WEBER「新しいことがやりたい」様々な経験を経て決意新たに踏み出す音楽
INTERVIEW

WEBER「新しいことがやりたい」様々な経験を経て決意新たに踏み出す音楽


記者:榑林史章

撮影:

掲載:19年06月30日

読了時間:約13分

辛い経験があったから今がある

『deception』初回盤ジャケ写

――1曲目の「太陽のかけら」は、テンポ感とか畳みかける感じで、いきなり圧倒されます。

Hayato この曲を1曲目に持ってきたのも、『deception』に勢いを付けたいというのがあったからなんです。今まで、テンポが速くて言葉が詰まった曲はあまりなかったんですけど、新しい試みとしてチャレンジしました。これを聴いて、「いよいよ『deception』が始まるんだ!」とワクワクしてもらえると思います。

Taka. 歌詞を読むと、最初はけっこう暗い印象だと思います。でもサビで、一気に晴れていくような感じになる。映画や物語を観るような感覚が得られると思います。歌詞カードを読むのも楽しいと思うので、ぜひ隅々まで楽しんで欲しいです。

――タイトル曲の「deception」は途中でビートが、がらりと変わるのでこれこそ「騙された!」という感じでした。

J 上がってきたトラックを聴いて、こういう感じなんだ…と思っていたら、後半戦あたりで急にBPM(テンポ)が変わるので驚きました。違う曲が混じっていたのかと思って、「同じ曲だよね?」って確認したほどです(笑)。でも、曲としても聴く人を騙すと言うか、驚かせることをやるんだなって。僕は振り付けを担当しているんですけど、この曲は振り付けを考えるのが楽しかったです。

――途中でテンポが変わると、ダンスの振りを考えるのが難しくなりそうですけど。

J 意外とテンポ感って、ダンスには影響がないんです。僕の中では、いかに音や言葉を身体で表現するかがダンスだと思っていて、ただ音に合わせて動かしているのが振り付けで…。ダンスという部分においては、BPMが速いといろいろなことが出来るし、逆に動きをゆっくりにするというやり方もあるし。どう観る人を欺くのか、楽しみやワクワクが大きかったです。

 それにWEBERのファンの方は、例えばラジオで新曲を流すと、歌詞に注目するのと同時に、どんな風に踊るのかを想像して楽しんでくれるんですね。この曲も、そんな風に多角的に楽しんでもらえたら嬉しいです。

Hayato 歌う立場としては、途中でBPMが変わるのはすごく難しいんです。速くなるのはいいけど、ゆっくりに戻るのが大変で。何回も録り直したんですけど、悩んだ分いいテイクが録れたと思います。

――歌詞には、自分をごまかさずに行こうみたいなメッセージを感じました。

little Skeet 力強くなれますね。元気をもらうのとは少し違うけど、頑張るモチベーションになってくれるんじゃないかって思います。MVは、スタジオでレーザーを使って撮影したんですけど、WEBERらしいパフォーマンスがたくさん込められたものになりました。

J レーザーと僕らのパフォーマンスが、いい感じで化学反応を起こしていて。すごくシンプルだけど、中身は色濃いものが出来たので、たくさんの方に観て欲しいです。

Hayato アルバムのテーマの一つに「カレイドスコープ(万華鏡)」というものがあって。MVでもレーザーを使うことで、カレイドスコープを表しています。アルバムのジャケット写真もカレイドスコープを表現しているんです。

――万華鏡の模様は、二度と同じものが作れないと聞いたことがあります。

Hayato ライブもそうだと思うんです。1回1回違っていて、同じものは1つとしてない。そのことも、カレイドスコープというテーマには込めています。

――そういうテーマは、みなさんで考えるんですか?

Taka. そうですね。それぞれで考えてきた思いをぶつけ合いながら、ブラッシュアップさせていきます。そうすることで、全員の思いが込められた作品になっていくんです。

――ミディアムやバラード系の曲がたくさんあって。「2年後の君へ」は、Taka.さんの作詞作曲ですね。2年前に発表した曲とのことですが、それを2年後の今収録するというのはどういう経緯が?

Taka. すごくドラマチックな展開です。作った当時は、スタジオで楽器練習をしている時に、最初のメロディと歌詞がフッと出てきて。そこから最後まで、一気に出来てしまったんです。2年という期間をWEBERに当てはめると、立ち止まってしまった時期もあったけど、今が良いから、それも良い経験だったと思える。そのことを素直に感じさせてくれる曲になったなと思います。聴いてくださる方にも、あの時失敗して良かったと思ってもらえるように、どんどんチャレンジして欲しいなと思います。

――2年前は、今のWEBERを想像出来た?

little Skeet 2年前は、ちょうどメジャーデビューさせていただいた時期だったから、「これからガンガン行くぞ!」と希望に満ち溢れていましたね。

Taka. 実際に僕らを待っていたのは、少し違う現実でしたけど。でも、それで良かったと思える今がある。きっと人生はそういうことの繰り返しだと思うんです。例えば今、学校に行くのが辛い子がいたら、僕らもいるしみんな同じだし、一緒に頑張っていこうよって、ポンと軽く背中を叩いてあげられたらと思います。

――順風満帆に来ていたら、こういう背中の押し方は出来なかったですか。

Taka. そうですね。それに『deception』というアルバムの中では、少しリラックスして聴いてもらえるパートになっていると思います。アルバムの曲順も自分たちで考えて、こだわった部分です。

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