彼女 IN THE DISPLAY「売れるバンドに」ツアー最終で決意の演奏
来年春にメジャーデビューする彼女 IN THE DISPLAY(撮影=伊藤 由岐)
福岡在住5人組ロックバンドの彼女 IN THE DISPLAYが25日、東京・渋谷TSUTAYA O-Crestで全国ツアー『GOLD EXPERIENCE REQUIEM TOUR』のファイナル公演をおこなった。同ツアーは、10月18日にリリースしたニューアルバム『GOLD EXPERIENCE REQUIEM』を引っ提げ、10月22日の福岡DRUM Be-1を皮切りに全11公演をおこなったもの。この日は「アカネ」や「[1959]」など、同アルバムの収録曲を中心に、全19曲を披露。さらに、サプライズで2018年春にメジャーデビューする事を発表し、ファンを喜ばせた。【取材=橋本美波】
自由に駆け回る演奏
彼らのツアーファイナルを一目見ようと、会場には沢山の観客が詰めかけていた。開演時刻が過ぎると、SEをバックにメンバーがステージに登場。ツアーファイナルの幕開けを飾ったのは、1stアルバムの表題曲「GOLD EXPERIENCE」。海 THE KID(Dr)の腹の底に響き渡るドラムを筆頭に、序盤から熱いナンバーで会場のテンションを上昇させていく。
「GOLD EXPERIENCE REQUIEM TOUR」へようこそ!俺たちもっとぶっ飛ばしていくから最後までついてこいよ!」とRYOSUKE(Vo)が威勢よく言葉を投げると、海外のフェスをイメージして制作したという「[1959]」へと向かい、フロア全体で<ヘイヘイ!>と歌を楽しそうに口ずさむ光景が見られた。
松永健太(Ba)の跳ねるスラップ、逸見豪一(Key)のメロディアスなシンセ、吉田弘輝(Gt)の鋭利なギター、それをまとめるように豪快に叩く海のドラム、その巧みなサウンドをバックにRYOSUKEは「Unlimited」を太陽のようなキラキラした笑顔で、歌い届けていた。
MCでRYOSUKEが「メッセージはシンプルに諦めんなっていうこと。真っすぐに」と言うと、「NEVER SAY NEVER」を披露。同曲は、彼らにとっても新しい取り組みに挑戦したナンバーで、その新境地に向かって音楽の広大なフィールドを自由に駆け回っているようだった。
その後も、ヘヴィーなサウンドが特徴の「Black Hawk Down act.3」や「The straight edge dance party」、「LET IT DIE-Hail 2 U-」などを続々と畳みかけ、観客も自由に心を開放させるようにヘドバンをしたり、体を揺らしたりと楽しんでいる姿が印象的だった。
MCでは、移動中のミーティングが好きだという海が、ユーモア溢れるトークを挟み観客を笑わす一面も。8曲目には「ちょっとクールにいきましょう」というRYOSUKEの言葉通り、バンドの中でもクールに奏でる聴かせ曲「Don't let me go」を披露。
俺たち売れるバンドになります!
ライブも終盤戦に差し掛かると、「MAGI」からぶっ放し、RYOSUKEが「背中を押すために作った曲」とされている「loser」へと続き、孤独や不安、そういった闇の感情を吐き出しながらも、希望をもたらしてくれる歌を届けていた。
希望を歌った「JUSTICE」を披露した後はRYOSUKEのMCへ。「俺たちのバンドは7年という時間を、このメンバーでずっと変わりなくやってきました。このワンマンを迎えて、本当にみんなと色んな事を、色んなドラマを彩るぐらい楽曲が出来たんだと思うと、改めてうれしいです。それもこれも支えてくれた人がいたから、今僕たちここに立っていれるので、これからも今までも支えてくれている皆さんありがとうございます」と心境を明かしながら感謝を述べた。
そして、とびっきり遊べるチューンとして「Let’s get the party!!!」や、人それぞれを色に例えたメッセージ性のあるナンバー「COLOR」を奏で、彼らの今までの想いを叩きつけるように、力強く想いを奏でていた。
「7年経ってみて、ようやく僕らしくいれました。あなたらしくいる場所がきっとあります」。RYOSUKEの言葉を合図に、「ECHOES」や「Crazy Diamond」、「Paradise Lost」を立て続けに披露していく。
「お前たち最高にロックだよ!」そう叫んだRYOSUKEは仲間に向けたナンバー「Overdrive Journey」を歌いだし、演奏中メンバーが互いに顔を見合わせながら笑顔を見せあう姿が印象的な瞬間だった。
ラストは、バンドの4年間の環境を織り交ぜてメンバーで制作した「アカネ」を披露。そしてRYOSUKEは「明日から頑張ろうな。一番大事なツアーでした。僕達アイドルでもない、ロックバンドです。これからも精進していくので、今後ともよろしくお願い致します」と大きな声で告げ、メンバー5人と手を繋ぎながら深々とお辞儀をした。
ライブ本編は終わりを迎えたが、観客からのラブコールでアンコールを実施。だが、アンコールに行く前にRYOSUKEの口から「2018年メジャーデビューします! メジャーデビューですが、インディーズっぽくいたいと思います。俺たち売れるバンドになります!」とサプライズで発表すると、観客から祝福の声と盛大な拍手が広がっていた。
そしてアンコールで「PLATINUM」の演奏を終え、「メジャーに行っても俺らは俺らだかんな!」と最後まで彼ららしい言葉を投げた。ツアーファイナルは、彼女 IN THE DISPLAYが持つ、真っすぐで夢を追い続ける情熱的な姿勢が見える一夜だった。
- RYOSUKE(撮影=伊藤 由岐)
- 逸見豪一(撮影=伊藤 由岐)
- 海 THE KID(撮影=伊藤 由岐)
- 松永健太(撮影=伊藤 由岐)
- 彼女 IN THE DISPLAY(撮影=伊藤 由岐)
- 来年春にメジャーデビューする彼女 IN THE DISPLAY(撮影=伊藤 由岐)
- 吉田弘輝(撮影=伊藤 由岐)
セットリスト
01.GOLD EXPERIENCE
02.[1959]
03.Unlimited
04.NEVER SAY NEVER
05.Black Hawk Down act.3
06.The straight edge dance party
07.LET IT DIE-Hail 2 U-
08.Don't let me go
09.MAGI
10.loser
11.JUSTICE
12.Let’s get the party!!!
13.COLOR
14.ECHOES
15.Crazy Diamond
16.Paradise Lost
17.Overdrive Journey
18.アカネ
Encore
En.PLATINUM










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