アーティストになって良かったと思った瞬間
――学生時代のお話が出ましたが、それぞれの学生時代はどんな風でしたか?
TAIHEI RYOMAさんは、学生時代は角刈りだったんですよね(笑)。
RYOMA 小学校が角刈りで、中学はマッシュルームカット、高校生はちょいロン毛みたいな(笑)。
――歌はいつから?
RYOMA 音楽に興味を持ったのは高校生で、中学はバスケに熱中していたんです。音楽の授業で人より少し歌えたかなっていうくらいでした。今こうなっているのは、不思議なもんだなって。
――身体を故障してスポーツを諦め、そんな時に救ってくれたのが音楽だった?
RYOMA そんな感動的な話はなかったですけど(笑)。
KAITO 僕はそうでしたよ。幼稚園からサッカーをやっていたんですけど、いろいろあってサッカーを辞めることになって。もやもやしている時に、EXILEさんの音楽を聴いてライブを観て、「こうなりたい」と思って、高校から歌手を目指すようになりました。
KENTO 僕は小学3年から10年バスケをやっていて、大学でもバスケをやろうと思っていたんです。でもある時、落ち込んでいた友だちを励ますために、一緒にカラオケに行って。友だちからのリクエストでコブクロさんの「蕾」を歌ったら、友だちが泣いて喜んでくれて。バスケ以外で人に感動を与えることができるんだと思って、そこで歌をやってみようかというスイッチが入ったんです。
TAIHEI 僕はすごくシンプルですよ。子供の頃は人と話したり、人前で何かをするのがすごく苦手だったんです。でも歌うことは好きだったから、せめて歌だけは思い切ってやってみようと思ったんです。きっと僕みたいに人前に出ることや人と話すのが苦手な人がいるから、そういう人に力を与えられるんじゃないかと思って。
――最初の一歩を踏み出す勇気ですよね。
TAIHEI 人前に出ると顔が本当に真っ赤になってしまっていて、みんなからからかわれるのが嫌で。でも今こうして人前で歌えているのを考えると、歌って歌う側にも力を与えてくれてすごいなって改めて思います。
――青い経験ですね。さて、現在はリリースイベントを開催中ですがどんな状況ですか?
TAIHEI 今回は、全部で36カ所を回らせて頂いています。
KENTO 仙台とか初めて行かせていただく場所もたくさんありました。
KAITO 曲調が幅広いし、立ち止まってくださる方の年代もバラバラで、本当にいろいろな方に届けられる作品なんだなと実感しています。毎回、今日はどんな方が聴いてくださるのか、すごく楽しみです。
TAIHEI 路上ライブをやっていた頃の感覚を思い出しますね。
RYOMA 今も自分たちでチラシを配っていて、すごく楽しいです。
TAIHEI そう言えば、「さだめ」の時にもすごく泣いてくださった方が、リリースイベントにまた来てくださったんです。
KENTO 1年前に、車椅子でご年配の女性の方がいらっしゃってくださって。「さだめ」が生きる希望を与えてくれたんだと言ってくださったんですよ。後日、お手紙も送ってくださって、僕らもすごく嬉しくて。それで、今回のリリースイベントにも来てくださって。「生きているうちに、みなさんと出会えてよかった」と言ってくださって、僕なんかもう号泣しました。
もともと幅広い年齢層に支持していただけるグループを目指して活動してきたので、それは間違っていなかったんだな、アーティストになって良かったなと心底思った瞬間でした。
――そういう瞬間をこれからもたくさん作っていきたいですね。
KENT はい。『L.D.Love』は、それが出来る作品だと思うので、もっともっと広めていきたいです。
(おわり)