lol「平坦な1年にはしたくない」挑戦が詰まった2曲で見せるこれから
INTERVIEW

lol「平坦な1年にはしたくない」挑戦が詰まった2曲で見せるこれから


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年03月19日

読了時間:約11分

メンバーそれぞれの「別れ」とは

lol

――さて、この曲を初めて聴いた時はどのような印象を持ちましたか。

小見山直人 まず、歌詞を見て素敵だなと素直に思いました。寂しい部分はあるんですけど、でも前向きで。卒業を経験しているのでリンクさせやすかったです。沢山の人に聴いてもらいたい曲が出来たなと思いました。

――別れというテーマがこの曲にはありますが、印象的な別れにまつわるエピソードをお聞きしたいです。

小見山直人 僕は大阪から上京してきたんですけど、その時にダンスを教わっていた先生がいました。ダンスもそうなんですけど、その方に人生の全て、人としての格好良さを教わりました。凄く尊敬している方との別れは悲しくて、この歌詞にもリンクするんですけど、前向きに捉えた方が良いなと思って。永遠の別れではないし、次にあった時に恩返しと言いますか、一緒に踊ったり出来たら良いなと思いました。

honoka お別れする時は、直人は泣き崩れてました。

――凄く良い先生だったんですね。

小見山直人 その時は本当に悲しくて…。でもその先生は泣いている僕に、この別れをもっと前向きに捉えた方が良いよと言ってくれました。

――そういう人に自分もなりたいですよね。mocaさんの別れで印象的なことは?

moca 私は中高一貫の学校に通っていました。lolに加入したのが中学2年生の頃だったんです。それで高校に進学する少し前に上京する事になって、その時の学校の友人が私の為に卒業式を開いてくれました。上京する日にも新幹線の乗り場までみんな来てくれたんです。手紙や寄せ書きをくれて。ホームの端まで来て手を振ってくれて、見送ってくれたのがすごく記憶に残っています。

――ドラマのワンシーンみたいですね。honokaさんはいかがでしょうか。

honoka 私は京都出身で卒業する、少し前に上京しました。上京した10日後が卒業式だったので、そのために一度京都に戻って式に出席しました。その時は人生で一番泣いたんじゃないかというくらい泣きました。その時に好きな男の子もいて、その子とお別れするのも辛かったですし、みんなは地元で就職する人も多かったので、東京に出て来てしまったら友人とはなかなか会えないので…。東京にはメンバー以外友達もいなかったのですが、心強かったです。

hibiki 本当?

honoka 本当だよ。先にhibikiが上京していて、今も同じマンションに住んでいるんですけど、先にみんながいてくれたから前向きになれたというのはあります。その時の気持ちがこの歌には詰まっているなと思います。

――この曲は経験があるとまた歌にも良い影響がありそうですよね。さて、hibikiさんは?

hibiki 私は高校2年生の時に芸能活動をしたかったので、学校を辞めて名古屋から上京しました。みんなにはそのことは言っていませんでした。でも、公開オーディションも私は出ていたので、みんなは何となく気づいていた見たいで。学校の方針もあって私もサラッと辞めようと思っていたんですけど、辞める当日に教室に行ったら黒板に「卒業おめでとう」とメッセージが書いてあって、みんなが卒業証書も用意してくれていて。

――それは思い出深いですね。

hibiki そうなんです。その証書には「私が卒業することをクラスが認めます」と書いてありました。あと、先輩たちも筆で「頑張れhibiki」と書いたTシャツをプレゼントしてくれたり、後輩は折り鶴にメッセージを書いてくれたり、手紙とか抱えきれないほど沢山くれました。それまでは希望しかなかったので、辞めることに割と明るかったんですけど、そこで泣いてしまいました…。そんなにみんなが私のことを愛してくれているとは思っていなかったので。

――佐藤さんの別れといえば?

佐藤友祐 僕の別れは飼っていたハナちゃんという犬です。その犬が亡くなる1年ぐらい前に引っ越して、祖母と犬だけその家に残ったんです。夜中に母がハナちゃんが亡くなったことを僕に報告してくれました。自分が生まれた時からずっと一緒にいたので、すごく悲しかったです。それまで死というものを経験したことがなかったので…。動かないハナちゃんを見た時に号泣してしまって。

――初めて死と向き合った時の悲壮感はすごいですよね。さて、「サヨナラの季節」を歌うにあたってこだわったところはどこでしょうか。

小見山直人 別れや卒業がテーマとしてあるので、一見寂しい感じがしますけど、前向きにそんなに寂しくなりすぎないように歌いました。それはダンスの先生に最後に言われたことが活きたと思います。

moca 私はまさに今リアルタイムで、その状況のなかにいるので、昔のことやこれからのこと、大学生活が始まって、またみんなと会えるということを思い浮かべながら歌いました。

honoka 私はいつもラップの歌詞を書いていただいているteedaさんに、私の気持ちを伝えさせていただいて、歌詞を書いていただきました。それもあって自分に刺さる言葉がすごく多くて、歌いながら泣きそうになる時もあります。<巡り巡り巡る my memoriesyour favorite perfume and movies>のところは特に気に入っています。

hibiki やっぱり別れの歌と聞いてしまうと、先入観でしんどいなといった感じで聴いてしまいますし、この曲もデモを頂いた時は切ないというイメージが強かったんです。でも、この歌詞の世界観や伝えたい想いというのは、前向きなものなので、歌うにあたってプラスのものを持ってくる、切ないというところを引き算で消していくということをしていきました。

佐藤友祐 僕はどれだけ歌詞をちゃんと伝えられるかをこだわりました。この曲の世界観はすごく入り込みやすかったので、意識しました。気に入っている部分は季節というものを使って様々な表現しているところで、ただ心が揺れるだけではなく、比喩表現がすごいなと思いました。

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