シンプルに物事を考えられるきっかけに、音楽の存在
――さて、音楽の話も聞かせてください。普段はどういう音楽を聴いていますか?
昔から洋楽が好きで、ザ・ポリス(THE POLICE)やU2とか、ザ・ビートルズも好きです。最近の曲よりも、昔の曲が好きです。
――役に入る前に音楽を聴いたり、そういった部分での音楽の使い方は?
作品によって違いますが、家から稽古場とか、家から劇場に行くときに聴く音楽というのは、だいたい作品中は同じだったりしますね。気分を上げるときや、逆に下げるときにも聴きます。
――それはザ・ビートルズやU2?
だいたいそうです。気分によって、バラードを聴いたり、アップテンポを聴いたりと使い分けている感じです。
――昔のロックに惹かれる理由は?
小さい頃から聴いていたというのが一番の理由です。親が好きだったり、小学校5年の時の担任の先生が、ザ・ビートルズの授業をするぐらい大ファンで(笑)。そういう影響もあります。
――昔のロックはシンプルだけどメロディが良かったり、熱量が違ったりもする。そういうところに惹かれる?
今の音楽、特にロックのベースになっていて、そのベースに戻れる瞬間と言いますか、そういうところが好きで。当時は楽器もそれほど多くないですし、レコーディングもレコードやテープだから限界がある。その少ない領域と少ない楽器、技術のなかで生まれた音楽がすごく好きなんです。シンプルですし、自分が感情的に生き詰まってもその曲を聴くと落ち着くというか、「もっとシンプルに物事を考えてもいいんだよ」と思えるので、支えにもなっています。
――音楽はどういう存在ですか?
家庭的にも身近にあったものですし、無いと物足りない。あって当たり前のような感じなので、常に近くにある存在です。
――逆に音楽を嫌いになったことは?
聴くことに関してはないです。でもやっていて嫌だなと思ったことはあります(笑)。
(おわり)