SHINeeが2月27日、東京ドームで日本ツアー『SHINee WORLD THE BEST 2018〜FROM NOW ON〜』の最終公演を開催。昨年12月にメンバーのジョンヒョンさんが亡くなったため開催が危ぶまれていたが、メンバーの意思により開催が決まり、無事にファイナルを迎えた。ステージではジョンヒョンさんの映像や声とともにメンバーが歌い、パフォーマンスする場面も。キーが「SHINeeは永遠に5人なので皆さん忘れないで」と語り、オンユは「絶対また戻ってきます!」とファンに約束。メンバー5人だけではなく、ファンやスタッフとともに熱いステージを作り上げた。【取材=松尾模糊】

ジョンヒョンさんとのステージ

SHINee

 メインスクリーンに夕焼けの海の映像が流され、メンバーが登場し「Colors of the season」でこの日のステージはスタート。それからスクリーンに過去のSHINeeのダイジェスト映像が流れ、続いたのは「Stranger」。“SHINeeコール”が会場中に響き会場のボルテージが一気に上がる。

 メインステージから移動式ステージに乗ったメンバーが会場中央へ、そして正面スタンド席前まで移動し「Evil」を披露。赤い照明が怪しくメンバーを照らす中、激しいダンスで会場を盛り上げる。続けざまにポップな「JULIETTE」で観客の身体をはずませ、ミンホのラップがスパイスの様に曲の持つ高揚感をさらに煽る。

 ここでメンバーの自己紹介とともに、オンユが「本当にお久しぶりですよね。久しぶりで緊張していますが見守って下さい」とコメント。観客から歓声が送られる。そして、キーが「一生懸命準備してきました。次のステージはSHINee5人の歌声を聴いて頂きたいのでよろしくお願いします」と呼びかけ、ジョンヒョンさんの歌声とともに彼の映像と彼に向けたメッセージがメインスクリーンに流れた。映像は「ジョンヒョンは誰よりも音楽を愛し、舞台を楽しみ、音楽を通してファンとコミュニケーションを図るのが好きな最高のアーティストでした。永遠に記憶します」という文言で締めくくられた。

 そしてメンバーが再びステージに現れ、ジョンヒョンさんの歌声とともに「Love」を歌唱。続く「君がいる世界」、「Diamond Sky」ではジョンヒョンさんのライブ映像がスクリーンに流れ、ミンホがジョンヒョンの名前をシャウトする様子が印象的だった。

 バンドがステージに上がり生演奏で「Sherlock」を披露。続けざまにファンキーなベースラインとゆったりとしたリズムが体を揺らすファンキーな「Love Like Oxygen」、サビで<ハローハロー>とコール&レスポンスが巻き起こった「Hello」で再び会場が熱気を帯びていく。

 「Dazzling Girl」ではメンバーが二手に分かれトロッコに乗り、会場のアリーナ席とスタンド席の間を周りながら歌唱。カラーボールを客席に投げるファンサービスも。「LUCKY STAR」ではテミンとミンホが気球に乗り込み、スタンド席の3階席の隅々まで手を振りながら移動し会場を盛り上げた。

オンユ「絶対また戻ってきます!」

SHINee

 メンバーが赤い衣装に着替えて「Hitchhiking」、「Why So Serious?」を立て続けに披露。激しいダンスと歌い継がれるポップなメロディーで会場のボルテージは最高潮に。そして「LUCIFER」で本編を終了。4人は手を繋ぎ、深々と頭を下げてステージを降りた。

 会場に響き渡る“SHINeeコール”に応え、再びメンバーが登場。「Sing Your Song」では観客による<Sing Sing Your Song Sing IT!>のシンガロングで会場が一体となった。さらに「I'm with you」をステージ上で座りながらしっとりと歌い上げた。

 ミンホは「SHINeeらしいステージをお見せするために準備してきました。このステージを通して僕たちの想いが伝われば嬉しいです」と日本語で語りかけ、ジャジーな新曲「Every Time」を披露。そして「Replay -君は僕のeverything-」の歌唱中には、 “SHINee FOEVEVER”の人文字がアリーナ席に現れるファンからのサプライズにキーは目に涙を浮かべた。

 最後にメンバーがそれぞれの想いを観客に語り掛けた。

 オンユ「今日も一緒にステージを作ってくれてみなさんありがとうございます。僕たちとみなさんは同じことを感じて、(このライブを)共感できたと思います。これからもみなさんの幸せのために、僕たちは歌い、祈ります」。

 テミン「今まで、僕たちとみなさんで作ってきた想い出がよみがえってきてほんとに幸せでした。今日は、みなさんいろんな気持ちがたくさんあったと思いますが、悲しい思いも、楽しい思いも、絶対忘れない想い出にしてくれますか。これからはまた幕を開けて、もっと絆が固くなったSHINeeとして、そしてテミンとして歩んでいきます。見守ってください!」。

 ミンホ「僕は、いつでもみなさんの力になれる強さがあると思っていましたが、その強さが正解ではないと気づきました。これからは、みなさんにもっと頼りながら、より近い存在になれるようにがんばります。このステージだけではなく、これからのステージも、いつでも5人で立っているという気持ちで臨みます。そして、みなさん、ひとつだけ約束してほしいです。永遠に、永遠に、ジョンヒョンさんを忘れないでほしいです。どんな言葉でも表現できないけど、大切で大好きだったと言ってあげたいです。いつも、みなさんが僕の希望です。この希望が消えないように、僕は努力をしていきます!」。

 キー「今日ベストライブとして、デビューから10年間の思い出を、みなさんと一緒に歌いながら踊りながら思い出すことができたと思いますし、これからも活動していくSHINeeの姿も想像できたと思います。一緒に歌ってくれて踊ってくれてほんとにありがとうございます。このライブのタイトル、『FROM NOW ON』の意味と同じく、これからもがんばりたいですし見守ってくれたらうれしいです。あと今日のライブでジョンヒョンくんと一緒に歌うことができてすごくうれしかったです。皆さん、SHINeeは永遠に5人なので、ジョンくんを絶対に忘れないでください。」。

 そしてオンユが「絶対また戻ってきます!」とファンと約束し、会場は大きな歓声と拍手に包まれた。

 会場が暗転し、白い衣装に着替えたメンバーが5本のスタンドマイクの前に立ち「From Now On」でステージを締めくくった。真ん中のマイクには1本の赤いバラが付いていた。それぞれがその真ん中のマイクの前にジョンヒョンさんの存在を感じながら歌い上げた。そして、最後はそれぞれの胸元に刺した赤いバラをマイクに差し込み、メンバーはステージを去った。

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