宮瀬玲奈×倉岡水巴×涼花萌に聞く22/7の変化、“軌跡”を結ぶ1年ぶりシングル
INTERVIEW

宮瀬玲奈×倉岡水巴×涼花萌に聞く22/7の変化、“軌跡”を結ぶ1年ぶりシングル


記者:木村武雄

撮影:倉岡水巴、宮瀬玲奈、涼花萌

掲載:19年08月20日

読了時間:約16分

 デジタル声優アイドルグループの22/7(ナナブンノニジュウニ)が、約1年ぶりとなる4thシングル「何もしてあげられない」を8月21日にリリースする。昨年9月開催のライブで武田愛奈、高辻麗、涼花萌に新キャラクターが与えられ、11人としての新たな船出を切った。今作は11人で歌う初の表題曲で、「集団と孤独」をテーマにしている。この1年間は、レギュラー番組『22/7 計算中』(TOKYO MXほか)や月イチ公演『22/7 定期公演ナナニジライブ』などでそれぞれの個性を伸ばしてきた。「あっという間でした」という宮瀬玲奈の言葉からも充実した期間だったことがうかがえる。当初はキャラクターをどう演じようか試行錯誤していた彼女たちだが、様々な経験を通じて一心同体になりつつある。曲への読解力や表現力も増し、いよいよ実りを迎えるとき、2年前に告知されていた「22/7」のアニメが来年1月に放送されることが正式に決まった。彼女たちの期待値は高まるばかりだ。今回は宮瀬玲奈(立川絢香役)、倉岡水巴(河野都役)、涼花萌(神木みかみ役)にインタビュー。先日おこなわれた『ナナニジフェス2019』、そしてこの1年を振り返ってもらった。【取材・撮影=木村陽仁】

正直、しんどかった…

――7月22日におこなわれた『ナナジニフェス2019』を振り返っていかがですか。新曲「何もしてあげられない」も初披露されました。

宮瀬玲奈 新曲初披露というのが私の中では大きな事で、それに向けて毎日練習してきたので「やっと皆さんの前で披露できるんだ」という思いや、楽曲自体がオンエアされていないなかでの初披露というのも特別な事でしたし、ファンの皆さんのリアクションを直で感じられて嬉しかったです。それと同時にもっとパフォーマンスを上げていきたいという思いにもなりました。

――観ていたこちら側も手ごたえを感じるほど熱気に包まれていましたね。あのステージでは浴衣も披露していました。普段から着る機会はありますか?

宮瀬玲奈 ないです(笑)。東京に来てからはお祭りに行けていませんし…。でもあの時はメンバーとお祭り気分を味わうことができました!

倉岡水巴 実は私、これまで浴衣を着る機会がなくて…。でもグループに入ってからは、夏になると浴衣を着たり、ハロウィーンの時期になったら仮装したり、そういう季節感のあるイベントを体験できているので嬉しいです。これまでそういうのをやってこなかったから、毎回楽しくて、グループ活動を通して青春を感じています!

――イベントでは皆さんすごく楽しそうにしているのが印象的でした。そうした心から楽しんでいるのが出ていたんでしょうね。“花の妖精”の涼花さんは頭に鳥が載っていましたね(笑)。

涼花萌 あの子は浴衣仕様でした!

――鳥が好きなんですもんね。“あの子”はいくつかいるなかの1羽?

涼花萌 イベントで浴衣を着るということを知って、浴衣もインコの柄を選んで、それに合うものとして付けたいなと思っていたところに、あの子と出会ったので、購入して連れてきました(笑)。

――さすが、似合っていました。イベント自体はいかがでしたか?

涼花萌 新曲を初披露することで頭がいっぱいになってしまっていて。バラエティパートではお祭りに行っている気分で「楽しく、ルンルン」という感じだったんですけど、頭の片隅には「ちゃんと踊れるかな」という心配があって。でも初披露し終わってからはホッとして楽しむことができました!

――涼花さん、そして高辻麗さん、武田愛奈さんと3人で歌うパートもあって、やっぱり嬉しかったですか? これまでは3人はステージからはけてしまうことが多かったから。

涼花萌 嬉しかったです。これまでなら、シングル決定、新曲初披露という場では、お客さんと同じ気持ちで見ている感じでしたけど、今回は自分たち3人もその輪に入ってお届けできるというのが「ああ、この気持ちでやっていたんやな」と分かって嬉しかったです。

――声が震えていますね。1年前のインタビューでも3人の葛藤を話されているときに泣きそうな感じでしたけど…。

涼花萌 実は…いまでも取材となると緊張して声が震えちゃうんです。

倉岡水巴 泣いていなかった…?(笑)

――あの時は泣いていたわけじゃないんですね?(笑)

涼花萌 涙を流すこともあるんですけど、こういう取材で自分のターンで回ってくると緊張して声が震えて、それが泣き声みたいになるんです。

――え…! 相当大変だったんだろうな、と同情していたんですけど…(笑)。泣いていたわけではないんですね。

涼花萌 はい、元気です!

――それと、ところどころでそういうタイミングではないときに笑われていますけど…。

涼花萌 それは…緊張しておかしなことを私しゃべっている、と思って自分自身がおかしくなっちゃって笑っちゃうんです。

――緊張しつつも客観的に自分自身を見ている、という不思議な感じですね(笑)。倉岡さんはいかがでしたか?

倉岡水巴 新曲を初披露することに緊張していて「ちゃんとパフォーマンスできているかな」という不安もありました。でもそのなかにも嬉しさがあって、チラチラと目に3人の姿が入ってくるので「本当に3人いるし、11人でやっているんだな」という実感がわいてきて。3人がはけていくというのは、初めは泣きそうになるぐらい悲しいことだったんですけど、だんだんと普通のことになってきていて、みんなの中でも8人で曲を歌う時は3人がステージから下りるというのが普通になってきてしまって。でも「同じグループなのに3人だけステージから下りるのはおかしいよな」と心の中で思っていたんです。やっぱり11人で表題曲を歌うとなって、そして披露して。お客さんたちもすごく「嬉しい」という目で見てくださって。かっこよくパフォーマンスしないといけないんですけど、嬉しい気持ちの方が勝っていました。

――イベントでは舞台裏の映像で流れていて、3人がステージから降りて、袖から8人を見ている様子はグッとくるものがありました。あの映像を見て改めて「つらかったんだ」ということを認識して。

涼花萌 あの映像を、あいなっち(武田愛奈)と一緒に見ていて「ああ、泣きそう」となって…。この2年、あいなっちとれったん(高辻麗)だったからポジティブに「がんばろう!」と思えたし、理想のアイドル像は「ニコニコしている子」だからステージも3人とも笑顔で出られていました。でも正直に言うと「しんどかったな~」って。そう話しながら見ていました。

倉岡水巴 3人は本当の気持ちとしては悲しいはずなのに、私たちの前でもそれを見せずに「頑張ってきてね!」とずっと舞台裏で言ってくれて。本当にしんどかったはずなのに頑張ってくれたなと思います。

――そういう気持ちが分かるから、ステージに立っているメンバー8人はより一層「頑張ろう」と思えたんですよね?

倉岡水巴 そうです!

宮瀬玲奈

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