22/7、「涙」は決意の表れ 出会いと別れ 挑戦と重圧の先にある成長
INTERVIEW

22/7、「涙」は決意の表れ 出会いと別れ 挑戦と重圧の先にある成長


記者:木村武雄

撮影:

掲載:20年02月26日

読了時間:約16分

共感や勇気をもらえる曲

――曲についてうかがいます。アニメのオープニングテーマになっている「ムズイ」は、これまでの曲とは印象が違いますね。

帆風千春 勢いのある曲調だと思いました。歌詞は今までも、割と人が表に出さないような感情が描かれていましたが、それをさらに深めた印象があります。なかなか口には出さないけど、一回は思ったことがあるのではないかなという感情が描かれているなと思いました。今までの22/7に通じるものがあります。テレビアニメの22/7は、そもそもアイドルをやりたくて集まったのではない人や急に集められたとか謎が多くて、今まであまり聞かなかったような物語の入り口。それがこの曲にも表れていると思います。22/7はこういうグループで、こういうアニメです、というのを歌ってくれている曲だなと思いました。

――西條さんはエンディングテーマにもなった「One of them」をソロで歌っています。

西條和 大変でした。最初は「えっ、1人で歌うの」と思って。曲調を聴いても、今までに歌ったことのない感じだし。でも歌詞は、<団地>というワードなどみうちゃんに沿った話になっていて、<早く飛び出して、新しい世界に行きたい>とか、本当にオーディションを受ける前の気持ちだったりするので、自分に重ね合わせて歌いました。

――曲調がイメージとは違う気もします。

西條和 そうですね。みうちゃんのイメージでもなかったし、最初の英語の部分や<うんざり><同じだ>などのセリフ部分については、仮歌の時には力強い感じで歌っていたんですけど、レコーディングが始まる前に、私が息多めの喋り方なので、スタッフさんが「そのトーンでやってみよう」と。その場でささやき声で歌う事になりました。

――全体的に歌うのは大変だった?

西條和 難しかったので、レコーディングは丁寧にやろうと思いました。みんなと一緒にレコーディングするときは、サビはサビで固まって録ったりするけど、ソロの部分はゆっくり時間を取って下さって細かく何回もやりました。

――自分にとって、新たなところが出せた?

西條和 メンバーに聴かれるのも恥ずかしくて。音源が自分の所にだけ送られてきて、他のメンバーは楽屋で流していたりするけど、私は頑なに出さなくて。でも流れちゃって…、千春から「良かった」と言ってもらえたんだけど、恥ずかしかった(笑)。

――宮瀬さん、「ムズイ」「空のエメラルド」の印象は?

宮瀬玲奈 「ムズイ」は強い歌詞で、パフォーマンスをしていても、感情的になってしまう部分があるので、ライブで感情的になりすぎないように気をつけないとって思っています。この歌詞と向き合うと辛くなっていく。でも「空のエメラルド」を聴くと「ムズイ」で落ちた心が開いていくような感覚にもなって。「空のエメラルド」の開放的な感じが、心を晴れやかにしてくれるので、両方を聴いてもらいたいです。

――宮瀬さんは感情移入しやすい?

宮瀬玲奈 歌詞でパフォーマンスや表情を考えているので自然とそうなります。

――お芝居やったら良さそうですね。

宮瀬玲奈 私、お芝居やりたいんです! お芝居はパフォーマンスという面では一緒なので。

――カップリングの印象や、聴きどころは?

宮瀬玲奈 「願いの眼差し」は、情景が思い浮かぶ歌詞になっています。リリースが2月26日で、卒業や別れの季節なので、そういった人達に聴いてもらいたいです。こういう歌詞だけど、可愛らしい曲になっていて、聴いていて明るくなるような曲になっているので、口ずさんで楽しい気持ちになってもらいたいです。

西條和 曲名で好きになったのは、「足を洗え!」でした。かっこいい曲なんですけど、「僕は存在していなかった」とか共感が出来てそのまま自分の気持ちで歌える曲が好きなんですけど、「足を洗え!」は、個人的にはすごく勇気をくれる曲。私、忘れることが怖いなと思う事が多いんです。昔の記憶とかをたまに思い出しておかないと、って。忘れるのが怖くて、1歳くらいの記憶を何日かおきに思い出したりしているんです。歌詞の最初に<全てを忘れるんだ>とありますが、強くいたり、前に進む為には、忘れることも大事だなと思うので、歌うと、勇気が出てきて、こう思えるようになりたいと思う曲です。

――帆風さんは?

帆風千春 「僕らの環境」はカップリングの中で一番好きな曲です。今回、どれも前を向かせてくれる曲ばかりで、力強くて、それぞれに意思をもって前に進んでいっている曲だと思っています。自分なりに読み解くと、世の中に不平等なことは沢山あるけど、負けないで、そこに踏ん張ればいいし、ルールを作れば良いとか、今ある環境に負けない姿勢がかっこいいなと思いました。こんなに頑張っているのになんで報われないのと思う事は誰しもあると思うけど、そこで折れずに、自分の道をこの場所で作り上げてやるぞという強い意志を感じるので、自分が折れそうな時に、勇気を貰える楽曲になるんじゃないかなと思います。

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