ベースを崩していく作業をしたい、Leola デビュー3年目の決意
INTERVIEW

ベースを崩していく作業をしたい、Leola デビュー3年目の決意


記者:小池直也

撮影:

掲載:18年08月08日

読了時間:約11分

恋と愛の違い

Leola

――「RIDE ON TIME」は山下達郎さんのカバーですね。

 山下達郎さんはビーチカルチャーを引っ張って下さっている方なので、私たちからすると避けては通れない方だと思っています。この曲以外にも大好きな曲がたくさんありますし。海に行って聴きたいとか、出かけながら聴きたい曲もたくさんあるんですよ。いつかカバーさせてもらえたらとは思っていましたけど、そう容易にはできないと思っていて。ただ、この1枚で勝負しようと達郎さんの楽曲に挑戦しました。

 この曲は毎年の夏必ず聴いていますし、夏じゃなくても海に行きたくなる楽曲ですから。やはり夏というのは私にとって大事な季節ですし、デビュー3年目というのもあって、もっともっと広がるきっかけにしたいですし、自分の気持ちも「もっと尖っていきたい」という想いもあります。

 私のライブに来てくださる方は中高生だったり、もっと若い方もいるんですよ。そういう子たちの中には、曲は聴いた事あるけど詳しくは知らないという人もいると思うんです。だから間に立って紹介するみたいに、私のカバーがきっかけで達郎さんに興味を持ってもらって、「RIDE ON TIME」に彼ら彼女らの夏の思い出が乗っていくといいですね。私自身も『GOOD LUCK!!』(2003年のTBS系ドラマ)で知ったので。

――「Just a Love song」もタイトル通りのシンプルで沁みる曲になっています。これは曲とタイトルのどちらが先行したのでしょう?

 これは曲が先で、作りながらタイトルを考えました。すごいパーソナルなラブソングを作りたかったんです。今までもたくさん作ってきましたけど、相手に対して一定の距離感がある楽曲が多くて。その人にどう伝えるかとか、まず好きという気持ちに気付くとか。だからもっと2人が密接になっているラブソングを作りたかった。それから「恋の歌よりも愛の歌に挑戦したい」と思って作り始めました。

 最初のイメージから「エレキ1本にアコギが入っているくらいでいい」と思っていたんです。それで歌詞も詰めていって。最終的にヴィオラが入ってくるんですけど、それは広がりをつけたいというだけで、エレキ1本でもよかった。最初は「Love Song」という仮タイトルだったんですけど、最終的に「Just a Love song」になりました。

――どうして恋の歌よりも愛の歌に挑戦したいと?

 今まではティーンの方に聴いてもらう事が多いので、恋の歌がやっぱり多かったんです。でもその子たちからしたら少し大人っぽいかもしれません。でも同世代の友達で結婚に踏み出したり、出産した人がすごく増えて、私も「もちろん恋もしたいけど愛に出会えたらいいな」って思っていて。この曲で同世代の方にも共感してもらえたら嬉しいですね。結婚を決めた人に「あ、私の歌だ」って少しでも思ってもらいたい。10代の子は大人になった時に聴いたらわかってもらえるかもしれないですし。

――リリックでも少し触れていますが、恋と愛の違いについてどう思っているのか教えてください。

 <見つめ合い恋に落ち/同じ未来向いて愛になる>という歌詞があります。恋をしている時は2人だけの世界で、互いを知りたいから見つめ合って恋に落ちる。でもこの先ずっと歩んでいこうと決めた瞬間に同じ方向を向いているなと。だから恋と愛では2人の向いている方向が違う、という事が1つあると思います。これは私がぱっと思いついたわけではなくて、プロデュースをして頂いたEIGOさんと話しながらできた歌詞なんですけどね。

 まず1度自分だけで書いて「こういう事が言いたかったら、こういう言葉はどう?」と提案をして頂いた感じ。自分から出てきた言葉も大事ですけど、こだわりを押し付けるよりも、噛み砕いて皆にわかりやすいものの方がいいなと今は思っています。それはデビュー当時から、自分ひとりで考えていても1番わかりやすい言い方はわからないなと感じているからなんです。それは歌詞に限らず活動に関してもそうで、提案してもらった事は1度聞いてみる事にしていますね。

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