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コミュニケーションの多様化
――現代社会はSNSやLINEなどコミュニケーションも多様化して難しさを感じる事もあります。
KANAE 駆け引きとかもありますからね。返事がないと返さないとか。
KAZUE 既読付かないなとか、こちらも既読つけないでおこうとかも(笑)。
KATSUYUKI 女性からはどういうLINEをほしいんですか?
KANAE 「おはよう」とか「おやすみ」は嬉しいですね。
KAZUE 報告は嬉しい!
KATSUYUKI マメさは大事ですよね。相手に対する思いやりですから。どれだけ相手を思っているか。あとはどういう表現の仕方をするのか。言葉もめっちゃ選びます。できますか?
――その気になれば、頑張ります(笑)。では先ほど言葉遊びの話もありましたが、ああいう文面のLINEをもらったら女性としてはいかがですか。
KATSUYUKI 読まないでしょ(笑)。男の人から長文メール来たら読みます?
KAZUE 私は読みます!
KANAE そういう暗号みたいな言葉遊びを見つけたら素敵かも。
――ちなみに「シリタイ」のライブでの披露の予定は?
KATSUYUKI もちろんしたいんですけど、皆さん多忙なんですよ。奇跡のコラボレーションなので、くっつける事自体も大変ですし、それを作ってライブを実現させるのも大変なんですよね。
KAZUE それはひとつの夢でもあります。この夏できたらなと。
KATSUYUKI 「信ジルモノ ft. YU-A, AK-69, HAN-KUN from 湘南乃風」という曲も、作ってから5年後の先日、ようやく3人が揃ってパフォーマンスをする事ができたんです。タイミングなんですよね。その年にできたり、数年後にできたり。早い方がもちろんよいですけど。みんなが元気な内に。
あとはリハーサルも大変で。『渋谷レゲエ祭』というフェスも主宰しているんですけど、リハに時間がとれないので本当に必要な人、数年ぶりに一緒にやる人を優先してやっています。あとは楽屋で少し確認したり。でも、やはりみんなプロフェッショナルなので、格好よく決めてくれるんですよ。すごいなと思いますね。
――今回はデジタルEPという形態ですが、こういう形のリリースについて思う事などあれば。
KATSUYUKI 音楽の聴き方も変わってきて、それに僕も合わせていける様にしていかなくちゃいけないと思っています。「このままでよいのか」という事も少し思いながら、どうアプローチしていくのかを考えていますよ。時代に逆らっていく事もできないですし、難しいですよね。CDが段々なくなってきて、ほぼ海外企業がハードを持っているじゃないですか。そういう面では日本も遅れていたりもしていて。
ただ音楽は絶対なくなっていくものではないので、あとはユーザーの方々がどう感じるのか。やはり、今の人は集中力が短くなっている様な気がするんです。スマホというものもあったり、常に意識を取られる。僕らでさえ1時間に1回はスマホを握ってしまうという時代ですから。だから楽曲も3分間聴いてられるのか、と言ったら難しくなるのかもしれません。でも、そこに合わせて考えていかなければいけませんし、「そうではないよ」という提示の仕方も作っていかなきゃいけないと思っています。
――DJをしながらフロアを見て感じる時代の変化などは感じますか。
KATSUYUKI 時代によって、流行りの曲調の変化はありますね。昔みたいに幅広く、奥深く、みたいな風潮はなくなってきているように思います。固まりに寄っていっているというか。日本の人口も少なくなっていっているので、そういう現象になっているのかなと。昔は今よりも若い人がいたわけじゃないですか。これからどんどん少子化になっていくので、例えばレゲエ、ヒップホップ、EDM、ハウスがオールミックスでかかっている様な状態。細分化されていた現場が、一極化になってきている感じがします。
そこからどういう風に多様化していくのかは、お互いのジャンルを確立するべきなのかどうか。レゲエシーンも色々考えている最中です。今はヒップホップの方が人気がありますし。国内に限らず、ジャマイカもアメリカもレゲエは今ちょっと元気がないかなと。それからBTSを筆頭に韓国の音楽が人気になってきたので、日本も負けてられないという気持ちはありますね。
韓国の音楽もチェックしていますが、音もいいし、パフォーマンスも見せ方も素晴らしいです。だからこそたくさんの人が魅了されるわけですし。「こうじゃなきゃいけない」「こうあるべきだ」と日本の音楽の人はなりがちなので、そういう動向からも柔軟に吸収して、自分たちのフィルターを通して音楽を磨き上げないといけないなと。
――海外の音楽に関して女性陣はいかがでしょう?
KAZUE Kポップは私も大好きです。AOAとか。
KANAE 私は古い曲が好きなんです。『8 Mile』の時のエミネムとか、globeとか。海外の音楽ではないですけど(笑)。
KATSUYUKI やっぱり10代中盤の時に聴いた音楽って年取っても、よく感じますよね。
NATSUNE 私は中村舞子さんとか、ちゃんみなさんをよく聴きます。
――海外チャートを見ると、ほとんどがダンスミュージックであるという事も重要な事だと思います。一方で日本人は世界で1番踊らない国民だという意見もありますが、その辺はいかがですか。
KATSUYUKI そうですね。globeさんの時代はまだそういう文化が根付いていた様な気もします。やっぱり小室さんが作ったダンスミュージックはすごかったですね。だから、どう世の中をひっくり返すかだと思いますよ。
――ひっくり返せると思いますか?
KATSUYUKI 諦めなければ可能だと思いますよ。やめた時点で終わりだけど、行けるぞと自分たちが気持ちを持っていればできる。長くやっているからこそ、いなくなっていった人もたくさんいますし、やりたくても続けられなかった人もいます。僕はそういう人たちの分も背負っている。だからそう簡単に倒れたり、変な負け方はできないなと思っています。
CYBERJAPAN DANCERSさんもそうですけど、僕たちはアイドルから来たとか、オーバーグラウンドからやって来たわけではない。オーディション受けてどうだという事ではなく、クラブでの活動を積み上げていって今ここで合流したという事が嬉しいですよ。
KANAE 私もそういう気持ちしかないです。名前も知られてない、ただクラブで華を添えているだけの時代から自分たちがメインで呼ばれる様になるなんて、想像もつきませんでした。まさかこうなると思ってなかったので、名前を知ってもらえているだけでも驚きなんです。知られてない期間の方が長かったですから。でも、色々なクラブ事情とかを見てきたから感じる事とか、頑張れる事もあるのかなと今は思います。
――これからも新しいものがクラブから生まれると思いますか?
KATSUYUKI もちろんです。そういう場所でなくちゃいけない。オーバーグラウンドにパッと出てくる才能ある人もいるだろうし、下から勝ち上がってくるアーティストもいるでしょうね。楽しみです。
(おわり)
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