それが今の俺だからさ――、ダイアモンド☆ユカイ 変わらぬロック精神
INTERVIEW

それが今の俺だからさ――、ダイアモンド☆ユカイ 変わらぬロック精神


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年07月12日

読了時間:約6分

自分の中で感動する何かを形に出来るのが歌

――新曲の「君のため」はどのような姿勢で歌われたんですか。

 まずは、「君はともだち」と同じように曲を聴いて思ったんだけど、ランディ・ニューマンは偏屈な事を簡単にやる人なんだけど、今回はそういう感じではなく、何となく(エルビス)プレスリーみたいな感じ、割とロック的な印象を受けたんです。この曲が流れるシーンはウッディが成長してフォーキーに説得するシーンということで、物語に添ったその時のウッディの気持ちになって歌ったんです。あれも親心じゃないですか。

――子どもさんに向けて歌う感じもあって。

 そうなんだよ。50歳近くになって子どもを授かって、今自分には3人の子どもたちがいるけど、その子たちに説得する気持ちというのは、ウッディとフォーキーのように中々わかってくれない。そういう想いも込めて歌わせてもらっているかな。

――「君のため」はフォーキーの曲との事で、ウッディがフォーキーにおもちゃとしての使命をわかってもらいたい、というものが映画にはあると思うのですが、ユカイさんの使命は何だと思いますか。

 昔はブロードウェイで歌を歌いたいとか、アメリカデビューしたいとか思ってやっていたけど、今は自分の限られた才能を使って、出来ることをやるということかな。その根本はやっぱり歌で、その中でも大切にしているのは感動で、上手いとか下手とかではなくて、自分の感動する何かを形に出来るのが、自分の中では歌であり、使命なんだろうなと思う。そして、そういう想いは例え歌じゃなかったとしても、何かを表現していく表現者として出来ることは何でもやりたいかな。

――挑戦し続けていかれるわけですね。

 もちろん。俺は周りからバカじゃないのって思われている人間だからさ。あれだけツッパっていた人間がいきなり、バラエティ番組に出て、「どうしちゃったの?」と言われるんだけど、それが今の俺だからさ。挑戦している時って燃えているじゃない? 何もかも忘れてまっしぐらになっている自分が好きだし、そういうものがなくなるとつまらない、だから挑戦出来るものにドンドン出会いたいよね。

――ユカイさんにとって『トイ・ストーリー』はどのように変化していますか。

 不思議なんだけど、自分の人生と一緒に成長していったという感じかな。最初の『トイ・ストーリー』は第一の扉を開ける挑戦で、年齢で言ったら20歳ぐらいの気持ち。『トイ・ストーリー2』だとアドベンチャーみたいな感じで、世界が広がる30代みたいな感じでね。そして、『トイ・ストーリー3』では別れがあるじゃない? 出会いと別れと成長があって、知らずと経験を積んで大人になって完結すると思うんだけど、『トイ・ストーリー4』は、大人になってまた冒険なんだという、まさしく人生なんだよ。自分にとっても鏡を見ているみたいだよね。

ダイアモンド☆ユカイ

(おわり)

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