結木滉星が、現在放送中のフジテレビ開局65周年特別企画『風間公親-教場0-』(毎週月曜よる9時~)で、神奈川県警本部捜査一課の刑事・尾山柔役を好演中。尾山は、濵田崇裕(ジャニーズWEST)演じる谷本進一といつもペアで動く仲良し刑事コンビ。風間公親(木村拓哉)と同じ捜査一課の刑事として風間の恐ろしさをよく知る。そんな結木の“月9”出演は『PICU 小児集中治療室』以来2度目でレギュラーは本作が初。『テッパチ!』(フジテレビ)、映画『凪の島』など話題作への出演が続く結木は、以前から好んで観ていたという『教場』の現場をどう噛み締めて演じているのか。【取材・撮影=村上順一】
木村拓哉の凄み
――出演が決まった時の心境は?
もともと観ていた作品でしたので参加できることが嬉しかったです。作品自体が緊張感のある内容で、風間公親の怖さが画面越しからもすごく伝わっていたので、現場はどんな感じなんだろう?と興味津々でしたし、撮影が始まるまでは緊張していました。
――そんな風間公親を演じる木村拓哉さんに会った印象は?
最初にお会いした木村さんはすでに「風間公親」になられていたので、「あっ本物だ!」と緊張して何を話したかも覚えていないです(笑)。現場の雰囲気は木村さん筆頭に作られていて、僕がこれまでに出演させて頂いた作品とは少し空気感が違いました。
――木村さんと実際に共演されて感じられたことは?
「プロフェッショナル」とはこういうことなんだろうなというのを感じました。木村さんはドライやリハが始まると、さっきまで気さくに話されていた木村さんはどこに行ってしまったのか、と思うぐらいに瞬時に「風間公親」になられて。僕はあまりセリフが飛ぶことはないんですけど、その存在感に圧倒されて危うく飛びそうなりそうになりました。初めての感覚でした。木村さんは「風間公親」としていなければいけない場面と、「木村さん」としているそのメリハリを考えていらっしゃって、それは現場のためにやっていることなんだというのを感じました。
――結木さんは過去に、役者を目指した理由の一つが「モテたいから」と話されていますが、木村さんは「モテる男」の代名詞。「これはモテる」と思った瞬間はありましたか?
木村さんは外見はもちろんなのですが、内面もすごくかっこいいんです。内面のかっこよさがあるから後輩やスタッフさん達から慕われているんだろうなと思いました。一人ひとりをリスペクトした上で真摯に向き合っていらっしゃる。第一線でずっと走って来られている中で変わらずにそういうことをやっていることがすごくかっこいい。男から見てかっこいい方というのは、木村さんのようなお方なんだなと思いました。
――今回の現場はでどうですか?
学ぶことは本当に多いです。この経験は絶対に活かしたいと思って、一瞬一瞬を噛み締めながらやっています。
濵田崇裕と刑事コンビ
――今回刑事役として濵田とコンビを組んでいますが、どのようなことを意識されていますか?
作品自体が重めの空気感なので、谷本と登場するシーンは逆アクセントとして少しでもほっこりできたらいいなと思っているので、濵田さんとは現場でよく「こうしていきたいね」と話し合いながら臨んでいます。谷本と尾山はコンビなのでコミュニケーションを普段から取って関係性を築きたいと思いましたし、台本にはないところで僕らが何かできることがあるんじゃないかと思い、息を合わせることは常に心がけています。
――濵田さんとはアドリブのような掛け合いが印象的ですが、実際には台本通りですか?
アドリブのところもあります。濵田さんが「廊下を走るな〜!」と言って、僕が「先生か!」とツッコミを入れるところは台本にはないやりとりでした。自由にやらせて頂けるところもあるので楽しいです。
――そんな濵田さんの印象は?
濵田さんはバラエティで見かけることが多くて、同じ匂いがすると思ってました(笑)。ですが現場に入るとすごく頼りなる方で。もしかしたらそれは木村さんがいらっしゃるからピンと背筋を伸ばしているのかもしれないんですけど(笑)、いざ現場を離れるとどこか天然なところもあるのでそれが谷本とリンクしてると思いました。とても尊敬していますし、仲良くできていて、それが尾山と谷本の関係性にも繋がっているのかなと思います。
尾山柔に共通点
――ご自身が演じる尾山と似ていると感じたところはありますか?
まず負けず嫌いなところです。それと自分なりに頑張ってやってはいるんですけど、周りからそう見られにくいところです。僕も自分の中では考えて熱意もあるんですけどそう見られないところもあって。そういうところが共通点かなと思います。
――尾山を演じるにあたって事前に準備されたことはありましたか。
警察についてはもちろんですが、尾山は採用試験を受けて警察官になったので、試験内容とかも調べました。後は谷本との関係性が大事になってくると思ったので、僕の知り合いで谷本のキャラに近い人がいるんですけど、その先輩と休みの日に会うようにしてました。それが一つの要素になればいいなと思いました。
――尾山の魅力はどこにあると思いますか。
刑事の中でも親近感がある人物です。たまに新米刑事にキツく当たることもありますが、後輩思いで根はすごく優しい人物だと思います。ひと悶着あったとしても、仕事のため事件解決のためだったら協力するタイプなので、人間味のあるところが魅力だと思います。
『風間公親-教場0-』の先に
――そんな結木さんは、着実にキャリアとしての階段を上っているように見えます。
そうと感じて下さっていたら、より一層この先が大事になってくると思いました。まずは『風間公親-教場0-』の尾山柔という役に真摯に向き合ってしっかり演じていきたいと思います。その結果が後々に色んなことに繋がっていったらいいなと思います。
――「負けず嫌い」と先ほど話されていましたが、特にそれを感じられるエピソードはありますか?
結構あるんですけど、最近ですとゴルフをやっている時です。友達とゴルフに行ってるんですけど、打ち損じても一打は一打。周りから「そんなの打ち直しなよ」みたいな感じで言われても、僕は絶対打ち直さないです。悔しいので絶対そこからやります(笑)。
(おわり)