“カツオ”を客席に投げ入れるhaderu

 haderu(田村淳)率いるヴィジュアル系ロックバンドのjealkb(ジュアルケービー)が18日、東京・池袋サンシャイン噴水広場で、通算6枚目のアルバム『IDENTITY』(19日発売)を記念したイベントを開催。同アルバムから「ASTROMEN」など4曲を披露した。戻り鰹をテーマにしたという楽曲「Reverse Bonito」では、鰹(かつお)のぬいぐるみを客席に投げ入れるパフォーマンスで会場を沸かせた。

 ボーカルのhaderu(ロンドンブーツ1号2号・田村淳)を中心に、2005年1月に結成されたバンド。本作『IDENTITY』は、前作『ジュアルケービーのコレ買わなくていーんでライブに来て下さいw』から3年振りとなるアルバム。表題曲「IDENTITY」は、自分らしく生きる意味、自分が進むべき道をテーマにしたメッセージソングとなっている。
 
 この日、会場には開演を前に多くの観衆が足を止めていた。SEをバックにメンバーが登場すると、初めての観衆と一緒に楽しむためにhidekiが振付をレクチャー。それを経て1曲目に「OKK-17」を披露。haderuは「11年やってきてライブはめちゃくちゃ楽しいです。そこは絶対、自信を持って言えます」と意気揚々に語った。

 「Packya Ma Lad」では、振付をやらない2階や3階の観衆に納得がいかず、haderuは3回も演奏を止めて「こんなんじゃ日本の政治なんて変わらないんですよ。まずはこの場から変えていこうぜ」と煽った。それとは対照的に1階の観衆はhidekiの振付を真似て盛り上がった。

 戻り鰹をテーマにした「Reverse Bonito」では「日本語だとなんかダサい」とのことから、英語でのタイトルにしたことを明かし、「この鰹に触れた人は1年間風邪をひかないと言われています」と、カゴいっぱいの鰹のぬいぐるみを、客席に投げ入れた。

 キャッチした観衆はそれを再びステージに投げ入れる。まさに“戻り鰹”状態。なかにはメンバーの顔などに目掛けて“飛んでくる威勢の良い鰹”もあったが「動体視力に自信がある」と、haderuはギリギリでかわしていた。噴水広場は鰹のぬいぐるみが飛び交う“異様”な光景が広がった。

 haderuは改めて「日本武道館でライブがやりたいなと夢見て11年間。やっとこさライブが一番楽しく出来るところまで辿り着けた。今日の4曲だけじゃなくて楽しい楽曲が沢山あります。良かったららライブに足を運んでほしい」と投げかけ、ラスト曲に行く前に、上階や後ろで見ていた観衆を前方へ呼び込んで、上階にいる観衆が下に降りてくる待ち時間に、もう一度「Reverse Bonito」を披露。

 最後にダンサブルなロックナンバー「ASTROMEN」を披露し、大盛況のなか、リリースイベントは終了した。(取材・撮影=村上順一)

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