門脇麦と小松菜奈、秦基博の提供曲に感謝「何度も助けられた」「感動」
秦基博
秦基博、小松菜奈、門脇麦、成田凌、塩田明彦監督が24日、都内でおこなわれた、映画『さよならくちびる』(5月31日公開)完成披露試写会に登壇した。
小松演じるレオ、門脇演じるハルで構成する、人気ギター・デュオ「ハルレオ」の解散ツアーを舞台に、各地を巡りながら心へ真っ直ぐ届く名曲に乗せて、人と人との絆と前を向いて生きることの大切さを描く。
海外の映画祭でも高く評価される『害虫』『どろろ』の塩田明彦が監督・脚本・原案を務め、ハルレオの付き人兼ローディのシマを成田が演じた。
劇中で門脇と小松が披露する、主題歌「さよならくちびる」のプロデュースを秦基博が、挿入歌「たちまち嵐」の作詞・作曲をあいみょんが担当した。
秦の声が入ったデモテープを初めて聴いた時の印象を小松は「そ時点で既に完成していて。これを秦さんが歌って出せばいいじゃないか、と思うぐらい感動しました。だけど、その分、プレッシャーもあって、台無しにしてはいけないと。でもわたし達が歌うから一から色を作れるという楽しみもあって。男性が描く女の子2人の心情が繊細で感動的。嬉しかった」。
門脇は、この日監督からキャラ設定が仏頂面で演じる上でやりにくくなかったか、と質問されたことを引き合いに「映画の設定上、ハルが作った歌になっていますが、監督が『仏頂面で不安ではなかったか?』と言われたけど、正直不安だった。役を演じる上で感情や演技がもれていないかと。でもこの歌に全てが込められていたので、そういうことでいいんだと。セリフと自分の心情を説明するキャラではないので、この歌に何度も助けられました」と語った。
話題はレコーディング時のエピソードに。歌い入れの時のボーカルブースは緊張感があると語る秦は「(ボーカルブースは)一人孤独。ブースの向こうで何をしゃべっているのかなとか、反応がないと不安ですし、僕自身もそうした経験があるので、なるべく楽しい雰囲気にしようと、良いところを伝えました」と明かした。
実際に小松や門脇の歌を褒めたという秦だが、後に小松が語った「どうせ、お世辞だよ」という言葉が耳に入り、小松に向かい「褒めたのを返してほしい」と笑いながら突っ込み。
小松は慌てた様子で「初めてで緊張もしていて、しかも褒めてもらって。それが不安にもなって。これでいいのかなと。最初は怖い人なのかなと思って。『ホント、へたくそ』と言われるかもしれないと」とぶっちゃけると、秦は「どんな印象?」と再び笑みをこぼした。
そう思っているのは小松だけではなく、監督も「秦さんに会った時は緊張して覚えていない」と苦笑いを浮かべた。
監督は、秦にオファーした時「基本的には単なる別れの歌ではなく未来への希望も」という事だけを伝えたという。秦からは、監督の予想よりも早くデモが送られてきたものの「これで映画の全てが決まると思って、なかなか聴けなかった」とぶっちゃけ。
それでも「聴いたら鳥肌が立って」と絶賛。聴くにのにためらった理由を「この歌が(映画の)シナリオでもあるし、2人のセリフ、演技でもある。その上、映画の全体のテーマを表すものになっていて、映画の大事なものを人に預けているから」と明かした。
実際に聴いた感想を改めて「そういう思いがあったものだから、感動もひとしおで、この1年、毎日聴いているけど飽きない」と絶賛。秦も笑顔を見せていた。