三浦知良選手、新国立ピッチ最初の一歩踏む 松岡修造氏は和太鼓に挑戦
新国立競技場で21日に開催された『国立競技場オープニングイベント ~HELLO, OUR STADIUM~』。初めてピッチに立ったのはサッカーの三浦知良選手だった。1990年代日本代表のユニホームをミックスした特注品に袖を通したカズは、右手でボールを持ちピッチに足を入れた。
ピッチ上で華麗にドリブルする。フェイントも見せて、そのボールをスタンドに蹴り上げた。カズは「興奮しています。自分にとっては思い出深い場所。Jリーグが発足したのもここ、日本代表としての戦いもそう、そしてタイトルを獲ったのもここ。皆さんの力で新しくなった国立競技場をみなさんの声援で勇気が生まれる場所になることを祈っています」と期待を込めた。
この日は音楽も彩った。文化パートでは、太鼓芸能集団の鼓童が和太鼓演奏を披露した。大小の太鼓の音がズシンと胸に打つ。寒さもあってか張り詰める場内のなかで、幻想的な時間が流れた。終盤にはスペシャルサポーターの松岡修造氏が演奏に加わり、和太鼓を力強く打った。「素晴らしい。鼓動が一つになったと言いますか、和を感じました」と興奮した様子だった。
東北絆まつりでは、秋田竿燈まつり、盛岡さんさ踊り、山形花笠まつり、福島わらじまつり、仙台七夕まつり、青森ねぶた祭と東北6県の祭りが一同に会した。その土地に根付く祭りならではの音やリズム、踊りなどの特色が見られ、改めて日本文化の魅力に触れる機会となった。
また、OUR SPORTS DAYセレブレーションパレードでは、マーチングバンドによる「威風堂々」の演奏のなかでパレードは行われた。終盤には鼓童とマーチングバンドによる競演もあり、クラシカルな音楽がリズミカルになっていく面白さも見られた。松岡修造氏は「日本の文化がここ国立競技場で共有できたことは素晴らしい」と称えた。
音楽パートでは国立競技場とゆかりの深いDREAMS COME TRUE、そして嵐がライブパフォーマンス。名曲を6万人の観客と大合唱した。そして、フィナーレサプライズゲストとして登場したゆずは「栄光の架橋」を歌い心を一つにさせた。来年に開催が迫った東京オリンピック、パラリンピックへ期待感はますます高まっていた。