距離あっても近くに感じられるバンドに androp 10周年への序章
INTERVIEW

距離あっても近くに感じられるバンドに androp 10周年への序章


記者:松尾模糊

撮影:

掲載:18年01月08日

読了時間:約10分

感動の共有

――転換期から一つ抜け出して、バンドとしても前向きな姿勢を感じます。これから目指す音楽や活動についてイメージみたいなものはありますか。

内澤崇仁 2017年は距離の近い音楽を届けようという想いから、ライブハウスツアーをまわりましたが、2018年はホールでしか出来ない演出をみてもらったり、座ってじっくり聴いて欲しいという想いからホールツアーをまわります。ライブハウスでもホールでもちゃんと音楽を届けられるバンドでありたいと思うし、どんなに距離があろうとも、近くに感じられるバンドでありたいと思っています。

佐藤拓也

――2019年には10周年を迎えます。ここまでずっと立ち止まらずに駆け抜けている感じがするのですが、活動を長く続ける上で気を付けていることなどがあるのでしょうか。

内澤崇仁 自分たちが感動しないものはやりたくない、という想いはすごく強いですね。自分たちが面白いと思ったものしかやっていない感じです。届ける音楽もそうあって欲しいと思っています。聴いている人がワクワクするような、感動する音楽を目指してやっています。

――前に長くやっているバンドさんにインタビューした際に、長くやっていくコツとして「メンバーで同じ感動を共有する」ということを聞いたことがあります。andropさんもプライベートなどで同じ映画を観たり、音楽を聴いたりしていたりします?

佐藤拓也 今年、4人でジョン・メイヤーのライブを観るためだけに、シカゴまで行きました。日本では観れない編成でのライブだったので、伊藤くんが「今回これを見逃したら、この編成のライブを俺は一生観れない」と一人で行こうとしていたところに僕らも乗っかる感じで。

伊藤彬彦 最初は、俺アメリカ行くから、申し訳ないけど俺に休みをくれとお願いして(笑)。みんなも「行け行け」言っていたのに、俺よりも先に航空券を取っていて。

内澤崇仁 しかも、「Prism」のリリース時期でめちゃくちゃ忙しい時に(笑)。

佐藤拓也 そうそう。でも、これに行くことに非常に意味があると思っていたし、やっぱり4人で同じライブを日本じゃないアメリカで観るということは、新しい夢に繋がるんじゃないかと。

――なるほど。その体験は大きいですね。実際に観ていかがでしたか。

伊藤彬彦 良かったですね。

内澤崇仁 ドライだな(笑)。

伊藤彬彦 何がいいって、発端は僕個人の夢なんですが、それを僕だけのものにしなかったわけで。4人それぞれの個があって、夢があって。でも、andropはそれを全員で後押ししていこうという姿勢は強いと思いますね。

 ジョン・メイヤーはみんな好きだし。単純に海外で音楽に触れることは普通にいいことだと思ったので。

伊藤彬彦

――危険な目にあったりはしなかったですか?

伊藤彬彦 危険なことは何もなかったですが、ちょっと慣れていないことにはみんなで立ち向かわないといけないので、絆は深まりましたね。英語はみんなできないので。

前田恭介 全く喋れません。勢いでなんとか…

佐藤拓也 っぽく言うのもできないレベルですね(笑)。

――最後に来年の抱負をお願いします。

内澤崇仁 この「Joker」から2018年はスタートします。とても大切な曲ができたので、ツアーなども続々と決まっているので皆さんに色々と届けることができたらいいなと。どんどん新しいことや感動する音楽を届けたいと思っています。

佐藤拓也 新しい作品も出ますし、ツアーもしっかり成功させて、2019年の10周年イヤーをいい形で迎えられるように頑張りたいと思います。

前田恭介 今年は音楽的にも色々なことをやって、自分たちがまだまだだなと感じたこともあったので、2018年はもっと演奏も上手くなりたいなと思いますね。

伊藤彬彦 2017年は引き出しも増えたと思うので、それを自分たちの大きな幹として育てたいですね。2017年が修行の年だったとすると、2018年はそれを研ぎ澄まして何か軸となるものを育てたいです。

(おわり)

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