外国人を意識した「UKIYO」
――活動していると色々ありますから。さて、12月11日にフルアルバム『UKIYO』がリリースされますが、今回は1万枚チャレンジのような挑戦はあるんですか。
木乃伊みさと 今のところアルバムに関してはそこまでのは考えていないんですけど、何かあった方が良いかなとは思っていて。
滝口きらら ちょっと話にあったのは一回のリリイベでどれくらいお客さんを呼べるかなとか。でも、話が出ているだけでどうなるかはわからないんですけど。
木乃伊みさと リリイベなら交通費は掛かりますけど、観覧は無料なので来ていただきやすいと感じていますから。
――今度は生のゑんらを体感してもらいたいですよね。さて、今作のアルバムタイトルは『UKIYO』なのですが、なぜこのタイトルになったのでしょうか。
木乃伊みさと 前作が『KEMURI』というタイトルだったので、それに近い感じのタイトル、外国人の方にもわかりやすいタイトルにしたいなと思っていました。浮世絵などで浮世という言葉は外国でも通じる日本語でもあるので、ピッタリだなと。
――世界をも見越したタイトルなんですね。皆さんは来年の3月にはタイにも行きますからね。
滝口ひかり 来年は東京オリンピックもありますし、ゑんらは和の要素が強いユニットなので、外国の方にも興味を持って頂けるんじゃないかと思っています。日本らしさを、これからもどんどん出して行きたいというのはあります。
――CDジャケットのアートワークも面白いですね。遠くから見るとドクロになっていたり。これはみさとさんが?
木乃伊みさと そうです。ドクロの鼻の部分は富士山なんですけど、要所に日本らしさを散りばめています。今作には「厄猫」という曲も入っているので、それをイメージしたジャケットになっています。後ろから見たら人間だけど、振り返ったら妖怪だったみたいなサプライズと猫が可愛いなと思って。
――こういうのはタブレットで描くんですか。
木乃伊みさと はい。タブレットでペンを使って描いています。意外と簡単に描けますよ。難しかったのは騙し絵みたいなものを描いたことがなかったので、そこは苦労しました。
――さて、曲なのですが、このアルバムで初お披露目となる曲は「レトロ花子」、「ホラーかわいい」、「厄猫」ですね。「ホラーかわいい」は皆さんで作詞されています。
滝口ひかり そうなんです。鬼、河童、天狗という日本の3大妖怪をモチーフに作りました。それらをメンバーに当てはめてみました。人間になりたい気持ちなどそれぞれがテーマを作って、ポエムみたいに書いて歌にはめていきました。
――ということは一回それぞれ全部書いていて。
滝口ひかり 書いています。今見るとすごく恥ずかしいんですけど...。
木乃伊みさと えっ! 恥ずかしいの(笑)。
滝口ひかり 自分の全てをさらけ出してるみたいな感じがあって(笑)。
――照れくさい部分はありますよね。皆さんの詞をまとめるにあたって大変だったところはありましたか。
木乃伊みさと 大変だったのは文字数を合わせることぐらいで、もらった詞の内容もなるべく変えないように、というのは意識しました。あと、曲がかわいいので、どうやってゑんらっぽく仕上げようか、というところはすごく考えました。
――確かに今まで以上に可愛いですけど、しっかりゑんらのテイストが入っていて、チャレンジが見受けられます。あと、アルバムの最後に収録されている「厄猫」のメロディ感、いいですね。
木乃伊みさと まず1番は<厄猫>という言葉が耳に残れば良いなと思いました。この曲はオシャレなので、普通に歌うとカッコよくなってしまうので、可愛く歌いたいと作曲家さんにお願いしました。もしかしたら作曲してくださった松本ジュンさんは、カッコよく歌って欲しかったかもしれないですけど。
――歌詞は単純に恋愛のことを歌ってはいませんよね?
木乃伊みさと 恋愛というよりも、私たちの周りにいる大切な人たちへのメッセージです。例えば、その時にすごく嫌な人でも、結果良い人だったなと思える時もあるので。
――そもそも「厄猫」って実際にある言葉なんですか。
木乃伊みさと ないと思います。ある言葉で造語で作ってみたいというのがありました。自分がそうなるか、他人がそうなるのかというのが、この言葉自体からも分かりやすいかなと思いました。
――きららさん、レコーディングはいかがでしたか。
滝口きらら 新しい作家さんの曲ということもあって大変でした。レコーディングして頂いたチームも新しかったんです。わたしはレコーディングがいまだに苦手で、緊張してしまって...。「この音違うよ」とか言われるとパニックになってしまって。あと、自分のパートじゃないところも試しに歌ってみようとなって、自分のパートしか練習していなかったので、それもすごく焦りました。
――ちなみに作家さんはどうやって見つけてくるんですか。
滝口ひかり 大体、知人からの紹介です。「厄猫」の松本ジュンさんは知り合いから、ゑんらに合いそうな作家さんがいるからと紹介していただいて。
滝口きらら 「レトロ花子」は「アンバランス」などでMVを撮って頂いたオカダトウイチロウさんからの紹介でした。
――人との繋がりで成り立っているわけですね。その「レトロ花子」はトイレの花子さんをテーマに書かれていますが、皆さん花子さん信じてました?
滝口きらら 私、めちゃくちゃ信じていて、実際に右からトイレのドアを順にノックしたりして...。
――同じようなテーマで、いずれこっくりさんはいかがですか。
木乃伊みさと こっくりさんは、ちょっと怖すぎるかもしれないです。こっくりちゃんに変えたらいけるかもしれないですけど。
滝口ひかり 今年の夏に配信番組でこっくりさんをやったんです。おばあちゃんが孤独死した部屋に泊まるという企画で(笑)。その中でこっくりさんをやったのでめちゃくちゃ怖くて。
滝口きらら 私はその企画中に部屋に1人になる時があって、それが本当に怖くて2~3週間はずっとそれが頭から離れなくて...。
滝口ひかり あの瞬間、本当にスタッフさんも誰もいなくなったからね(笑)。