昨年復活したアイドルグループBiSが5月31日に、新生BiSとしての1stシングル「SOCiALiSM」をリリースする。2014年に一時は解散したBiSだが、プー・ルイ、ペリ・ウブ、ゴ・ジーラ、キカ・フロント・フロンタール、アヤ・エイトプリンスの5人体制で、2016年11月にアルバム『Brand-new idol Society 2』で再デビュー。メンバーのプー・ルイは、解散した当時を振り返りながら「あの時は勝ち目がなくて邪道に逃げた。今回は正攻法で勝負する」と、新生BiSの活動に自信をみせる。今回のシングル「SOCiALiSM」からは、新メンバーに「パン・ルナリーフィ」と「ももらんど」の2人が加入。さらにアヤ・エイトプリンスに代わり、アイドルグループのGANG PARADEからカミヤサキがトレード移籍して、7人体制にパワーアップ。“第一期BiS”を知るプー・ルイとカミヤサキが、BiSの過去と現在、そしてこれからの展望を語った。
そろそろ売れないとヤバイ(笑)
――「SOCiALiSM」は、曲を聴いたら英語かと思っていたんですけど、歌詞カードは日本語なんですね。
プー・ルイ レコーディングのときは、英語詞を渡されて歌っていました。日本語の歌詞は見たことなかったので、これを見ても歌えないですよ(笑)。歌入れの時も、感情とかより、「もっと格好良く」とか、アクセントの付け方についての指示が多かったです。
カミヤサキ 日本語の歌詞も、意味が分からないですよね。英語っぽくなるような、語呂合わせになっているんですけど、深読みさせるような部分もあって。
プー・ルイ 歌詞の意味は、みなさんの想像力にお任せします(笑)。
――2月にリリースしたアルバム『Re:STUPiD』の「ロミオの心臓」のミュージックビデオ(MV)は可愛くて爽やか感じで、「gives」はキュンとする感じでした。その上で今回の「SOCiALiSM」は、攻撃性の高い曲ですね。
プー・ルイ 厳密には「BiSBiS」が一発目ではあるけど、「SOCiALiSM」が7人体制の一発目なので、自分たちとしてもこれが一発目だという気持ちで、気合が入っています。シングルとしても初だし。
カミヤサキ それにイメージもガラッと変わるので、何かが始まりそうな感じを受け取ってもらえたらうれしいです。
――今回から、メンバーのキカ・フロント・フロンタールさんの見た目が(顔面白塗りに)変わって、カミヤさんもトレード移籍して来て、グループ自体に大きな変化がありましたね。
プー・ルイ はい。キカは今回の7人体制から白塗りなので、もう当分は素顔を見ることは出来ないんじゃないかな(笑)。本人もけっこうノリノリだよね。
カミヤサキ 本人も楽しんでるっぽいです。メイク道具も自分で買いに行ってたし。
プー・ルイ それに、こういうマスコット的な立ち位置のメンバーがいると、売れがちじゃないですか。たとえばゴールデンボンバーさんとか、SEKAI NO OWARIさんとか。そのための犠牲になってもらいました。そろそろ売れないとヤバイんで(笑)。
――「SOCiALiSM」の振り付けはカミヤさんとのことですが、合掌するポーズがあったり、とても独特ですよね。
カミヤサキ あれにはいろいろ意味があって。この曲を機に7人体制になり、トレードもあり、BiSが生まれ変わるタイミングだと思っているので、生まれ変わる意味を持たせています。あと、辛かった経験や負のオーラを払拭したい気持ちも込めて、合掌しているんです。
プー・ルイ そうだったんだ?
カミヤサキ そうなんだよ。他の部分にも、けっこう色々と意味があって。実際にはそうじゃないけど、7人体制になる前のメンバー同士が争いをしているところに、新メンバー2人がやって来て、「そんなことをやっているなら私たちが追い抜いていくぞ」と言ってるみたいなストーリーも込めています。
――MVでは、縛られてくすぐられている場面もありますね。
カミヤサキ 私とキカが悪役で、みんなを捕まえてくすぐって仲間にするみたいなやつですね。
プー・ルイ 噂では、BiSはヒール路線になるらしいです。
カミヤサキ そうなの?
プー・ルイ もともとのBiSって、どっちかと言うとヒールだったんで。サキちゃんが入る前は、5人でハッピー路線だったけど。
カミヤサキ ああ、私どう見てもハッピーじゃないし(笑)。
プー・ルイ それに、サキちゃんとキカの白塗りが、ばちっとハマった感があるしね。
カミヤサキ 衣装も黒いし。
――もう1曲の「Did not」は、メンバーのゴ・ジーラさんが作詞されたそうですね。
プー・ルイ ゴ・ジーラは、作詞が得意なんですよ。2月に出したアルバム『Re:STUPiD』でも、10曲中3曲で作詞をしているので、作詞担当要員みたいな感じです。でも、独特だよね? あの人の頭の中は。
カミヤサキ うん。
――少し中二病の部分もある感じというか。
プー・ルイ ああ。でも、中二病はペリ(・ウブ)が本物なんで。
カミヤサキ ゴ・ジーラは、歌詞の始まりとか基本暗めで良い。
プー・ルイ 何かのインタビューで、「死にたい夜に書いた」って言ってた。
カミヤサキ でも最終的には、頑張るみたいな歌詞になってて。
プー・ルイ 曲調的にも「SOCiALiSM」が黒い感じで、こっちは逆にポップな面が出ていて、このギャップが良いかなって。