7人組女性アイドルグループのこぶしファクトリーが、映画『JKニンジャガールズ』(7月17日公開)で映画初出演を果たす。
こぶしファクトリーは、モーニング娘。’17などを生んだハロー!プロジェクトに所属する、広瀬彩海(17)、小川麗奈(17)、浜浦彩乃(17)、野村みな美(17)、田口夏実(16)、和田桜子(16)、井上玲音(15)らにより2015年に結成された。「春の訪れを告げるように、他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせる日本原産の花『コブシ(辛夷)』のように優美でありながら、コブシという名前の由来でもある『にぎりこぶし』に象徴される力強さを兼ね備えたグループになってほしい」というコンセプトで同年メジャーデビュー。その年の『第57回日本レコード大賞』ではいきなり最優秀新人賞を受賞と、デビュー当時から大注目されている。
『JKニンジャガールズ』は、関西に首都を移そうと企む忍者オヤジーズから、東京の街を守るために戦う女子高生忍者の戦いを描く青春コメディー映画。こぶしファクトリーのメンバーのほかに、俳優のマギーや、浅野ゆう子、温水洋一、平賀雅臣、八十田勇一、小松利昌らそうそうたる俳優陣が出演。さらに音楽番組などでこぶしファクトリーとも親交のあるベッキーが友情出演している。
演技、演劇という意味では、2015年に初舞台『演劇女子部ミュージカル「Week End Survivor」』のステージを踏んでいる彼女たちだが、今回は映画に先駆け2月に舞台公演を実施、そして今回の映画という2本立てのメディア・ミックスにチャレンジという、新たな挑戦となっている。ダンス、そして歌に定評を持つ彼女たちだが、今回は演技という別のフィールドへの挑戦に対する思い、そして映画撮影のエピソードなどを語ってもらった。
こぶしファクトリーのコンセプトにハマる
――今回、グループとしては初の映画出演ですが、もともとこぶしファクトリーとしては、今回の映画『JKニンジャガールズ』のように演技の面で活動を展開していきたいという思いはあったのでしょうか?
広瀬彩海 ありました。私たちは結成して間もない頃、一度7人の主演舞台(演劇女子部ミュージカル『Week End Survivor』)をやらせて頂いたことがあったのですが、そのときからみんなすごくお芝居に興味を持っていました。もともとドラマや映画がすごく好きなメンバーも多いこともありましたし、それからは舞台もどんどんやりたいね、とメンバーの中でよくお話をしていました。
だけどまさか映画をやらせて頂けるとは思っていなくて…。だから今回のお話を頂き、「映画」というお話を聞いたときには信じられなくて、みんなとてもびっくりしていました。ただ、メンバー同士でも映画を観に行くこともあり、いつかは映画にも出てみたいという気持ちもそれぞれ持っていました。だからその意味ではすごく嬉しかったです。
――今年2月には、『JKニンジャガールズ』の舞台が映画公開に先駆けておこなわれましたが、これは映画と同じストーリーなのでしょうか?
野村みな美 いえ、違うストーリーですね。出演に関してメンバーはグループ分けというか、舞台、映画の役柄でそれぞれ2つのチームに分かれています。舞台では、東京ニンジャガールズ、なにわ忍者ガールズの2つのチームに分かれていて、東京チームは広瀬彩海、野村みな美、浜浦彩乃、和田桜子の4人、なにわチームは小川麗奈、田口夏実、井上玲音の3人というふうに。東京チームは舞台の設定が映画でもそのまま生かされていますが、なにわチームは映画では普通の女子高生が大阪の忍者オヤジーズに憑依されるという設定に変わっています。
――舞台が先にあったということでは、一度演技された経験に基づいての今回の演技という意味で、映画の撮影に対してはやりやすかったというか、役に入りやすかったということもあったのでしょうか?
広瀬彩海 映画の撮影は舞台の前におこなわれました。だから実は逆なのですが…。確かに舞台のときに撮影の経験がすごく生かされたという部分はありました。ただ、映画では大阪チームはまったく別モノの役をやることになっていたので、そこは大変だったと思います。
――確かに大変そうでしたね。そもそも“忍者”というものに、皆さんはどんなイメージを抱かれていますか?
田口夏実 最初は忍者と言えば、みんな黒い衣装を着て、走ったり人をやっつけたりという戦いの映画だと思っていました(笑)。だけど、台本では忍者がメインではありながら、友情がテーマだったり、面白いところもあったりという感じ。忍者というキーワードだけ聞くとシリアスでかしこまった映画なのかと思ったけど、その意味では、この映画は私たちこぶしファクトリーらしさがすごく生かされている映画になっているのではと思います。
――確かにこぶしファクトリーのコンセプト自体にもぴったりハマる感じもしますね。
浜浦彩乃 そうですね。例えば他のアイドルグループが映画に出るとなると、結構定番的なホラー映画などが多かったりしますが、こぶしファクタリーは、はっちゃけた子や、面白いことをするのが好きな子が多い。なので、こういうコメディー映画ですごくよかったなと思います。
――映画を見ていて印象的だったのが、JKニンジャガールズのキャラクター性でした。特に東京チームは割とそれぞれ本人の個性に合った感じがしました。東京チーム側が演技されるのを見ていて、大阪チーム側としては「私はこれがやりたかった」みたいなことはありましたか?
小川麗奈 どうでしょうね…。でも東京チームは結構自分に合っている役だったと思うし、例えば浜浦彩乃ちゃん(霧隠ノエル役)とかだったりすると、ちょっと抜けた感じというのが、本当に日常でもちょくちょく見えるところもあるとか(笑)。そういうポイントがみんなあって、すごく役にぴったりだと思ったくらいなので。私だったら、ちょっとふざけるけど、真面目な部分もちょいちょいあるような役柄がぴったりだとは自分で思いますが。