海蔵亮太、デビュー曲をリイシュー 歌い続けることで変化する曲の奥深さ
INTERVIEW

海蔵亮太、デビュー曲をリイシュー 歌い続けることで変化する曲の奥深さ


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年06月09日

読了時間:約11分

 昨年メジャーデビューしたシンガーの海蔵亮太が6月5日、シングル「愛のカタチ」をリイシュー(再発)した。海蔵のメジャーデビューシングルでもある表題曲はシンガーソングライター・中村つよしのカバーで『KWC(KARAOKE WORLD CHAMPIONSHIPS)』でも歌唱し優勝を果たした一曲。5月30日には2度目となるコンベンションライブも開催し、気持ちも新たにこの曲を届ける意気込みを見せた。今作はプレミアム盤とスペシャル盤の2形態でのリリースで、カップリングにはMAY’Sが制作し、海蔵の新しい一面を見せた「Just a friend」や、韓国クリエイターのredkinokoが携わった「イッショケンメイ」など新曲を2曲ずつ計4曲を収録。インタビューでは、ずっと歌い続けてきた「愛のカタチ」の捉え方の変化や、祖父の死で学んだこと、カップリング曲の制作背景など多岐にわたり話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

自分がまだ知らない可能性を深く掘り下げたい

海蔵亮太

――先日、コンベンションライブを拝見させて頂いて、またライブのステージングに変化があったのではないかなと感じました。

 毎回ステージに立つ度に、色んな発見があります。それを次のステージで試しています。考え方としても、その時のライブの粗探しをするよりも、より次のライブを楽しめるようになれたらといいなと思いながら歌っています。

――コンベンションなので関係者が多い中、ファンクラブの方達も前列にいたので、通常のコンベンションライブとは違った独特な空気感でしたね。

 そうなんです。コンベンション自体も2回目ということもあり、すごく新鮮でした。逆に一度経験してしまっていることもあって、あの独特な空気感に怖い部分もあったんですけど(笑)。ファンの方も参加して頂けることを知って、また初めての時と同じ感覚もありました。

――そのMCの中でサポートメンバーの方たちの名前を、ローマ字で書き続けていたというお話があったのですが…。

 あれはメンバーの皆さんを紹介するMCを考えていて、漢字やローマ字、カタカナ、平仮名など色々書いてみてネタを探していたんです(笑)。そしたら高山和芽(Key)さんのお名前の母音が全てあ行で、“伯方の塩”を連想してしまって。佐藤 豊(Gt)さんには申し訳ないんですけど、何も思いつかなったんです(笑)。

――MCひとつとっても色々考えてるんですね。東名阪ツアーの時よりもキャラが立ってきた感覚もありました。

この1年でMCもけっこう変化してきました。今まで自制していたフィルターを薄くしていっています(笑)。最初の頃は大人な感じを意識していたんですけど、そのためにはとんでもない数のフィルターを掛けないといけなかったんです。

――少しずつナチュラルな海蔵さんを解放してくれて頂いているわけですね。さて、もうすぐデビューされて1年ですが、この1年を振り返るといかがですか。

 1年経っても歌が好きだという気持ちに変化はないと感じていて、より皆さんが楽しんで頂くにはどうしたら良いんだろうと考えているのと、自分がまだ知らない可能性を深く掘り下げたいという感情が強くなりました。

――当時はプロとして歌っていくことで楽しくなくなるかもしれない、という不安もありました?

 好きだったものを仕事にすると、嫌いになるとかよく聞きますよね。周りでもそう言っている方は多かったので、もしかしたら自分もそうなるのかなというのはありました。でも、僕はまだ1年ですが、そんな気持ちにはならず、より楽しいと今は感じられています。たぶん、好きなものが嫌いになってしまう人って、真摯に向き合い過ぎてしまう、真面目な方が多いのかなと思います。でも、「自分が楽しめるようにするにはどうしたらいいか」と考えた方が、楽しく1年が過ぎて行くと思います。

――そうかもしれないです。さて、「愛のカタチ」はデビュー曲で、この1年間向き合い歌ってきた重要な1曲ですが、どのような変化を感じていますか。

 曲は生き物だと思っていて、その日の僕のテンションや、会場の雰囲気だったり同じ曲ですけど、伝わり方は変わってきてしまいます。その都度、再発見みたいなことを信じて、愚直に歌っていくといった感覚があります。

――楽曲には入り込んで歌う感じですか。

 その時によります。歌う前に悲しい出来事があると入り込んでしまう時もありますし、皆さんの表情を見ながら歌うこともあるんです。

――周りを見ながら歌うというのは変わったところでもありますか。

 そうですね。以前は緊張が強かったんですけど、今は楽しめるようになってきたと思います。

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