chay「制限せずに色々なことをやっていきたい」自身の世界観を広げた挑戦
INTERVIEW

chay「制限せずに色々なことをやっていきたい」自身の世界観を広げた挑戦


記者:小池直也

撮影:

掲載:19年04月21日

読了時間:約9分

尊敬する人との幸せな時間

――その様な委ねる作品が続いてから「最後の春休み」は松任谷由実さんのカバーですね。

 ユーミンさんは、小さい頃からファンでした。両親の影響でずっと聴いていて「12月の雨」も以前カバーさせて頂きました。ユーミンさんの曲をカバーしたいな、とこれも漠然と思っていたんですよ。今回のシングルは春を詰め込んだ1枚にしようと思っていたので、他の2曲に加えてこの曲を選びました。春にちなんだ曲はいっぱいあったんですけど、これが一番私にしっくりくるなと。

 今回シングル全体をプロデュースをしてくださったのは、武部聡志さんなんです。武部さんと言えば、ユーミンさんのバンドマスターをずっと務めている方。せっかくなので彼のピアノと私のギターと歌、2人だけで何かしたいねということになりました。

――武部さんとのレコーディングはいかがでしたか。

 武部さんとレコーディングやライブで一緒に演奏したり、作業していると本当に幸せなんですよ。言葉では言い表しづらい感覚なんですけど。単純に音楽を楽しんで、尊敬する人とセッションしたり、語り合うのが幸せで。その楽しさのまま、レコーディングした感じ。

 最初のテイクではけっこう感情込めて、強弱のある歌い方にしていました。でもユーミンさんの作品って、曲自体が物語になっているんです。だから「それを感情移入して歌うよりは淡々と歌って、その物語を聴かせる歌い方のほうが合うんじゃないか」と武部さんから提案して頂きました。その後は、あえてストーリーを読み聞かせる様に歌っています。それも新たな発見ではありましたね。

 他の2曲については特に問題なく、いつも通りレコーディングできました。リード曲に関しては今までにないくらいテンポが速いし、シャッフルの(跳ねた)リズムだったので、勢いや疾走感を大事にしたかったんです。だから、あまりテクニカルな部分は考えすぎない方が曲に合うのかなと。普段は後に録った方が歌が安定してくるんですけど、今回に限ってはよりエネルギッシュな前半に録ったテイクがしっくりきました。

――シングルにはブックレットも付属するそうですが、こちらの内容は?

 写真がメインです。あとは歌詞と直筆のコメントとかも。衣装とかも自分でスタイリングさせて頂いたりしています。アートディレクターの方と話しながら決めていきました。洋服を選ぶ時は音楽のことも考えながらではありますが、基本的に直感ですね。これもあまり考えすぎない方が良かったりもするので。MVも私服で撮らせて頂いたんですけど、テーマを設定しつつ自分のいいと思うものをただ着ています。

――5月には弾き語りライブ『chay's room vol.12 ~One mic, One guitar~』もありますが、今後やってみたいことなどありますか。

 内容はこれからですね。このシングルが出て初めてのライブになるので、この春にちなんだテーマを考えていくつもりです。それから8月には昨年撮影した映画『ダンスウィズミー』が公開になります。私は初の映画出演で、シンガーソングライター役を演じました。すごく楽しかったですね。もともと路上ライブをずっとやっていたので、割と素だったかもしれません(笑)。得ることは多いので、今後も色々なことに挑戦していきたいです。

(おわり)

chay プロフィール

1990年10月23日生まれ。2012年『はじめての気持ち』でデビュー。2014年5月より「CanCam」専属モデルとしても活動する。2015年2月にリリースされた「あなたに恋をしてみました」が、50万ダウンロードを突破し大ヒット!昨年12月に発売されたCrystal Kayとのコラボシングル「あなたの知らない私たち」も大きな話題を呼んだ。

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