林青空「未来に期待出来る1枚が出来た」アルバムに刻まれた自信と葛藤
INTERVIEW

林青空「未来に期待出来る1枚が出来た」アルバムに刻まれた自信と葛藤


記者:村上順一

撮影:

掲載:20年02月25日

読了時間:約11分

 シンガーソングライターの林青空が2月26日、アルバム『出航日和』でメジャーデビューする。現在25歳の林青空は20歳の時に地元大阪で弾き語りでの活動をスタート。北海道から沖縄まで全国を回り、梅田CLUB QUATTROワンマンライブを成功させた。2年間に渡って制作されたアルバムには高橋宏貴(ELLEGARDEN、PAM、THE PREDATORS)、片山僚(Halo at 四畳半)など実力派アーティストが参加。インタビューでは林青空の音楽の変遷から、「自信がついた」と話すアルバム『出航日和』に込めた想いまで多岐に渡り話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

ゆずからの影響

『出航日和』ジャケ写

――林さんはファーストネームが「青空」と珍しいお名前だと思うのですが、ご両親はどのような思いで付けて下さったんですか。

 母がダウンタウンの浜田(雅功)さんが好きで、その浜田さんが主演されていたドラマのヒロインが青空という名前だったので、その役名からなんです。

――それは当たらないですね。てっきり林さんなので、木々の隙間から見えるキレイな青空をイメージさせたかったのかなと思いました。

 今度からそうします(笑)。音楽活動する前に林青空とネットで検索すると、ジグソーパズルなどの青空の絵が出てくるので、そういったものが想像出来る名前をつけてもらえたことが嬉しいです。

――お友達や周りの方からは何と呼ばれていますか。

 友達は“ソラちゃん”で、音楽で知り合った先輩や後輩からは“ゾラちゃん”と呼ばれる事が多いです。誰とも被らない名前で気にいっています。

――オリジナリティありますよね。さて、今作『出航日和』を聴かせて頂いて、林さんの事がよく知れる1枚だなと感じました。過去、現在、未来への希望が詰まっているなと。

 自分から湧き上がる想いもあるんですけど、日常に散りばめられているヒントを元にして曲にする事が多いです。

――リード曲の「出航日和」はデビューが決まってから書かれた曲ですか。

 事務所が決まって上京して、アルバムを作ることが決まった時に書きました。そのアルバムで「1曲目になるような曲を作りたい」と思いました。自分を引っ張っていってくれるような曲がいいなという事と、これまで大事にしてきたものと、これから大事にしていきたいものを箇条書きにしました。

――ちなみに曲を作る時は詞先、曲先どちらが多いですか。

 曲によって変わるんですけど、全てのパターンがあります。メロディと詞が同時に思い浮かんだり。今はどの作り方が得意とか決めないようにしていて、色んな作り方をしています。

――メジャーデビューということに関してはどのように捉えていますか。

 これまでメジャーがどういうものなのか、というのはあまり意識したことはなかったです。活動していくなかで仲間がデビューしていくこともありましたし、メジャーというものが身近になって憧れみたいなものが生まれてきました。自分なりに色んなことをやっていくうちに、自分ひとりでは出来ないことが沢山出てきました。その中でライブハウスの方や音楽に詳しい先輩とかに助けてもらっていくうちにやれることが増えていったんです。

――幅が広がっていったわけですね。

 そうなんです。きっとメジャーデビューしたら、もっと自分が想像もできないような作品が出来るんじゃないか、というのが見えてきました。そのほうが自分が思う音楽が出来るし、もっと楽しいんじゃないかなと思いました。自分でツアーを回っていたときは、特にメジャーへの思いというのは高まっていった感じはありました。チャレンジが出来る場なんだと思えるようになったんです。

――もっと輝ける場なんですね。さて、林さんの音楽の原体験はどのようなものだったのでしょうか。

 小さいときから歌ばかり歌っている子だったと聞いています。3歳からクラシックピアノをやっていたので、常に音楽はありました。無意識のうちにどっぷり音楽ハマっていた感じです。

――音楽的に影響を受けたアーティストはどんな方がいますか。

 ゆずさんが一番大きいと思います。アコースティックギターをちゃんと練習しよう、と思ったきっかけとなったアーティストさんです。

――ゆずさんの影響でギターを選ばれたんですね。なぜギターを選んだのか気になっていたんです。

 その前はピアノで弾き語りの楽譜を買って歌っていました。きっかけは兄が友達からもらってきたアコースティックギターを勝手に触っていたところからなんです。それで、私の友達からゆずさんのアルバムを借りて、めちゃくちゃ分厚いゆずさんの弾き語りスコアを買って、順番に練習していきました。そのスコアの曲は全部弾けるし歌えると思います!

――そこから培ったメロディ感やコード感が、林さんの音楽に出ているかも知れませんね。

 あると思います。ゆずさんの曲を聴くと、私しっかり影響を受けているなと思いました。特にギターの弾き方は意識してやってきていたんだなって。

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