HASE-Tの美学、アルバム発売日に解散 幻のユニットになった「the WOB」
INTERVIEW

HASE-Tの美学、アルバム発売日に解散 幻のユニットになった「the WOB」


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:19年06月13日

読了時間:約13分

気付かせずに匂わせる各ジャンルのテイスト

HASE-T

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――今作『the WOB』はどのように制作を進めていきましたか?

 歌詞は、ほぼ貫太郎とAAACHANの2人に任せて、先にオケを作って、いくつかオケを並べてイメージが2人とも共通していいねと思うのがあったら、それに対して2人が「このオケだったらこういう内容の歌詞にしようか」という感じで詰めていってもらう感じです。

――オケのトラックからイメージを膨らませていくのですね。各曲についてですが2曲目の「DODID」はどういった意味でしょうか?

 これはタイ語で「よく見て」という意味です。

――この曲は2stepが基調になっているのですね。馴染んでいるというか、「2stepというジャンルだ」と言われてそう気付くというか。

 感じさせない2step、みたいな(笑)。

――自然なんですよね。

 これも前後にメンバーと「最近どんな音楽聴いてる?」とかオケを作る前に必ずヒアリングをするんですよ。要はアイディア出しのディスカッションですね。それを経て「じゃあこういう感じの作ってみようかな」という感じで制作して投げる感じです。イギリスでヒットしている曲がかなり2step寄りだったので、俺もいいなと思っていた曲で聴いていたのでメンバーに聴いたらAAACHANも「私もそれいいと思って聴いてた」と言うからそこから紐解いて。クレイグ・デイヴィッド(英・シンガーソングライター)もアルバムで2stepに戻っている部分もあったりして、時代的にアリなんだなと思ったんです。

――2stepは、さほど古い種類のジャンルというかビートではないというか、様々な音楽に汎用性があるし、今取り入れても自然に聴こえるんですよね。それもあって、「DODID」は近代的なサウンドと感じました。「Bom Diggity」はどのようにしてアイディアが生まれた?

 あれはもともとアコースティック・ギターのフレーズがあって、レゲトンっぽいやつをやってみたら面白いかなと。それで仮で作ったら意外とみんな反応してくれて。

――レゲトンとレゲエの違いとは?

 レゲトンはメキシコのレゲエですかね。

――ビートに変化があったりするのでしょうか?

 ほぼレゲエですね。最近はもっとレゲエっぽくなっています。境界線がないですよね。

――「ラジアン」は特徴的なカラーの楽曲ですね。スリリングなビートのなかにもチルな雰囲気があってと。この曲に限らず様々なテイストがありつつも統一性のあるアルバムと感じます。ビンテージ機材も使用しているのですね。

 そうですね。でも「この機材がないと駄目」というのはなくて、色んなジャンルと一緒に様々な楽器を使っています。

――「WANNA」はどういうことを歌っているのでしょうか?

 これはラブソングですね。歌詞に関してはフロントの2人がちゃんとみんなに伝わるような言葉で、ラブソングだったらポップな感じが出るような言葉を使うということはちゃんと考えて組み立てていると言っていましたね。

――「Sunflower」初めてthe WOB でレコーディングした曲なのですね。

 「負けずに前向きに歩いていこうよ」という感じで曲が作れたらいいよね、という話をして作った曲です。

――「十色」はApple Music レゲエビデオチャート2位獲得と、とてもキャッチーな楽曲ですね。

 これは一番最初に作った曲ですね。これも前向きな歌にしようという感じで。

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