世界一を経験、振付師・Ruuが考える音楽とダンスの関係性 IZ*ONEの振付も
INTERVIEW

世界一を経験、振付師・Ruuが考える音楽とダンスの関係性 IZ*ONEの振付も


記者:小池直也

撮影:

掲載:19年03月06日

読了時間:約12分

福島でスタジオを運営する理由

――韓国のお話もありましたが、アジアのダンスや文化を見て感じることは思いますか。

 私はK-POPの文化をよく見ていますが、音楽も振付も全部、日本に比べて進んでいると感じます。これから変わるかどうかはわかりませんが、日本はかっこいいものよりも可愛いものなんですよ。アートも日本では需要が少ないなと感じます。アメリカなどではかっこいいアーティストが出てきていて、韓国でも出てきている。日本にそういうかっこよく踊れて歌えるアーティストはあまりいないですよ。ずっとそういう状況。もっとそういうアーティストが出てきてほしいと思っています。

――Ruuさんは福島でダンススタジオ『ViVid』を運営されていますね。

 私、地元が福島県なんですよ。今は東京8割、福島2割くらいのペースで活動しています。Fabulous Sistersのメンバーも今は東京と福島の子が半々くらいですね。私のなかでは、東京の子は個性が強くて自由、福島の子はハングリーで真面目、精神面が強いというイメージです。福島は田舎だから誘惑がありません。東京は好きなことを好きな時にできるし、好きな先生のレッスンにも行けますよね。だからいい部分もあれば、何がしたいかわからなくなることもあると思うんです。福島の子は学校から帰って来て、スタジオに行って、レッスン受けて、練習して寝る。また朝起きて学校に行く、という感じ。それで土日は東京にコンテストやイベントで行ったりします。その方が精神面も強くなる。努力は裏切らないなと感じます。

――なぜスタジオの運営を?

 東北に本格的なダンスを習えるスタジオがなかったんです。私も中学校の時から、東京まで毎週通ってレッスンを受けていました。それがとても大変だったので、もっと近くで受けれたらいいなと思ったんです。高校3年生の時、両親に協力してもらってViVidを作る事が出来ました。今は母と私で運営していて、東京から来て頂いている先生たちのレッスンを受けに、東北中から生徒が集まっています。ダンスはヒップホップからバレエまで、歌も学べる環境になりました。だから私も「東京で活動して忙しいから」という理由で、スタジオをないがしろにはできないですね。

――個人として、今年はどの様な活動をされていきたいですか。

 まだ内容は言えませんが、海外での活動がほとんどで、番組の出演や大規模なパーティなどで踊る機会が多くなる予定です。日本でも仕事のスタンスを変えて、やりたい形、なりたい形を作っていきたいですね。振付業としては『人の目に残る作品』をたくさん生みだし、アーティストさんが最大に活かされる振付をしたいです。

 昨年は『NBC World of Dance』『Asia’s Got Talent』『紅白歌合戦』への参加、AKB48さんの「NO WAY MAN」、IZ*ONEさんの「ご機嫌サヨナラ」を担当させて頂いたことが、強く印象に残っています。3年間世界大会に挑んで来たので、今は私自身よりも、世界で戦いたいキッズダンサーに道を作ってチャンスを与えていきたいですね。一緒に戦ってきたメンバーには、海外の素敵なところでパフォーマンスしたり、ダンサーとして輝いていける場所をともに作っていきたいと思っています。

(おわり)

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