歌手で女優の板野友美(26)が3日、東京・ららぽーと豊洲で、通算10枚目シングル「Just as I am」の発売記念イベントをおこなった。この日が桃の節句ともあって、お雛様のような華麗な和装姿で登場した板野は同シングルの表題曲や、懐かしのナンバー「ふいに」などを歌い上げた。

 同シングルは、表題曲「Just as I am」のミュージックビデオ(MV)と写真集『Wanderer』との連動企画。「自分らしさ」を共通コンセプトに、ソロデビュー7年間などを振り返りながら一人の女性として向き合い、自身の想いを歌詞にしたため、それをメロディに落とし込み、そのイメージのもとで写真集とMVを撮影した。これまで多かったダンスナンバーとは一線を画すアコーステックギターが印象的なバラードナンバー「Just as I am」と、こちらも新たな板野をのぞくロックナンバー「Show time」が収録されている。

板野友美

 心地良い小春日和となったこの日の会場は野外ステージ。桃の節句にちなんで華麗な和装姿で登場した板野は、観衆からの「可愛い」という声に迎えられ、ステージに登壇した。背中に太陽の光を浴びて、まずはロックナンバーの「Show time」を披露。トークを挟んでからはダンスナンバー「ふいに」、そしてバラードナンバー「Just as I am」を歌い上げた。

 和装姿は2年ぶりだという板野。「Show time」では、和装とロックという異色の組み合わせに「動きづらかった」と笑みをこぼしたが、重厚なサウンドのなかで伸びやかに歌い、魅了した。ロックナンバーは板野にとって“挑戦の曲”でもあるが「生演奏に合う曲が欲しいなと思っていて、これまでなかったから、ロックナンバーということで作りました」とライブで映える曲として制作したとの思いを明かした。

 節目のシングルである「Just as I am」の制作に至っては、自分らしさを紐解くために自身宛てに手紙を書いたことを改めて説明。手紙を通じて自身と向き合ったことで「今まで見えなかったものが見てきた。『自分らしさ』が分かった気がした」と明かした。

板野友美

 その思いをもとに挑んだ撮影に臨んだ今回の写真集については「自分らしさを探しに行くということでロスで撮りました。一人旅をしているような自然な感じで、撮影されているというよりかは、自分と向き合う時間を楽しんだり、風景を見て感じたままの表情や、感じたままの自分をそのまま写して頂きました。それが今までと違うと思う」と語った。

 今回の写真集でも、板野は写真選びに参加せず、委ねた。

 「やっぱり自分が好きなカットや表情があって、私が選んだものは“どれも同じだよね”と言われることもある。今回は一切、セレクトをしていないので、この表情を使っていいのかなという自分にとって恥ずかしい表情もあった。素のままの私を撮ってもらっているので、それも含めて板野友美の一面ではあるので、そこも隠さずにさらけ出せたのは、写真集の魅力になったと思います。大人になったのかなって感じられる」と新たな一面が出せたと自信をのぞかせた。

板野友美

 また、手紙にしたためた思いを反映させた歌詞については「この歳になるといろいろな選択肢が増えると思うんです。人生の岐路に立った時にどうやって選択していくのか、将来の自分を想像しながら選択するのは難しい。だけど、自分らしい選択をするのが良いのではないのかと思う。同世代にも共感を持って欲しいと思って書きました。想いが詰まっていますし、届けばいいな。私自身の背中も押せたらいいなとも。ありのままで書けたと思います」と自身の真の想いを歌詞に、包み隠さずに落とし込むことができたと明かした。

 そのうえで「写真と楽曲、そしてMVの3作品でお楽しみ頂けたら、(私の)メッセージが一番伝わると思います」とアピールした。

 そんな板野は、4月21日の宮城・仙台を皮切りに、全国5都市のツアーを開催することが決まっている。今回のツアーでは自身初のバンド編成となる。

 「私の曲にはダンスナンバーが多いので、なかなかバンドに踏み込みづらかった。(バンド編成での)リハをやりましたが、本当に感動しました。生演奏って人に届くというか、生の楽器の音って心を揺さぶる。自分の楽曲は何回も聴いているけど、改めて泣きそうになりました。リハの段階でウルっときた。7年間積み上げてきた楽曲を届けたい」と述た。

 ただ、バンド編成でも原曲のアレンジは残したいとし「全然違う楽曲にしたくないので、アレンジはそのままでバンドとして届けたい」と意気込みを語った。【取材・撮影=木村陽仁】

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