・ページで公開されている。

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