“Y”を多角的に捉えて欲しい、C&K 紅白を本気で見据える新曲
INTERVIEW

“Y”を多角的に捉えて欲しい、C&K 紅白を本気で見据える新曲


記者:村上順一

撮影:

掲載:17年06月13日

読了時間:約17分

日本の頂点にある舞台

CLIEVY

CLIEVY

――今年は紅白に出るという具体的な目標があるそうですが、その目標はいつ頃から?

KEEN 結成当初からありました。

CLIEVY 武道館を目指すような感覚と同じです。

――何か紅白に深い思い入れが?

CLIEVY 日本の頂点にある舞台というイメージが2人共通してありました。具体的に「夢」から「目標」になったのは、今年からです。

――目標に切り替えたのは今作「Y」が完成した事が大きい?

CLIEVY はい。2016年からそれに対する施策がありました。1年間で成せる計画ではないな、という思いがありまして。

――「Y」は去年からライブで披露されていましたが、このタイミングまで温めていた?

KEEN 正にそうです。

CLIEVY 時を見ていました。「ここだったら紅白出場への可能性が一番高い」という討論会をみんなでして。

――「Y」のライブでの手応えは?

KEEN 歌っていても、“届いているという感覚”を凄く感じます。

――ある動画に「Y」が使用されていて、再生回数が上がってきているみたいですね。ご存知でしたか?

CLIEVY はい、動画見ました。映像のストーリーが良すぎて、曲が入ってこなかったですから。それに主役の子があまりに可愛くて。

――この動画のために書かれた楽曲ではないかと思うくらい、作品とリンクしていましたね。

KEEN 「Y」って凄く不思議で、他の作品に乗せてもすんなり乗ると思います。それくらい角度の多い目線で見る事ができる曲です。

今の瞬間が凄い

KEEN

KEEN

――友人の結婚式でこの曲のイメージが出来たと聞きました。

CLIEVY はい。幸せの決意をする場所、みんなの前で誓う場所で。でもゆくゆくは死んでしまうわけじゃないですか? その事を考えたら儚いというか、今という瞬間が凄いなと思って、そこを膨らましていきました。

――最初のデモを聴いた時、KEENさんはどう思いましたか?

KEEN 素晴らしいなと。

CLIEVY めちゃくちゃビックリしたって言っていました。

KEEN ひっくり返ったもん。本当に、歌詞のストーリーが捻って考えても、ストレートに考えても良いという曲なんです。ストレートに聴く事に罪深さを感じないというか、探らなくてもいいという事が感じられる曲なんです。

――作詞をする時は一気にできた感じですか?

CLIEVY わりと産みの苦しみはなかったです。前作「ヒカリトカゲ」に比べたら、すんなりできました。

――歌詞で<風もヒューヒューヒュー>と擬音が入っていますが、1番と2番とでは片仮名と平仮名と表記が違う意図は?

CLIEVY 1番は、幸せなので、冷やかされて言われている感じで<ヒューヒューヒュー>、2番の方は<ひゅーひゅーひゅー>と悲しい感じの風の音とともに、という事です。

――そうだったのですね。今までもこういった手法は使用していた?

CLIEVY けっこう使ってましたね。紐解かれたことはなかったですけど(笑)。

――<『「病める時も健やかなる時も」』>という表記の部分はどのような意図が?

CLIEVY 結婚式の代名詞的な所なので、こういった括弧の表記だと、まさにその瞬間という感じになるかな、というイメージです。

――<君>が<キミ>になっているのも、表現としてはまた違って感じます。

CLIEVY これも僕のイメージなのですが、「君」と表記すると「今の、その一人」という感じなんですけど、「キミ」だと「昔みていたあなたと、今のあなた」という、広いイメージがあるなと思ってカタカナにしました。

――そういった点は常に考えて作詞されているんですね。

KEEN 随所にそういった点はあるんです。

――KEENさんが作詞する時もそういった事は考えますか?

KEEN どっちかというと僕は、そういう風に隠す感じに考えるのは得意ではないです。CLIEVYが考えたそれを理解する方が面白くて。

――歌う時にこういった事は2人で分かり合っているから、そういう意識のもとで歌う?

KEEN 僕が察知する方が多いかもしれないですね。CLIEVYが意味を教えてくれた事はないです。

――そうなんですね。歌のディレクションはお互いにするのでしょうか?

KEEN お互いにディレクションします。

――今回のレコーディングはスムーズでしたか?

CLIEVY 実は最終的には録ったやつは全部やめにして、最初のデモを採用しました。

――本番ファーストテイクの更に前のものなんですね。バラードのC&Kはポップな曲調の時とは180度イメージを変えてきますよね。

KEEN いつもふざけているので、シリアスにすると逆に面白いですよね。

CLIEVY 社会の大多数の意見は、ビジュアルが大事だという事を痛感しました。僕の感性だと、どんな恰好をしても歌がカッコ良ければ目を瞑って、たとえ目を開けてビジュアルが邪魔をしても「なんであんな恰好でやっているんだろう」とむしろ感心してしまうのですけど、世の中の人はそこにはいかないんだなと思いました。目に飛び込んできたものが全てといいます…。

 歌という事よりも、変な被り物をしていたら、「それが面白い」とか「変だ」とかという事になって。今回僕達はただ無地のTシャツを着ているだけなので、そっちの方が逆に変だと思うんです。

KEEN なので「面白さ」という点では、何も面白い事はやっていません。

――今回シンプルな衣装にしたのには、歌を聴く事に集中してほしいという事もある?

CLIEVY そうですね。

KEEN 余計な事を省きたいという事もありますし。だからアーティスト写真もモノクロにしたというのもあります。

CLIEVY 裸ではないけれどそれに一番近いシンプルなスタイルです。

KEEN 家のガレージで作業、くらいの感じですね(笑)。

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