NHK大河ドラマ『西郷どん』にタマ役で出演する女優の田中道子(28)が26日、一日消防署長に就任。東京・帝釈天題経寺でおこなわれた消防演習を指揮した。一日消防署長を一度はやってみたいと夢見ていたという、田中は「願いが叶いました」と笑顔を見せた。

 1月26日は、昭和24年に奈良の法隆寺修復時に起きた火災により十二面壁画が焼損したことを機に、文化財を火災から守ろうと設けられた「文化財消防火デー」。都内で初めて「重要文化的景観」として答申されている葛飾・柴又地域の帝釈天題経寺で、地域の絆で文化財を防護することを目的に、金町消防署、金町消防団、帝釈天題経寺自衛消防隊、地元商店街、町会等が協力した消防演習を実施。

 この日は、『男はつらいよ』シリーズで渥美清さんが演じる車寅次郎、“寅さん”のものまねを中心に活動する、お笑い芸人の野口寅次郎がバケツ消火隊長として演習に参加した。地元民がバケツリレーで消火活動演習をおこない、そのアンカーを務めた。

 消防署の制服姿で登場した田中は、金町消防署長から委託状を受け取り、指揮棒を携えて放水の指揮などをとった。

 金町消防署長は「本当にいい指揮だったと思います。自治体の動きはいつもにも増してシャープな印象を受けました。歴史的建造物を守っていくには、やはり地域の力を合わせていくしかないと思います」と田中の指揮ぶりに感心した様子。

放水を指揮する田中道子

 田中は「大変貴重で有意義な経験をさせて頂きました。指揮棒を持って指揮でき、光栄でした。このように消防隊員の皆様が私たちの安全を昼夜守ってくれているのだとわかり、感謝の思いを胸にしました」と消防演習を振り返った。

 そして「火災ゼロを目指す為には、一人ひとりの防災意識を高めることが大事なのではないかと思います」と改めて防災意識を高めるように呼びかけた。

 演習を終え、田中は「今まで一度はやらせて頂きたいと思っていたので願いが叶いました。今回は地元の方々とも触れ合えたので、それが嬉しかったです」と念願の夢が叶い、笑顔。

 葛飾・柴又には初めて訪れたと言う田中。「このように地域で団結できるような温かくて素敵な街だなと思います」と街の印象についてコメント。

 また、防災に関して「料理する時などには火の元などを確認するようにはしています」と普段から心がけていることを明かした。

 米女優のアンジェリーナ・ジョリーやミラ・ジョヴォヴィッチなどが自身の理想像と言う田中は、今年の目標について「小さい頃からアクション女優になることが夢なので、刑事物みたいなアクションドラマや映画に出たいと思っています」と意気込んだ。(取材・撮影=松尾模糊)

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