名古屋に地域貢献という強い想い
――ナゴヤドームライブ成功によって目標が変わったということはありますか?
水野勝 変わっていないです。紅白歌合戦はずっと夢ですし、ナゴヤドームももう一回やらないといけないなと。
本田剛文 ずっとチャレンジャーの気持ちがそのままあるという感じです。
――チャレンジし続けるという姿勢を保つことは、ファンの方々にとって嬉しいことだと思います。
水野勝 みんなで力を合わせてやったという部分では、そう感じて頂けると凄く嬉しいです。例えば今度ドーム2DAYSをやるとなったら心境の変化もあるかもしれないです。
――目標やゴールがたくさんあるということは素敵なことですね。
本田剛文 いままでも名古屋に日本ガイシホールという会場があって、そこで1万人ライブというのを2015年にやったときも、次の目標が見えてきてというのがあったので、たぶんこの先もずっとこんな感じなんだと思います。何かチャレンジしたことが上手くいっても、「じゃあ次はあれをやりたいよね!」というのが絶対に出てくると思うので。でもこのハングリー精神を忘れたら僕ららしくないので、それでいいかなと思うんです。
――ナゴヤドーム公演を成功させても止まらずに、すぐに「次!」となると。
水野勝 僕達が「次!」となっていないとファンの方々もしんどいというか。僕達が何かの目標を目指して走っている姿を見て「私達も頑張ろう!」となるグループなので。僕達が「達成しました」と、なったらファンの方々は多分「どうついて行けばいいんだろう?」ってなると思うんです。
本田剛文 「やったぜ!」って言って1カ月くらいお休みをもらったらファンの方々も「ボイメンどうしたのかな?」ってなると思うんです(笑)。
――ファンの方々の想いを引き継いでの活動という部分もあるのですね。
水野勝 そうですね。地域貢献は永遠の課題なので。名古屋を盛り上げるためにずっとやっていくという。
――凄く素敵なスタンスだと思います。DVDの話に戻ってしまうのですが、コントでも笑わせて頂いたんですけど、ほぼ裸踊りのシーンもありましたね。
水野勝 あのお客さんの人数の前でのほぼ全裸は興奮しました。
本田剛文 彼ちょっとそういうタイプなんです(笑)。
――まず経験できないことですよね(笑)。
本田剛文 面白かったのが、社長とこの演出について話しているときに「本当に裸のほうがいいんじゃないか?」という意見がまことしやかに出たんです。
本田剛文 「ガチのほうがいいんじゃないか」と。ただ、万が一があってはいけないので(笑)。
水野勝 最初、全身タイツという話だったんだよね?
本田剛文 そうそう。裸スーツっぽいタイツの案。「それじゃダメだよ!」って。
水野勝 じゃあということで、下だけうっすらピチっとしたのを着て。
――DVDの鮮明な映像でも一瞬「全裸?」と思いました。
水野勝 ドームの距離感だときっと裸に見えますよ。
本田剛文 「裸スーツじゃ足りない!」というメンバーからの熱い要望で社長が折れて「じゃあ脱ごう」と。社長は安全運転で行こうと思っていたのに、メンバーがアクセルを踏んだという(笑)。
――熱意が含まれた場面だったのですね(笑)。旗を掲げて自転車で走るというパフォーマンスもありましたね。
水野勝 あれは、実はドームライブの前の年に全国ツアーをやっていまして、そこで使っていた自転車なんです。ツアー中からあの演目はやっていて、その自転車がようやくドームに来たという演出だったんです。
本田剛文 「頭の中のフィルム」のMVでもその自転車は使っているんです。
――到達点に辿り着く演出という布石でもあったのですね。
水野勝 はい。だからあの旗も毎回付けて前の年からやっていました。
――グループ最大規模となる場所でのパフォーマンスとなると、いままでとは違う点があったのではないでしょうか?
水野勝 ちょっとテクニカルな話になるんですけど、ステージに番号がふってあるんです。その番号の間隔がいつもは90センチなんですけど、それを基準にフォーメーションを決めたりするんです。その幅がドームだと1.5倍くらいだったんです。
本田剛文 ムチャクチャ広かったんです! ステージが大きいので。
水野勝 だからいつもの幅だったら移動が間に合う尺だけど、間隔が広いからめっちゃ走らなければいけなかったりして。入れ替わり立ち替わりのフォーメーションが多いので、けっこうみんな走っていました。パフォーマンス的に1曲の消費量がキツかったです。
――あまりに広いから移動の距離が物理的に遠くなってしまうのですね。
水野勝 「間に合うかな?」ということで、今回は手前に、というのもありました。
本田剛文 ドームサイズだと本当に無理な部分が出てきてしまって。
――それでも映像からは疲れなどの気配は感じませんでした。
水野勝 でもみんな3曲目くらいで足つってました(笑)。あの日は3時間半の通しリハをやったあとにまた3時間半の本番をやっているので。7時間だよね。
本田剛文 あの時期って、年が明ける前からずっとナゴヤドームの稽古ばかりやっていたので、僕らの体力はピークにあったと思うんですけど、それでもキツかったです…リハとダブルは大変でした。かといって「リハをしないのも怖いしな」と。そこは悩みどころでした。
――3時間半ステージの通しリハ、本番という流れは相当なものかと…。
本田剛文 前日に会場を使うことができなかったので。しかも15時には客席オープンだったのであまり時間もないなかで。
水野勝 7時くらいに入ったよね?
本田剛文 そう。早くに入って。
――そのタイム感だと会場準備なども大変だったのでは?
水野勝 仕掛けを動かす人が外国人の方で、通訳の関係で仕掛けのタイミングがちょっと遅れたり、そういうのもありました。
本田剛文 ワンテンポ遅れちゃったりしてね(笑)。
水野勝 それが当日まで上手くいってない状態だったんです。
本田剛文 もちろんみなさん一流のプロの方々なんですけど、言葉はどうしても…。
水野勝 でも、さすがみなさんプロですから本番はちゃんと決まって。そこまでが大変でした。
――変なタイミングで下から舞台に出てきちゃったらおかしくなってしまいますよね。
水野勝 それがリハでは起きていたです。でも、本番でそうなっちゃったらなったでなんとか対応しなきゃなと。
本田剛文 やり始めてそうなっちゃったらなったで、ボイメンってそれを笑いに変えられるタイプのチームだと思っているので、そういう意味では多少気持ちのゆとりになると思っていて。