大原櫻子「まだまだ新人という気持ち」デビュー5周年迎え目指す次の舞台
INTERVIEW

大原櫻子「まだまだ新人という気持ち」デビュー5周年迎え目指す次の舞台


記者:榑林史章

撮影:

掲載:19年03月09日

読了時間:約12分

 女優で歌手の大原櫻子が3月6日、ベストアルバム『CAM ON!~5th Anniversary Best~』をリリース。「瞳」「大好き」などこれまでのヒット曲やライブでお馴染みの楽曲を、彼女の年齢にちなんで23曲セレクト。さらに「ちっぽけな愛のうた」など自らも出演した映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』劇中歌の新録バージョン3曲も収録し、全26曲のボリュームとなった。昨年末にデビュー5周年を迎えた大原。これからの自身の活動について「人を救える歌を歌いたい」と話す。そのために必要な表現力アップに欠かせなかった経験など、これまでの活動を振り返りながら話してくれた。【取材=榑林史章】

5年で成長したのは表現力

『CAM ON!~5th Anniversary Best~』通常「くるくる」盤

――デビュー5周年のベスト『CAM ON!~5th Anniversary Best~』を出すことについて、率直にいかがですか?

 早かったですね。でも、まだ5年ですから。まだまだ新人という気持ちです。その5年の間には大学にも通っていたので、学業との両立でとても充実していました。充実していたぶん、すごく早かったのかなと思います。

――学業もありながら、アルバムを3枚リリース。音楽活動をコンスタントに続けられていますよね。

 本当にありがたいことです。それも応援してくださる方のおかげで、5年前から応援し続けてくださっている方もいますし、そういう方のおかげで、ここまでやってこられたと思っています。今回のベスト盤は、そうした方への感謝の気持ちを込めて、ベトナム語で「ありがとう」という意味のある『CAM ON!』(カムオン)と付けさせていただきました。

――どうしてベトナム語で?

 「ありがとう」という意味のある外国語を調べていて、“CAM ON”という言葉が出てきました。すごく読みやすいし、英語の“COME ON”と発音が似ているので、「来いよ!」とか「最高!」という意味にもなるし。5周年を迎えて、新たなスタートに立った気持ちでもあるので、「これからも付いて来てね」という意味も込めて、こういうタイトルを付けました。

――楽曲は、年代順というわけでもないようですが、どういった基準で選んでいきましたか?

 23歳にちなんで、23曲選ばせていただきました。それに新録の3曲を加えた全26曲です。ライブでお客さんが楽しんでくれている様子をイメージしながら、ライブのセットリストを組むような気持ちで選ばせていただきました。『ありがとう』がテーマだから、最初に「サンキュー。」を持ってくるのは最初に決めていて、そのあとはバランスを見ながらという感じでした。

――5年前の音源を聴いて、歌声の変化とか感じましたか?

 全部が変わったと思います。発声の仕方も違うし、歌のクセみたいなものがはっきり付いたと思うし。歌の表現力の面でも全然変わったんじゃないかな。特に新録の3曲は、5年前の私の歌声とはまったく違うので、聴き比べてもらえたら嬉しいです。5年で人の歌ってどのくらい変わるのかということを、すごく感じてもらえると思います。

――新録は「明日も」、「卒業」、「ちっぽけな愛のうた」の3曲で、デビューのきっかけになった映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の楽曲です。「卒業」は、大原さんの作品には未収録だった曲なので、ファンには嬉しいですね。

 はい。デビューから応援してくださっている方は、今も『カノ嘘』を好きでいてくれているので、きっとこの3曲を新録したら、嬉しいと思ってくれるんじゃないかと思って選びました。特に「ちっぽけな愛のうた」は、亀田誠治さんが書いてくださったのですが、佐藤健さんや私を含めてディスカッションする場を設けてくださって、私たちの意見も取り入れていただいて生まれた歌詞なので、とても印象深いです。

ーーそのときは、どんな話をされたのですか?

 健さんが、「どの歌詞が好き?」みたいに聞いてくださって。きっと自分の意見を言うことも大事だということを、教えてくださったのだと思います。最初にそういう環境を与えてもらえたことは、本当に恵まれていたと思います。

――この5年で、自分が一番成長できたと思うのは、どういう部分ですか?

 表現力じゃないでしょうか。いろんな役柄を演じさせてもらいましたし、いろんな葛藤もして、それが表現力に繋がりました。その表現力のなかでも、爆発する大きさと言うか…そのエネルギーが、5年前とは比べものにならないほど大きくなったと思います。それこそ最初は役のイメージがあったんですけど、どんどん大原櫻子というものを提示できるようになって、明るい楽曲だけじゃなくバラードを歌ったり大人っぽい曲を歌ったりとかできるようになっていきました。

――「キミを忘れないよ」や「さよなら」などのバラードが生まれました。バラードを歌うことで、周りの反応も変わりましたか?

 バラードを歌うたびに「大人っぽくなったね」と言われるようになりましたね。それまでアップテンポの元気な曲が中心だったので、それとのギャップもあって「おっ!」という反応が大きかったです。私自身も、自分がより大人に成長できたことを実感しました。

――自分のなかでも、そろそろバラードを歌いたいという気持ちもあった?

 ありました。20歳になるタイミングでリリースした「瞳」は、特にそうでした。人間ってどんなに元気に見えても、その一面だけじゃないわけで、音楽によって多面性を表現していくのが、すごく人間らしいんじゃないかと思っていたので、バラードに限らず、いろいろな楽曲を歌いたいと思っていました。

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