大沢たかお

 大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、芦名星、玉城ティナ、松嶋菜々子、三浦友和、入江悠監督、AIが14日、都内で行われた映画『AI崩壊』(1月31日公開)ジャパンプレミアに出席した。

 映画は、AIをテーマに入江悠監督がオリジナル脚本で描くサスペンス作品。AIが人間の生活に欠かせない存在となった10年後の日本を舞台に、暴走を始めたAIが人間の“生きる価値”を選別して殺戮を開始。それを阻止しようと奮闘する主人公たちの姿を描く。

 主演でAI開発者で逃亡者となる桐生浩介役の大沢たかおは、作品について「生きている間に起きるかもしれない出来事のような気がして。エンターテイメント映画ですが、こういうことが起きたら自分はどうしようかと考えさせられる、近未来だけどより近くに感じられる映画だと思います」と語った。

 桐生の義理弟でAIを管理する会社の代表を務める西村悟役の賀来賢人も「エンターテイメントでも楽しめる。『感動した』『楽しかった』という感想と、10年後未来は遠くない未来であることを感じさせられる。自分自身、こういうことが起きたときに自分はどうなるんだろうという危機感があった。試写を終えたときに大沢さんと監督と話し込んだ。それぐらいインパクトがあった」。大沢との共演は「嬉しいかったし、義理の弟という設定で良い関係でいたいと思っていたなかで話しづらいかなと思っていたら話しかけてくれてやりやすい環境だった。芝居でも引っ張ってくれた」と語った。

大沢たかお

 桐生を追い詰める天才捜査官・桜庭誠役の岩田剛典は「普段は自分の芝居が気になって物語が入ってこなくて、でも演出も音楽も素晴らしい。観終わった後の達成感があって。試写で手ごたえを感じる作品もなかなかない」と自信。頭脳明晰な役柄に「普段のイメージとは真逆のキャラクター。七三分けやスリーピーススーツ、眼鏡に助けられた部分もありました。新鮮でしたが天才役をやることはなかなかないので、監督と話してちょっとずつすすめていった」と明かした。

 キャスト陣がそれぞれ感想を述べるなか、入江監督は「企画が通ったのは奇跡だった。この映画がこけたら僕はいなくなるとハラハラしながら撮っていた」と笑みを見せつつ「キャストの方が良い感想をくれたからそれで少しずつ安心して」とし、「日本映画の大作では珍しくオリジナルキャスト。子供の頃に見て面白いなと思ったのが『AI崩壊』に詰まっています。日本全国で映画を人生のよりどころにしている子供や大人に届けられるように」と期待感を示した。

 改めて大沢は、「挑戦している作品。僕たち映画人はこれからはAIも含めたインターネットやテレビマンも生き残りかけて戦う中で、本当に向き合わないと勝ち残れない。自分も消えるかもしれない」とし「同じ映画界でもアジア映画やアメリカ映画は頑張っていて、日本の映画は負けそうなくらいしんどい時期。それでも戦っている人たちは評価されたいし、『まだまだ日本映画は捨てたもんじゃない』と思ってほしい。監督やプロデューサーさんと話して、こういう作品を作ってきました」と経緯を説明。

 更に「賛同してくれた素晴らしいキャストの皆さんも気持ちに応えて全力でトライしてプロの人たちが集まってできたのが『AI崩壊』です。ものすごいエネルギーが強い作品ですし、ハラハラドキドキもする。日本映画はこれぐらいのものが作られるのではないかと自信をもってこの場に立っています。エンターテインメントの未来に期待を込めて厳しい言葉を頂きながら頑張りたい」と述べた。

Photos

記事タグ