THE BEAT GARDEN「みんなが自慢できる存在に」2020年に懸ける4人の想い
INTERVIEW

THE BEAT GARDEN「みんなが自慢できる存在に」2020年に懸ける4人の想い


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年12月12日

読了時間:約11分

思い出の音が入った「エピソード」

REI

――「エピソード」はインディーズ時代の皆さんの情景が浮かびますね。

U いつもシングルを作る時は、一曲終わって次どんな曲にしようかと話すんですけど、今回は冬をコンセプトにしたパッケージ、シングルにしようと決めていました。ミディアムアップの「Snow White Girl」、バラードの「エピソード」、クリスマスパーティー的な「Everyday」の3曲にしたいと思って。1曲クリスマスではないバラードを入れようと思いました。それでMASATOが作ってくれて。

MASATO 実は最初は違う曲だったんです。そっちで歌詞を作ってもらう予定だったんですけど、歌詞のコンセプトを4人で話して決まった時に、もう一つ、今のメロディの方が歌詞のイメージが湧きやすいとUさんから相談を受けました。最初のデモでアレンジ制作も始まって、ワンコーラスが完成するところまで来ていたんですけど、アレンジャーさんにお願いして、今の曲でやり直していただいて。大変なご迷惑をお掛けしてしまったんですけど、結果良かったなと思います。

――そのお蔵入りになった曲は、違う形でお披露目される可能性も?

MASATO 僕の中では、そのままで良いかなと思っています。というのもその曲があって、「エピソード」が出来たという感じもしているので。なので、違う形で完成させなくても良いかなと思っています。

――歌詞はUさんお一人で書き上げてしまったんですか。皆さんからエピソードを聞いたりとかせず。

U 一応聞いたんですけど、誰も出してくれなかったんです。

REI これはけっこうみんな出したでしょ(笑)。

SATORU ライブの時にみんなで話したんですけど、Uさんが書いたことの範疇でしか僕らも出てこなくて。

U みんな割と浅かったんです(笑)。

――歌詞にある言葉で、それぞれ思い出すエピソードはありますか。

SATORU 僕は<図書館のガラスの前でも>というところなんですけど、僕が加入して初めてリハーサルをした場所がそこなんです。確か夜の8時、9時ぐらいに集まったと思うんですけど、リハが終わったのが朝の5時とか6時でした。2曲でこんなにやるのか...と思って(笑)。真冬だったのですごく思い出深いです。

U その時まだDJの機材もなかったので、SATORUはただずっと立っているだけという。

SATORU あれは拷問でした(笑)。それを経験しているので、当時のリハよりキツイものは何もないです。

REI どれもすごく印象的なんですよね。みんなが同じ方を向いて、辛いことも楽しいこともみんなで経験したので、この歌詞が出来たので。最後に<ずっと続いていく>という言葉で締めくくっているのがすごく良くて、今の自分たちの状況下でこれが書けたことが良くて、僕たちがドームなど大きなステージに立てた時にこの曲を歌ったら自分たちにも響く曲なんじゃないかなと思いました。

――未来が楽しみな曲でもあるんですね。Uさんはいかがですか。

U 僕は<一枚ずつ焼いた CD 夜中にまた集まって>のところなんですけど、これがすごく大変だったんです。入間にジョンソンタウンという元米軍住居地域跡地があるんですけど、そこでジャケット用の写真を撮って、その後REIの家賃3万5千円の部屋に、バイトが終わった後にみんなで集まって200枚くらい夜な夜な焼いていた、という歌詞なんです。朝までCDを焼いて、そこから六本木にあるmorph-tokyoというライブハウスに行っていたという思い出があるんです。

――3万5千円の部屋、すごく気になりますけど。

U 所沢なんですけど、なかなかすごいです。まだあるんですけど。

――いずれTHE BEAT GARDENの聖地になったらいいですね。

U Beemerのみんなが行ったらショックを受けるんじゃないかな(笑)。でも、当時はREIの家を事務所代わりにしていたので、昔からのBeemerは場所を知ってる人もいると思います。連絡先は僕のケータイにしていたんですけど、それもあってその時の電話番号から僕のことをLINE登録しているBeemerもいるみたいで(笑)。

――すごいですね! MASATOさんはいかがですか。

MASATO ライブハウスの話がさっきUさんから出ましたけど、今回アレンジにもすごく時間を掛けていて、「4人が思い入れのある音を入れたいね」と話していました。それでゆかりのあるところで4人から出てきたのがmorph-tokyoでした。そこは僕らが上京して初めてライブをした場所で、僕らの育ての親とも言える阿部さんという当時の店長さんがいるんですけど、その阿部さんに拾ってもらってライブをさせてもらっていたんです。なので、そこにまつわる音を入れたいなと思って。

――恩師ですね。

MASATO そうなんです。morph-tokyoでは気合入れの円陣を組んでから、階段を登ってステージに向かうんですけど、何か音を入れるなら、その階段を登る音を入れたいと思いました。その階段を登る音を自分で登って録音したんですけど、自分だけではちょっと足りないなと感じたので、阿部さんにも登っていただいて。その音をスネアドラムに混ぜて使ってるんですけど、CDのクレジットに「阿部拓也フットステップ」と入る予定なんです。

――思い出の人と音を盛り込んでいるんですね。

MASATO この階段がどこまでも続いていけば良いなと思いました。

――この曲がさらに深いものになりましたね。さて、来年1月26日に『THE BEAT GARDEN ONE MAN LIVE「THE NEST 2020」 IN TOKYO ~新木場 STUDIO COAST~』がおこなわれます。

U リリイベを「Don't think, feel.」から始めて、ロックなものから「花火」や『メッセージ』があって、握手会などで絆を深められたBeemerという仲間が少しずつ増えてくれていて、今作「Snow White Girl」で新たにBeemerになってくれようとしている流れを感じています。来年の僕らはかなりイケると思うので、もっと全国でTHE BEAT GARDENの存在を知ってもらえる2020年にしたいと思っています。その始まりでもある新木場 STUDIO COASTは僕らの等身大の姿で、昔の曲から今の曲まで思いっきり歌って、みんなが興奮できる温かい空間、THE BEAT GARDENを知っていて良かったと、みんなが自慢できる存在になるので、「あのライブに行ったよ!」と語ってもらえる1日にしたいです。

――最後にSATORUさん、読者にメッセージをお願いします!

SATORU (Snow White Girl)聴いてな!

(おわり)

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