ももクロ・有安杏果の卒業から感じたアイドルシーン
有安杏果
ももいろクローバーZ・有安杏果が15日に卒業を発表、さまざまな方面に波紋を呼んだ。ネットニュースでは軒並みトップ圏内にランキングされ、SNSでは驚きとロスを嘆く声が続々と上がった。
AKB48のような大所帯アイドルグループが全盛の近年でも、その波に逆らうかのように大きな注目を集めた、たった5人のグループ・ももいろクローバーZ。そんな彼女たちを“奇跡の5人”と呼ぶ人もいた。その意味では、この5人の構成が崩れることを誰が想像したことだろう。
しかし、視点を変えれば「そういう時期である」という見え方もあるかもしれない。一つのグループに起きた出来事という意味では突然のことかもしれないが、2017年にはAKB48から渡辺麻友が卒業した。
それ以外にも2017年にはSUPER☆GiRLSのリーダーだった前島亜美、でんぱ組.incの最上もが、そして年明けには私立恵比寿中学から廣田あいかといった面々が卒業している。
長いスパンで見た時には、ひょっとしたらこれらの卒業は“あってしかるべき、あってもおかしくない”タイミングの卒業なのかもしれない。ただ、アイドルというジャンルにはどちらかというと疎い私ですら、これらのグループ、そして個人の名は耳にしたことがあり、印象に残っている。
変な話だが、それだけ大きなポジションにいたメンバーが、グループを離れていく様子からは、そんなポイントとなるメンバーが卒業しても良い、あるいは逆に卒業しなければいけない時期を迎えた、という風にも見えてくる。
一時は“アイドル戦国時代”と呼ばれる時期を迎えた。そして今迎えているこの時期は、また何か新たな動きが現れる時なのかもしれない。それが新しい見え方になっていくものなのか、あるいは新しい見え方を求められていくものなのかはわからない。
今年はまたアイドルというものが何か違ったものに変わっていくのではないだろうか。年の初めに起きた一つの大きな出来事からの所感だけに、ふとそんなことを思う次第である。【桂 伸也】
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