果歩「ライブハウスで歌い続けられるアーティストに」次世代シンガーソングライターの素顔
INTERVIEW

果歩「ライブハウスで歌い続けられるアーティストに」次世代シンガーソングライターの素顔


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年02月07日

読了時間:約12分

 シンガーソングライターの果歩が2月6日、初流通作品となるシングル「光の街」をリリースする。幼少期から歌手を夢見ていた新潟出身の果歩は、YUIやmiwaといったシンガーソングライターの影響を受け、14歳からギターを始め、高校入学後はオリジナル曲を制作。高校生で初ライブもおこなった。数々のコンテストで賞を獲得し、高校卒業と同時に上京。AbemaTV『日村がゆく』の番組内で開催された「第1回高校生フォークソングGP」で、Your song is goodのサイトウ“JxJx”ジュンやスカートの澤部渡らに絶賛された、今注目度が高いシンガーソングライターだ。ライブハウスで歌うことが大好きだと話す彼女の新譜は、ライブハウスへの愛情が感じられる3曲を収録。インタビューでは、彼女の生い立ちを遡るとともに、これから歌い続けていく為のシンガーとしての意気込みなど話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

ライブハウスがめちゃくちゃ好き

「光の街」

――幼少期はどんな子どもでした?

 けっこうヤンチャな性格だったと周りや近所の方からは聞いています。私は覚えていないんですけど、問題児だったみたいで(笑)。たぶん男の子っぽかったんじゃないかなと思います。

――その時から音楽には興味があって?

 好きでした。小さい時から将来の夢は歌手と書いていました。それが今まで続いています。

――すごいですね! 当時はどのような音楽を聴いていましたか。

 テレビやラジオで流れて来るようなメジャーな音楽、車の中でかかっていた曲や母親がカラオケで歌っていた曲しか聴いていませんでした。両親も音楽がめちゃくちゃ好きという感じではなかったんです。

――お母さんはどんな曲を歌っていたんですか?

 JUJUさんとかMr.Childrenさんとか歌ってました。

――それらが音楽の原体験として果歩さんの体に流れているんですね。ずっと歌手になりたいと思っていて、真剣に音楽活動を始めようと思った瞬間は?

 真剣に歌手になる夢を考えた時に、YUIさんやmiwaさんがテレビで歌っているのを観て、ギターを持って歌ったら歌手になれるんじゃないかなと思って(笑)。それで、中学2年生でギターを習い始めて、高校1年生の時に曲を作ろうと思って始めました。

――15歳でライブもおこなっていますが、曲を作り始めてからステージまでが早かったですね。

 曲を作り始めてから夏にはライブかなと考えていました。自分でライブハウスに電話して、出れる日があるのか尋ねたところ、高校生のイベントがあると教え頂いて、それに出ることにしました。

――その初ライブの時の光景は覚えていますか。

 はい。緊張というより凄く楽しかったのを覚えています。知り合いがライブハウスでやることが珍しかったということもあって、友達がライブを観に来てくれたんです。その時のステージから見えたみんなの笑顔が印象的でした。

――もちろんオリジナル曲を披露したんですよね?

 はい。確かオリジナル2曲とカバー3曲ぐらいやったと思います。

――その時のオリジナル曲は今でも歌ったりしますか。

 照れ臭くて今は歌ってないです。「IceCandy」と「雨の日」という曲なんですけど、高校生感がすごいんです。歌詞も今とは違って、めちゃくちゃハッピーな感じでした。「雨の日」は今歌っても大丈夫かもしれないですけど、「IceCandy」は、まだ恥ずかしいです(笑)。

――新潟出身の果歩さんですが、新潟の音楽シーンは東京と比べると、どんな感じなんですか。

 東京と比べるとやっぱりライブハウスの数も少ないし、ライブを観に行くという習慣もあまり無かったなと感じています。私の周りではプロを目指している人も少なかったんです。私は絶対売れたいと思ったので上京しました。

――確かにプロを目指す人は上京してしまう方が多いかも知れないですね。

 そうかも知れないです。あと、同年代が少なかったというのがあって、歳上の方と対バンすることが多かったです。東京に来て「こんなに同年代のシンガーソングライターがいるんだ」と驚きました。あと、ライブハウスにも弾き語り専門の箱もあってそれにも驚いて(笑)。

――ライブハウスといえば、今作からはすごく“ライブハウス愛”を感じました。

 ライブハウスがめちゃくちゃ好きなんです。

――果歩さんはソロシンガーですけど、バンドにも興味や憧れが?

 バンドサウンドはすごく好きですし、仲間って良いなとはすごく思うんですけど、バンドという形にはこだわりはないかもしれないです。

――今はソロシンガーとしての意識が強いんですね。昨年4月に東京に出てきてのライブはいかがでしたか。

 弾き語り専門の箱と通常のライブハウスは全然違うなと思いました。お客さんの感じも全然違うんです。私はバンドさんと対バンするのが好きなので、どちらかといえば通常のライブハウスが好きです。弾き語りのイメージってゆったりしてそうとか色々あると思うんですけど、そのイメージを変えられたら良いなと思っています。バンドをやっている方からも「いいね」と言ってもらえるソロシンガーを目指したいです。バンドの人たちから褒められるのが嬉しいんです。

――割と分けて考えられてしまうところも少なからずありますから。

 分けられたくないんです。それをなくしたいなと思いながら活動しています。ライブを企画してバンドさんを誘っても、ジャンル的に断られてしまうこともあったりすると思うので…。なのでバンドの企画したライブに私を呼んでもらえたときは嬉しいです。なので仲良くして欲しいです(笑)。

――横のつながりも大切ですからね。

 でも私は人見知りでなかなか話しかけられないんです…。話しかけてもらえれば大丈夫なんですけど、打ち上げとかで話せる人がすごく羨ましいです。

――でもなかなか話せない分、曲で伝えようとしますからね。それが良い方向に向かっている気もします。ちなみに曲はどのように書くスタイルなんですか。

 思いついたことをメモするタイプです。それで、曲を作ろうとなった時にそのメモを見返して制作していきます。「このときはこんな気持だったんだ」というのを膨らませて書いていきます。

――日記感覚のメモなんですね。

 そうなんです。なので結構ヤバい事も書いているので、人には見せられないです(笑)。でも、その時の気持ちを忘れたくはないから、どんなことでもメモしておこうと思っています。ここ何年間ですごい量のメモになっているので、読み返すのがすごく大変なんです。

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