完全セルフプロデュース型ガールズユニットのcallme(コールミー)が23日に、東京・銀座ヤマハホールでワンマンライブ『callme Live Museum Tour 2017「Amazing Standard」』をおこなった。ツアーは12月10日の名古屋RADHALLを皮切りに、24日の宮城・仙台CLUB JUNK BOXまで東名阪+仙台を廻るというもの。ライブは全公演、昼と夜の2部制で趣を変えたステージを展開。20日に先行配信された「Hello No Buddy」やデビュー曲「To shine」など披露した。グループとしてはもとより、個々の水準の高さを感じさせた23日の昼の部のもようを以下にレポートする。

新曲「Hello No Buddy」を披露

ライブのもよう

 ステージ後方のスクリーンにはクリスマスツリーに、雪の降り続ける。この時期ならではの趣のある映像。開演時刻になるとゆっくり明かりが落ち、SEが流れるなか、純白の衣装に身を包んだ3人がステージに。歓声のなか始まったのは8月にリリースされた5枚目のシングル「One time」でライブの幕は開けた。楽曲の世界観に溶け込むような歌声と、歌詞を視覚化するかのようなダンスで、オーディエンスを魅了していく。

 ここで、初心に帰ってこの曲を届けたいと、デビュー曲である1stシングル「To shine」を披露。鼓動と連動したラウドなキックに合わせ、右手による印象的な振り付けは歌詞の持つ世界観を繊細に表現。続いて4thシングル「Bring you happiness」、2ndシングル「Can not change nothing」と、デビューからのヒストリーを感じさせる、シングル曲をダイナミクス溢れるダンスと歌で盛り上げていった。

 MCではリーダーのRUUNAが今日は“ポンコツ”だとメンバーに突っ込まれるほど、会心のボケで会場を和ませ、MIMORIも最近友達ができた報告。それがスマホに搭載されている秘書機能アプリケーションソフトウェアだと話すと、楽屋でもSiriに話し続けているMIMORIの姿にRUUNAとKOUMIは「辛い...」と苦笑い。

 KOUMI作詞の「So Beautiflly」に続き、「I'm alone」ではシンクロ率の高いダンスで魅了し、20日に先行配信された新曲「Hello No Buddy」を届ける。等身大のラブソングは、曲調も相まって、この季節ならではの切なさを感じさせながらも、新しいcallmeの姿を映し出していた。

 MCでは新曲「Hello No Buddy」について語るMIMORI。、最初はアップテンポでキラキラした恋愛楽曲を作っていたという。しかし、スタッフからのダメ出しもあり、なかなか出来ず気分転換に書いたチャレンジの楽曲が「Hello No Buddy」で、MIMORIの恋愛の願望が詰まっていると話す。メンバーにも歌詞の内容を説明し、その説明を見たKOUMIは「寂しいね...」と思ったと制作裏話で盛り上がった。

もっと新しいcallmeを見せたい

RUUNA

 RUUNAは今回のツアーテーマに“個々の水準を上げたい”という想いがあったことを告げる。それを体現するかのようにRUUNAがソロで、81年にリリースされた寺尾聡の「ルビーの指環」を披露。本人も「“スナック”に来ているかのような気分で聴いてください」と語ったように、ノスタルジーを感じさせるナンバーをしっとりと歌い上げた。この楽曲はDJのRumbがアレンジし、RUUNAが全てコーラスを担当したという。ライブリハの時には曲に合わせ、KOUMIとMIMORIが社交ダンスを踊っていたというエピソードも。

 ライブは後半戦へ。3人によるダンスナンバーを披露。バックトラックをDJのRumbが制作し、振り付けをダンスの師匠であるTeam Black StarzとともにKOUMIも振り付けを考えたという。ダンスも基礎からやり直したというパフォーマンスは、ストーリー性のあるアグレッシブさと、女性ならではのしなやかさが際立っていた。

 「ここからは皆さんの出番です。クラップ出来ますか?」と投げかけ「step by step」へ突入。オーディエンスによるクラップとシンガロングはライブならではの一体感。楽曲のポジティブなエネルギーが何倍にも膨れ上がっていく。そして、クールな「Way I am」へ。アーバンな鍵盤、めまぐるしく変化していくダンスで扇情させ、10月9日のライブで初披露された「Don't be afraid」で、“恐れることはない”と、背中を強く推してくれる、キラキラとしたポジティブなエナジーみなぎるパフォーマンスで魅了。

 今年を振り返り「充実した1年が過ごせました。来年はもっと新しいcallmeの姿をお見せしたいと思います」と決意も新たにし、「最後あっという間なんですけど...」とコールすると、名残を惜しむ声も聞こえてくるなか、ラストは「Take my time」を披露。3人による盤石のトライアングルは、最後まで揺るぎないパフォーマンスを見せる。粉雪のように優雅に舞うダンスに目を奪われるなか、『callme Live Museum Tour 2017「Amazing Standard」』の昼の部の幕は閉じた。

 新アー写も解禁し、2018年は2月にこのライブでも披露された「Hello No Buddy」を含むシングルのリリースを予定しているcallme。表現への飽くなき探究心を感じさせたステージは、来年への期待感を大いに高めたライブであった。

セットリスト

『callme Live Museum Tour 2017「Amazing Standard」』

12月23日 東京・銀座ヤマハホール

▽昼の部

01.Interlude
02.One time
03.Cosmic walk
04.To shine
05.Bring you happiness
06.Can not change nothing
07.So Beautiflly
08.I'm alone
09.Hello No Buddy
10.ルビーの指環(RUUNA cover)
11.ダンス曲
12.step by step
13.Way I am
14.In my dream
15.Don't be afraid
16.Take my time

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