筧昌也監督、北山宏光、多部未華子

 Kis-My-Ft2の北山宏光(33)が主演を務める『トラさん~僕が猫になったワケ~』の完成報告記者会見が26日に都内でおこなわれ、北山とともに共演の多部未華子(30)、メガホンをとった筧(かけひ)昌也監督(41)が登壇、現場の雰囲気づくりのために積極的にキャスト陣に声をかけていた北山を、多部が「精神力がすごい」という一言で一蹴する場面があった。

 本作は、漫画家・板羽皆さん人気コミックを原作とした作品で、急死した漫画家が、猫としてよみがえり、自分の家庭に戻り家族と新たな生活を始めていく様子を、人間と猫の両方の視点で描いたストーリー。主人公のダメ夫・高畑寿々男役を北山、その妻・奈津子役を多部、娘の実憂を子役の平澤宏々路(こころ)が演じる。その他に飯豊まりえ、要潤、富山えり子、バカリズムなど個性的な面々が名を連ねている。また、主題歌にはKis-My-Ft2の「君を好きだ」が起用されている。

北山宏光

北山宏光

 今回初主演、初出演の映画作品で、猫役というオファーをもらって、大いに驚いたという北山は「挑戦の作品」と気合を入れて撮影に臨んだ様子。人間と猫の二役を演じる北山に対して、筧監督は「生物として猫っぽくしていくというよりは、ちゃんと寿々男のキャラを踏襲する必要があり、常に調整していた感じでした」と演出で心掛けたポイントをコメント。北山も初主演でプレッシャーもあったことを明かしつつ「主演主演しているというよりは、この家族になじむというところを意識しました」と自身の演技で留意した箇所を明かす。

筧昌也監督、北山宏光、多部未華子

 本撮影時のチームワークをたずねられると「僕の主観ではものすごくよかったです」と語る北山。多部も「北山さんがフランクに分け隔てなく接してくださる方だったので、気が付けば楽しく現場にいたという感じ」とアットホームな現場に癒された様子。

 しかし多部はさらに詳しく現場の様子をたずねられると、食事中に本を読んでいた時に話しかけられたことなどを明かし「話しかけられたら、やめざるを得ない。本当に携帯触っている時とか、本読んでいる時とかに話しかけてくるんですよ。その精神力がすごいなと」とかなり積極的なアプローチをされた様子を明かし、うっとおしいと思われたのかと言葉を失う北山をよそ目に、笑いを誘っていた。

多部未華子

多部未華子

 また、北山は今回猫役をやるにあたり“猫スーツ”を着用。ポスターなどで強烈なインパクトを見せているビジュアルを、最初に自分で着て鏡を見たときには「“俺はこれでいくんだ”と気合を入れました」と気を張った一方で「俺、意外にイケるなと思いました」とまんざらでもなかった様子。通りすがりの子供を、自分が北山であること以前に猫であることで集めていたことを振り返りながら「それが終わるときには、寂しかったですね」と名残惜しさを明かす。

 一方、次にやってたい役は? とたずねられると、北山は「今回、このような形でやらせてもらったけど、“実は次にこんな役をやらせたい”というオファー待ちをしています。そういうオファーがもらえる俳優になりたいと思います」と今後の役者としての願望を語った。【取材・撮影=桂 伸也】

多部未華子

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