藤原竜也

 俳優の藤原竜也が5日放送の日本テレビ系『おしゃれイズム』に出演。「険悪なムードだった」という蜷川幸雄さんに謝罪するため、アネテに単身訪れたという過去のエピソードを明かした。

 この日の放送にゲスト出演し、自身にとって「特別な人」として蜷川さんを上げた藤原。“厳しい”と称されることの多い蜷川さんの演技指導の一端を語った。

 藤原は「何度も辞めようと思った」と振り返りながら、「口きかない時も、何年もあった時もあります」と蜷川さんとの関係性について言及。「蜷川さんがアテネで“ギリシャ悲劇”をやっているとき」に藤原は「当時、険悪なムードで、謝りに行こうと思って」とアテネまで蜷川さんを一人で訪ねた。

 ところが、「蜷川さん、色々すいませんでした」と謝罪した藤原だったが、蜷川さんからは「来たか」とも「おはよう」とも返事はなかった。

 藤原は「『ええ…アテネまで来たのに…』と思ってそのまま帰ったことがあります」とエピソードを明かし、「芝居がダメだと一切口きいてくれない、あの人は」と、蜷川さんという演出家について語った。

 さらに、「お客さんとか、関係者の方とか、自分のために表現しているのではなくて、若いときは蜷川さんの『良かった』『今日の芝居、良かったよ』、その一言をもらうためにやってたのかもしれないですね」と藤原は続ける。

 そして、「逃げ出したいってあったけれど、やっぱり、蜷川さんに認めてもらいたい思いで、稽古場とか劇場に通ってたのかもしれない」と続け、蜷川さんと向き合った若き日の自身を見つめていた。

 また、藤原にまつわる「都市伝説」を紹介するコーナーが設けられ、わずか4日で高校を辞めたことに言及。通学4日目の帰り際、稽古場に遊びに行ったという藤原。そこには唐十郎さん、蜷川さんが雑談をしていたという。

 藤原は「当時の僕には、小説を読んでいるような、非常に高貴な言葉の連続」だったといい、「僕が学ぶべき場所は高校じゃなくて、稽古場にしかないんだと思って」と高校を辞めることを決めたようだ。

 ただ、38歳の今、「勉強大事だったな、高校生活を満喫したかったな、って悔いは残ります」とも語っていた。

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