嬉しい驚きを提供したい、寺嶋由芙 古き良き時代伝えるアイドル
INTERVIEW

嬉しい驚きを提供したい、寺嶋由芙 古き良き時代伝えるアイドル


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年05月20日

読了時間:約14分

今自分が持っているものは出し切った

寺嶋由芙(撮影=冨田味我)

——そして、季節外れのクリスマスソング「背中のキッス」です。この曲をアルバムに収録しようと思った意図は?

 クリスマスソングが私の持ち曲になかったこともあり、それもあって今回作ってみようとなりました。その後に「夏’n ON-DO」という音頭が来るので季節感が凄いことになってるんですけど(笑)。なので1年通して聴いていただけたらなと。作詞のkiki vivi liliyちゃんや作曲のrionosちゃんの女子チームなので、女の子目線で自分が引っ張るクリスマスソングになったのが良かったです。

——サプライズで季節関係なく聴けるというのも良いですね! 続いての新曲は「コンプレックスにさよなら」です。きっとこんな経験があった人も多いですよね。

 これは作詞をしてくれたGOOD BYE APRILの延本文音ちゃんと打ち合わせをして作って頂きました。テーマとして「女子の背中を押せる曲が良いね」というのがありました。今までは女子が引っ張って行く曲や、願望を歌っているものが多いなかで、この曲の主人公は割と大人しめだと思います。好きな相手がとても素敵だから、より自分が小さく見えてしまう…。そこから抜け出すのは大変だと思います。でも、この子が一歩踏み出すように、みんなにも頑張ってもらえたらなと思います。

——自分に自信を持たなければダメということですよね。寺嶋さんから皆さんに自信を持つためのアドバイスはありますか。

 えー! 私が教えてほしいくらいですけど(笑)。

——おそらく、ひとつのことに打ち込める人は自信もつくのではと思うのですけど。寺嶋さんもゆるキャラやアイドル活動は揺るぎないものがありますし。

 やっぱりここまで続けて来られたのは、それが好きだからです。最近はゆるキャラもそうですけど、休みの日にやっていることと、お仕事が一緒なので楽しいことしかないです。やっぱり好きなことは頑張れますから。

——今、他に新しいことにチャレンジしたいことはありますか。

 国語の教員免許を持っているので、学校の先生にはずっと憧れはあります。でも、朝が弱いので、やっぱり無理かなと…。

——先生になったら早起きは必須ですからね…。とりあえずまずは好きなことを見つけないとですね。逆に悩みとかありますか。

 興味のあることをばかりをやってきてしまった感があるので、もっと他のことにも目を向けないといけないなと思っていて…。活動内容も一人でやっていて好きなことばかりをやっていると、自分の中にあるものしか出てこないというのが悩みかもしれないです。

 この2ndアルバムで今自分が持っているものは出し切った感があります。いろんな方に楽曲提供をして頂いて、世界観を広げてもらったのですが、もっと「そんなことも出来たんだ」と思ってもらえる何かを作らなければと感じています。

——次回作へのハードルが上がりましたね。

 どうやったらビックリしてもらえるかです。嬉しい驚きを提供していくためにはどうしたらいいのかを常に考えなきゃなと思っています。もう演歌も音頭もやってしまいましたから(笑)。

——その演歌なのですが、プライベートでも聴いたりしますか。

 聴いたりはしますけど、専門的なことはわからないです。昨年テイチクさんからシングル「終点、ワ・タ・シ。」をリリースさせてもらうことになり、そこで挑戦させていただくにあたり、色々聴いてみました。

——その時はどのような歌手を?

 石川さゆりさんや川中美幸さん、あと坂本冬美さんを祖母が好きなこともあって、聴いていました。

——歌うにあたって気をつけたところは?

 “タメ”や息を多めに吐いて色っぽくするところです。あとこの曲はシンガーソングライターの町あかりさんが作ってくれたのですが、その時にスタジオに来て下さってアドバイスを頂きました。この曲はMVも撮らせて頂いていて、そこでも演歌の仕草を勉強しました。どこか遠くを見つめる仕草など、演歌の方のMVをみて研究しました。

——研究熱心ですね。MVといえば「きみが散る」も撮影されています。森の中での撮影のようですが、あれはどこで撮られたのでしょうか。

 千葉県にある森の中で、小屋が木の上に建っているツリーハウスで撮影しました。

——トム・ソーヤを彷彿とさせる場所ですけど、高所は大丈夫なんですか。

 あのくらいだったら大丈夫です! でも、下はあまり見ないようにはしましたけど(笑)。見所としては今回ダンスショットが多いMVになりました。私の作品の中ではここまで多いのは初めてで。もともとジャズダンスをやっていたので、しなやかな振付が好きなんです。アイドルソングのかわいらしいダンスとは違ったダンスを観ていただけるのは嬉しいです。

——そのジャズダンスはいつ頃やられていたのですか。

 幼稚園の頃に習っていました。もともとそこはエアロビクス教室だったんです。当時エアロビクスが流行っていて、そこに通っていたんのですが、気が付いたらジャズダンス教室になっていて(笑)。

——そんなことあるんですか(笑)。

 そこの先生が実はジャズダンス教室をやりたかったみたいで(笑)。教室を開くにあたってジャズダンスだと人が集まらないから、最初は流行っているエアロビクスで人を集めて、徐々にジャズダンスにシフトしていっていたみたいで、私は全然気付かないままレッスンを受けてました。

——その先生凄いですね! では最後に読者へメッセージをお願い致します。

 シングルとしてリリースされた曲は、特に季節感を感じられる曲になっていて、アルバムの中で新しい聴こえ方がすると思います。そこも楽しんで貰えたら嬉しいです。あと、女子にも聴いてもらいたいです。今まで以上に恋の歌が多いので、現在恋をしている、もしくは恋が散ってしまった人にも聴いてもらえたら、歌詞を大事に作ったということもあり、1曲は自分に染みる曲があると思います。

(おわり)

この記事の写真

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)