ポップロックバンドのフラチナリズムが17日に、2ndフルアルバム『ハーフ&ハーフ2』をリリースした。今作は、オリジナル6曲とカバー5曲を収録。1枚を通して2つの表情を楽しめる。このスタイルで作るアルバムは2枚目。“苦労も悲しいこともエンターテインメントに変えたい”を信条とする彼らが「流し」で培った経験を詰め込んだこのシリーズ。彼らが同作に寄せる想いとは。そして目標に掲げる日本武道館への想いとは。
休み時間にふざけ出す奴…僕らはまさにそれ
――みなさん、普段から不埒(ふらち)な方々ですか?
モリナオフミ 生まれも育ちも不埒ですね。よく「ぶっ飛んでる」「頭、可笑しいよ」と言われます。
――1stシングル「KAN&PAI -THE WORLD-」や最新アルバム『ハーフ&ハーフ2』の冒頭を飾った「やってらんねぇ」などを聴いてると、不埒というよりはパーティーピープル的なはっちゃけぶりを感じてしまいます。
タケウチカズヒロ でも、僕らはパリピでもないんです。みんな、クラブに行くと縮こまっちゃう性格だからね。
――むしろ、宴会で血が騒ぐタイプだ。
モリナオフミ 居酒屋ではグワーッと盛り上がるタイプですね。どうも『KAN&PAI -THE WORLD-』のイメージが強烈にあったせいか、よく「パーティーピーポーなんですか?」と聴かれるけど、人間性的にはまったくそんなことはない。むしろ、裏では緻密な戦略や計算もしっかり練ってゆくタイプです。
タケウチカズヒロ ただただ、ふざけるのが好きなだけなんです。
モリナオフミ 中学時代とか、よく休み時間になるとふざけ出す奴っていたじゃないですか。僕らはまさにそれですからね。いまだ、あの頃のままの感覚で遊んでいる感じ。フラチナリズムの音楽は、そのイメージに近いと思います。挑戦する以上は楽しんだほうが良いじゃないですか。だから、楽しくしようと気持ちを変換しながらやってきたし、今もそうしています。
――フラチナリズムは「何々が出来なければ解散」や「何々を達成しないとメジャーデビュー出来ない」などいろんな課題を突きつけられては、それをすべて乗り越え活動を続けてきました。
モリナオフミ いろんな無謀なことをさせられてきましたからね(笑)。
――みなさん、崖っぷち感を楽しめるタイプ?
モリナオフミ 苦しみのほうが断然多かったですし、今も多いですよ。でも、挑戦する以上は楽しんだほうが良いじゃないですか。だから、楽しくしようと気持ちを変換しながらやってきたし、今もそうしています。
タケウチカズヒロ それに、メンバーみんな、グイグイといくような性格じゃないから、課題を与えられたほうが張り切れるし、活動のモチベーションが上げられるという面もありますからね。
モリナオフミ 最近はいろんな課題へ積極的に挑戦してきたせいか、どこか性格も厚かましくなり、営業っ気も出てきました。
――モリさんとタケウチさんはすごくテンション高いですよね。でも、田村さんと都築さんはここまでひと言もしゃべってないように、メンバー内でもかなりテンションの差があるようにみえますが…。
モリナオフミ バラエティ担当(モリナオフミ&タケウチカズヒロ=カタカナチーム)とミュージシャン担当(田村優太&都築聡二=漢字組)と分かれているんで。
タケウチカズヒロ 互いの担当の間には、見えない竜巻が起きています(笑)。
――田村さんと都築さんは、2人のことをどう見ていますか?
田村優太 2人との付き合いもだいぶ長いせいか、初見の人たちが「面白い」と反応することにも慣れちゃっていて、一体何が面白いかさえわからなくなっているように、何も思いません。
タケウチカズヒロ うちら「面白いこと」はやっていない。「好きなこと」をやっているだけだから。
田村優太 そうらしいです…。その違いさえもわからない…。
――2人の高いテンションに晒され、たまに疲れたりもしませんか?
田村優太 そういうのは一切気にしていない。すでに、そういうレベルへ達していますよ。
――都築さんも、そこは一緒なんですか?
都築聡二 僕は2人のファンみたいな存在なので、側で見ていて「面白いな」と思っていれば、それをズッと見ていたいタイプ。
モリナオフミ お前も取材なんだから、そういう発言をしろよ!
田村優太 俺、嘘はつけない性格だから(笑)。
都築聡二 えーっ、僕も嘘はついてないよ(笑)。
タケウチカズヒロ ほーら、困っちゃった…。
――都築さんも一緒に参加しようという気持ちはないですか?
都築聡二 参加したいんですけど、一緒に乗り込む力もテンションもないので。2人のノリに、どうしても心も身体もついていけないのが正直な感想です。
モリナオフミ 僕ら2人は、ズバ抜けて凄いってことですよ(笑)。