THE ALFEEの高見沢俊彦が、サンマリノ共和国から「聖アガタ勲章」騎士(ナイト)の称号と勲章を受けた。その授与式が3日、都内のホテルでおこなわれ、同国のマルコ・ポデスキ文化大臣から勲章を受けた高見沢は「THE ALFEEの活動を含めて45周年。長くやってきて良かった」と喜んだ。

 サンマリノ共和国は、イタリア半島中部にある、西暦301年に建国された欧州最古の共和国。人口約3万3千人、国土面積は日本の東京都世田谷区ほどで、世界で5番目に小さな独立国ともいわれている。

 高見沢が今回授与されたのは同国が制定する「聖アガタ勲章」のなかの「Cavaliere ufficiale(Knight Officer)」。人道、科学、芸術文化の分野で広く同国に貢献した者などに敬意と感謝を込め特別に与えられる。

 駐日大使館・特命全権大使マンリオ・カデロ大使とポデスキ大臣から称号と勲章を授与した高見沢は「緊張します。こういう場は慣れているはずだけど、心拍数はマックスです」と笑み。

 続けて「非常に長くやってきて良かったと思っています。特に今年は45周年という節目の年。春からツアーが始まります。王子から騎士へ、自分にとっては信じられない。これをもとに音楽と小説と二刀流でやっていきます」と感謝と意気込みを示した。

 授与式の壇上でポデスキ大臣は、高見沢の音楽家、小説家としての活躍を称えるとともに、両国文化の見聞とそれを広めるための努力を高く評価した上で、ユネスコ世界遺産にも登録された国会議事堂のあるリベルタ広場でのコンサート開催を要望。

 カデロ大使も「ロックスターがコンサートするのは高見沢さんが初めてになると思う。これまでサンマリノはクラシック音楽が多かった。ロックやポップミュージックは初めてになる。サンマリノ人は元気になりますよ!」と2020年の開催を期待した。

 これを受け高見沢は「良く考え熟慮したいと思います。いずれは実現させたいなと思います。あれだけ古くになのにクラシックミュージックしかやったことがないということも驚きです」と前向きだった。

リッチョーニ参事官、カデロ大使、高見沢俊彦(撮影=上飯坂一)

 高見沢が同国を深く認識するきっかけとなったのは、カデロ大使の著書『だから日本人は尊敬される』。「僕ら日本人よりも日本に詳しくて興味を持った」という。

 実際に昨年現地を訪れた高見沢。あいにく降雪で街並みは雪に覆われていたが「お会いした方が非常に温かった。歴史ある場所でですから、厳粛な気持ちになりますよね。雪は雪でロマンチックだった」といい「今では第二の故郷です」とした。

 また同国は中立国家で、軍隊もない。建国以来、一度も戦争をしたことがないという。政治的にも中立と平等が重視されており元首である執政官が2人いるのが特長。高見沢はその辺にも興味を示し「民主主義の根幹も感じた。それと国旗を見た時に3つの塔が描かれているから親近感があった」と語った。

 有数の特産品のなかにワインがある。ワイナリーは国営で1社のみ。厳格な品質管理をおこなっている。ワイン好きの高見沢は「美味しいですよ。いろいろな国のワインを飲んでいるけど、やっとたどり着いたなと思います」とその味を絶賛。

 そんな高見沢にもう一つ朗報。今年から2カ所の葡萄畑を「Vigna di Takamiy」と選定された。過去にオリジナルワインを作ったこともあるが「ワイン好きとしてはありがたいです。定期的に作れるので、赤と白両方とも作りたいと思います」と意欲。

 ナイト称号を受けて特性ギターも考えているという高見沢。「45周年という節目の年に(叙勲は)励みになります。活動停止することなく続けてきたご褒美と思っています。やり続けること、その結果が今回のもの。45周年は通過点として古希まではなんとか頑張っていきたい。髪もなんとか5年もたせるように。ナイトヘアで頑張ります」と喜びを示した。

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