音楽フェスティバル『a-nation 2018 supported by dTV & dTVチャンネル』の東京公演が25、26日に味の素スタジアムでおこなわれた。このフェスはエイベックス・グループの主催で2002年からおこなっているもの。今年は長崎、大阪、東京の3都市で開催された(三重での開催も予定されていたが台風12号接近のため中止)。平成最後の『a-nation』となった今回は全公演で18万8000人を動員。今回はその中でも東京公演の1日目をレポート。オープニングアクトから4年ぶりの出演となるトリの東方神起まで全15アーティストが熱量の高いステージを見せた、この日の模様をお届けする。【取材=小池直也】

オープニングアクト

石橋陽彩

 残暑とは言えない様な、厳しい日差しのなか『a-nation 2018』の東京公演1日目が始まる。まずはオープニングアクトとして、石橋陽彩が登場。純粋さを感じさせる歌唱で4曲を披露し「a-nation是非楽しんでいってください!」と呼びかけた。続くTHE BEAT GARDENは「短い時間ですが、楽しんでいきましょう!」とMCして、3人でステージを走り回り、会場を温めた。さらにオーディションで選ばれたアクトダンサーがTRFの「Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~」で舞い踊ると、オープニングVTR。ここからいよいよフェス本編が始まる。

BiSH

BiSH

 キャノンの爆音とともに、本編が開幕した。1番手はBiSH。「味スタのみなさん、踊ってください!」と煽りながら、初球の「BiSH-星が瞬く夜に-」を力強く歌った。続くMCでセントチヒロ・チッチが「はじめての『a-nation』です。ありがとうございます! 最後までそれぞれの楽しみ方で帰ってください!」と話してから「HiDE the BLUE」に繋ぐ。ステージの先端まで飛び出して、直射日光のなか灼熱のパフォーマンス。赤のチェックが入った緑の衣装はクリスマスを想起させたが、そのミスマッチも彼女たちらしい。

 アイナ・ジ・エンドが「エイベックスを上げていきます!」とシャウトして「SMACK baby SMACK」へ。アグレッシブなダンスでアピールしていった。さらにアイナ・ジ・エンドの高らかなロングトーンが響いた「プロミスザスター」。切ないサウンドのなかでの群舞にも心動かされるものがあった。ラストは「Life is beautiful」で締め。モモコグミカンパニーが先行してから全員でマイクリレーしていく。演技調の振付も印象的で「以上Bishでした。ありがとうございました!」という挨拶まで、あっという間のステージだった。

C&K

C&K

 「11年目、期待の新人C&K!」とCLIEVYが煽りながら、複数のダンサーを引き連れC&Kの2人が『a-nation』の舞台へ。赤いシャツのKEENとダンサー全員がクールな衣装で決めているが、CLIEVYだけなぜか土方風で面白い。1曲目は「C&K IX」。リズミカルなフロウと巧みな煽りでフロアを扇動する。続く「to di Bone」でもオーディエンスの心を掴みにいき、さらに「へべれけ宣言」、「パーティ☆キング」とパーティチューンを並べていった。盛り上げるのはお手のものといった感じで、フェス序盤の空気感を盛り上げていく。「熱中症気を付けてちょうだい!」とファンキーに気遣うCLIEVYも微笑ましかった。好対照なKEENのシルキーな声も。4つ打ちの低音に合わせて飛ぶオーディエンスたち。最後はダンサーといっしょにフィニッシュ。

 CLIEVYが「まだまだ新人界の大御所として君臨させて頂きたい」とMCしてから、メロウなピアノの生伴奏とともに「この汗の味はしょっぱい、この思い出が僕の明日の素、つまりは味の素」とユーモアの効いたフリースタイル。大きな歓声を得てから「Y」へ。2人のハーモニーが綺麗でかつソウルフル。ユーモアから唐突なシリアスさ、というギャップも彼らの魅力だ。最後は「入浴」。ニューヨークと入浴を掛けたメロウなシャウトでイントロを彩ってから、スカのリズムが鳴る。CLIEVY以外はオリジナルの浴衣に衣替え。思わず笑ってしまう場面もありつつ、コミカルになりすぎない格好よさ。このバランスが絶妙だった。

SOLIDEMO

SOLIDEMO

 シューティングアクトのSOLIDEMOはPerfumeの「ポリリズム」をアカペラでカバーしてステージ開始。全員で揃えた青いジャケットがクールだ。「Stay with me」ではオレンジのタオルを振りながらパフォーマンスしていく。さらにミディアムなビートの「世界で一番甘いキス」と繋げていく。

 向山毅が「まだまだ盛り上がり足りないですよ」とMC。会場に呼びかけてから「Heroine」。EDMのグルーヴに合わせて、シャウトする向山が声が味の素スタジアム上空に響いていく。ラストは「もう会えないけど、平気ですか?~Our days~」。切ないバラードで涼し気に4度目の『a-nation』のステージを終えた。

超特急

超特急

 オープニングSEの時点で大歓声。彼らの人気の高さが伝わってくる。発車1曲目は「SAY NO」から。「最後までいっしょに楽しんでほしい! 行くぜ『a-nation』!」とユースケがシャウトする。アッパーな曲調でオーディエンスを楽しませていく。間奏でカイが髪をかきあげる場面がスクリーンに映し出されるとファンも大喜びだった。キャッチーなサビが印象的な「Jesus」は、タカシがラップで引っ張る。コミカルなダンスも光る。

 メンバー紹介を挟んでから、またもアゲアゲな「Burn!」へ。ユースケが「超特急とひとつになりましょう!」と叫んで、エンディングは会場全体で高いジャンプ。さらに「超えてアバンチュール」に繋いだ。リョウガが靴ひもを結びなおす場面などコミカルに見せながら、最終的にステージ最先端でのパフォーマンスに繋げる、目まぐるしいステージングで見る者を飽きさせない。セットリスト最後は「fanfare」。快晴の空の下で歌い踊る6人はとても爽快だった。楽曲は後半タカシがソロで歌ってから、最後のサビで追い込みをかけエンディングへ。まさに特急電車が走り抜ける様な時間だった。

EMPiRE

EMPiRE

 シューティングステージ、初めて『a-nation』の舞台を踏んだEMPiRE。メンバー6人が登場し「FOR EXAMPLE??」がスタート。4つ打ちのビートに合わせて、力強く歌い上げた。MAHO EMPiREが「『a-nation2018』もっともっと盛り上がっていきましょう!」のMCに続く「Buttocks beat! beat!」は<おしりペンペン!>というフレーズがユニークでありながら、ロックの精神を感じるパフォーマンスだった。

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