最後のゴールを決めるのが人生、清水翔太 新譜で綴った半生とは
INTERVIEW

最後のゴールを決めるのが人生、清水翔太 新譜で綴った半生とは


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年01月24日

読了時間:約14分

「あと50年頑張ろう」と思えるくらい嬉しかった

——「I'm in love」はSNSで「多分リリースしない」からと前置きし発表されましたが、ファンの皆さんの一声で収録に至ったそうですね。

 はい。「I'm in love」は今の僕のモードとは違うサウンドですし、どちらかというとジョークで作っていた曲なんです。ソウルマナーで「こういう曲あるよね」というノリで作りました。でも、みんなから「良い曲だ」と言われて、だったら収録しようかなと。

——意外とそのあたりはフレキシブルに(笑)。

 やっぱりチャンスですからね。あれだけリツイートされたら話題にもなりますし。もっと良い曲があれば、それをカップリングにしますけど。サクッと作りましたけど、自分でも「これなら良いな」と思える曲に仕上がりました。とにかく気合を入れたくなかったんですよ。これはもう普通の可愛いラブソングです。

——ここから先の10年は考えていますか?

 もちろんです。どういう形であれ、音楽には携わっていると思います。アーティストかどうかはわかりませんけど(笑)。もちろんやれていたら良いですけど、精神的に大変なところもたくさんあるじゃないですか。

 結果とかやる意味が伴えばやりますし、ただただ消耗していくだけの時間が長く続いたら、やってはいけないなと思っています。音楽を好きでい続けたいし、楽しみ続けたいので、それが出来なくなった時にはやる意味がないと思います。でもかならず音楽には携わっていきます。

——ドームなど大きな場所でライブをやりたい、というような願望は?

 憧れとしてはありますけど、個人的には小さい方が楽しいですね。ロックしている気がしますし、広すぎると孤独を感じる時があるんです(笑)。遠いですし、お客さんがいるかいないのかわからない感覚になるというか。広いと分散してしまうけど、狭くなるとスーパースター感があって楽しいです!

——では、最後にこの10年間で「Good Life」の一部になりそうな出来事は?

 「My Boo」が売れた事です。それまで曲をヒットさせる事は難しい事に感じていました。タイアップもないし、テレビにも出なかったので。アルバムを出して、ツアーして、ライブが良かったらそれで良い。努力はするけど、売れるという事を心のどこかで諦めていたんです。広がらない事に慣れ過ぎて、凄く嫌になっていました。

 自分の音を表現できた「My Boo」で結果を出せたというのはデビュー10周年のタイミングで「あと50年頑張ろう」と思えるくらい嬉しかったです。前まではメジャーデビューや、大阪城ホールでのライブだったかもしれませんが、「My Boo」が売れた事は僕にとって凄く意味のある事だったんですよ。この「Good Life」ももちろん自信作ですけどね。

▽プロフィール

1989年生まれ、28歳。地元大阪のスクールでゴスペルを学び、ソウルミュージックに魅せられた事をきっかけに作詞・作曲、そしてアレンジまでこなす天才肌のシンガー/ソングライター。時に力強く、時に儚く歌い上げ、感情豊かな歌唱からラップまでこなせる日本では稀有なマルチな存在。2008年2月にメジャー・デビュー。これまでにシングル23枚、オリジナルアルバム7枚を発表。2017年にデビュー10年目

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