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 『劇団アニメ座ハイブリッド~めぐりあい』が24日から東京・渋谷のCBGKシブゲキ!で上演される。初日公演に先立ち同日、ゲネプロ並びに囲み取材がおこなわれ、座長の若井おさむは「皆と力を合わせて頑張りたい」と意気込み。また、矢部昌暉(DISH//)は「芝居とお笑いのまさにハイブリッドという舞台が出来上がったと思います」と自信をのぞかせた。

 アムロ・レイのものまねで知られる、若井おさむが座長を務める『劇団アニメ座』が、俳優を招いておこなう舞台の第3弾。アニメキャラと俳優が演じるキャラクターが絡み合う、まさにハイブリッドな舞台だ。俳優陣からは矢部昌暉、長江崚行、田中稔彦、寿里が出演する。

 物語の舞台は今から1万年後の世界。幕府とそれに対抗する勢力との戦いのなかで、アニメキャラクターがいる世界に迷い込んだ侍たちの、それぞれのキャラクターから学んだ教訓をもとに困難を乗り越えていく姿を描く。幕府に仕える侍、竹虎丸を矢部昌暉、梅次郎を田中稔彦、忍者・龍真を長江崚行、幕府に対抗する菊之丞を寿里が演じる。

矢部昌暉と若井おさむ

 激しい殺陣やシリアスなシーンでみせる俳優陣の鬼気迫る演技に息を飲んだかと思えば、アニメキャラという異空間のなかで繰り広げられるコメディに笑いも。更に、俳優陣への無茶ぶりもあり、素顔が垣間見えるところもあって見どころ満載だ。

 脚本・演出を手掛ける若井は「稽古もみっちりできたので、いままでやってきたことをそのままやるだけです。みんなと力を合わせて良いものにしていきたい」と意気込んだ。

 また、物語の中核を担うキーマンの一人、竹虎丸を演じる矢部は「芝居とお笑いのまさにハイブリッドという舞台が出来上がったと思います。いろんなところに面白いものが散りばめられています。僕ら(俳優陣)としては芝居を作り上げて、芸人の皆さまにその上で暴れてもらう舞台にできたら」と語った。

 関西出身で小さい頃からお笑いに接することが多かったという長江は「出演者半分、お客さん半分の気持ちで僕も楽しめたら。龍真という役はまっすぐで忍者という生き方に対する葛藤などいろんなことで悩んでいるキャラクター。お客さんにも共感していただけると思う」と述べた。

 竹虎丸とともに旅をする梅次郎を演じる田中は「お客さんと一緒に空気感を共有して楽しみたい。舞台上で役者が笑うのは普通の舞台ではあまりないけど、役の延長であれば思いっきり笑ってもいいのかなと思っています。役柄としては竹虎丸と龍真、そして対局にいる菊之丞のちょうど間にいるポジション。3人を引き立たせられるように盛り上げられたら」と意気込んだ。

 その対極、菊之丞を演じる寿里は「稽古をたくさんやってみんなで作ってきたものを出していきたい。公演中もどんどん変化していく箇所もあると思うので、1個1個楽しんで千秋楽まで頑張りたい。役どころとしては僕がきっかけでアニメのいる世界に迷い込む話ので、役として立たせるところをしっかり伝えられたら」。

 今回殺陣にも挑戦する天津向は「気を付けているのは、殺陣が出来たときのどや顔。出さないようにしたい」と笑いを誘えば、劇団アニメ座に入って10年になる稲垣早希は「初めて長セリフを頂けて功績が認められた」と喜ぶとともに、俳優の演技を目の当たりにし「感動しています」と述べた。

 一方、R藤本は「必殺技を繰り出すことが多いから劇場を壊さないように」とすっかりなりきっている模様。ガーリィレコードの高井は「セリフが少ないけど、その分、寿里さんには自由にやっていいと言われているので」とし、同・フェニックスは「(僕らの)役はいなくてもいいじゃないかと思われる。でも実はこの2人は大事で、場が盛り上がった時には緩ませることができる」とその存在感をアピールした。

 稽古に入る前から、ガーリィレコードから「無茶ぶりするね」と予告を受けていた矢部。その言葉の通り、ゲネプロでも無茶ぶられた矢部だったが、しっかりと応じていた。その矢部に高井は「(無茶ぶりの内容を)毎回変えようかな」と言い放ち、いたずらな笑み。これに対し矢部は「怖い…」と戦々恐々していた。

 改めて若井は「俳優、芸人含めて最高のメンバー。全員に見せ場があると思っているので、そこを見て頂ければと思います」と意気込んだ。

 舞台は28日まで同所でおこなわれる。なお、毎公演日替わりゲストが登場する。

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