財産になった寛一郎との撮影
――現場の雰囲気はいかがでしたか?
途中から寛ちゃんと太郎ちゃん(中谷太郎)が加わった時は男子校みたいなノリになりましたし、ホテルに帰ると大浴場がついているので3人で入りに行って、合宿みたいでした。
――寛一郎さんは『赤い影』では主演を務められて、『青い影』は結木さんが主演。同じ立場でしたが、どういう印象を受けましたか?
寛ちゃんが持っている雰囲気が好きでしたね。それが(寛一郎演じる)竜という役がそうさせていたのかは分からないのですが、僕より年下なのに落ち着いていて、常にリラックスしている。器の大きさを感じましたし、見習いたいなと思いました。寛ちゃんに出会えたのは本当に良かった。仲良くなれたし、撮影が終わってからも連絡を取ったり、呑みに行ったりして。あの映画であの時間を同じような立ち位置で寛ちゃんと共有できたのは財産になりました。
――今後挑戦してみたい役は?
サイコパスみたいな悪役を演じてみたいです。見た目は普通の人だけど内に怖さを秘めているような。それと将来目指しているのは藤原竜也さんのような役者。役だけど藤原竜也さんとして映るというか、藤原さんにしかない独特さ、そういうものを持った役者になりたいです。
――そのようななかで今回、心掛けたことは?
どの現場でも常に自分らしく、自分に思ったようにやりたいと思って臨んでいます。それができているかは観ている人の判断に委ねられますが、それは常に意識しています。
――改めてこの作品は自分にとってどういうものになりましたか?
新たなスタートというか、一からのスタートが切れたような新境地に立った気分です。クランクアップして帰ってきて東京に戻ってきた時のあの清々しさは特別なものがありました。
――さて音楽についてもお聞かせください。普段はどう接していますか?
舞台など本番前に集中するために聴くことがあります。やっぱり映画と舞台とでは違いますから、舞台だと一発で通しますし、映像だとカットで割ることもできる。ですので、舞台の本番前は集中させるため一人の世界に入るために聴くことがあります。
――先ほど「ワンカットアクション前の緊張感が忘れられない」と話していましたが舞台にも同じようなことが言えそうですね。
言えると思います。いつも本番に出る直前まで緊張していますし。
――結木さんにとって音楽はどういう存在ですか?
寄り添ってくれるものだと思います。聴きたいときに好きな曲を聴いて、バラードでも好きな曲を聴くだけでテンションが上がりますし、メロディも歌詞もどちらにも惹かれます。一人の空間になりたいときは聴いています。
(おわり)
公開情報
映画『下忍 青い影』
11月15日(金)シネマート新宿ほかにて公開
映画『下忍 赤い影』
12月4日(水)DVDレンタル開始
https://genin-movie.com/pc/main/index.html