スキマスイッチやイタリア歌曲からの刺激
――タイアップ曲もたくさん収録していますが、制作のことなどで印象に残っている曲はありますか?
ドラマ『視覚探偵日暮旅人』主題歌で、スキマスイッチさんとコラボさせていただいた「この闇を照らす光のむこうに」と、アニメ『NARUTO -ナルト-疾風伝-』OPテーマ「カラノココロ」です。
――スキマスイッチさんからは、たくさん刺激をもらったそうですね。
20歳を迎える前に、スキマスイッチさんと一緒に時間をかけて楽曲制作が出来たことは、アーティストとしても人間としても、とても成長させていただくことが出来ました。
スキマスイッチさんには、自然な私を引き出していただいた感覚です。「この闇を照らす光のむこうに」での自然な力の抜け具合は、私が求めていたもので、力の抜き方を教わることが出来たことは、私にとって一番の学びでした。特に「レモンティー」は、そこで学んだものをすごく出せたと思います。
――スキマスイッチさんは、優しかったですか?
とても優しくて。曲を作る前に「一緒に作るなら年齢やキャリアは関係なく、同じ舞台に立つアーティスト同士として曲作りをしたい」と言ってくださって。私が意見を言いやすい雰囲気作りをしてくださったり、私が「う〜ん」と考え込んだ顔をしたときは、感じ取って一緒に考えてくださって。
曲作りから一旦離れた雑談のときは、今までの活動の話などもしてくださって。私はまだ10代だったので、20代になるとどんな感じなのかを聞くと、「楽しいよ。30代はもっと楽しいよ」と、教えてくださったり。他愛のない話をしている時間も、とても楽しかったです。
――「カラノココロ」は、ゆったりとした感じがアニメのオープニングテーマらしくなくて、そのミスマッチ感が心地よかったです。
『NARUTO -ナルト-』シリーズのコミックを全巻読んで書いたのですが、私が担当したアニメのクールは、コミックでは終了したストーリーの後の話で。台本を読んだときすごく新鮮さを感じて、その新鮮さとこのメロディが合うんじゃないかと思ったんです。
――上がったり下がったり激しく動くメロディは、独特の雰囲気を持っていますね。
私も、すごく不思議な曲だなって思います。振り返ると、こういうメロディの発想は、イタリア歌曲からの影響が出ているんじゃないかと思います。イタリア歌曲は、普通に1オクターブ飛んだりするので、そのニュアンスが、追い込まれたとき急に出てきたのかなって。
――イタリア歌曲は、どのようなタイミングで聴く機会があったんですか?
通っていた高校で音楽コースを専攻していたんですけど、先生が薦めてくださって。実際に学んだらとても面白くて、声を出すために、こんなにも全神経を集中しないといけないんだ! とか、驚くことがいっぱいでした。
――1オクターブ上がったり下がったりする声を出すのは、きっと特別なテクニックがあるんでしょうね。
自分では無意識にやっているので、どうやっているのか言葉で説明するのは難しいですけど……力を抜くと出来ます(笑)。












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